ええっと、本件、韓国政府(韓国国防部)とソース記事の主張に食い違いがあるので、両方を紹介します。まず、紹介したい記事は二つ、どちらも今日(6月1日)のプレシアン と 朝鮮日報の記事です。前者は、韓国国防部が「日本とはACSA(物品役務相互提供協定)を結ばない」としている・・趣旨的に、だから安心しよう、という記事です。後者は、韓国軍が3~4年に1回実施している「大規模火力訓練」に、在韓米軍は参加しなかった、そもそも韓国側から呼んでもいない、という話です。いつものこと、「自主派」と「同盟派」において、自主派をアピールするためのものでしょう。韓国国防部は朝鮮日報の記事に対して「1977年からいままで13回やったけど、米軍が参加したのは5回だけだもん」「記事が危機感を煽っているもん」というスタンスですが、記事をよく読んでみると、『2000年代になってから』は毎回米軍が参加していて、参加しなかったのは国産武器の広報のための訓練のときだった、すなわち2000年代になってからは、普通なら参加してきたんだもん、という事になっています。はてさて。以下、<<~>>で引用してみます。
<<・・李在明政府の発足後、初めて実施された軍の大規模火力訓練に、米軍を招待しなかったことを巡り、軍の内外から「韓米連合防衛態勢に関する思わしくないメッセージを与えかねない」という懸念が出ている。通常、軍の大規模な火力訓練には米軍も参加していた。軍は先月28日、陸・海・空軍および海兵隊の27部隊、将兵約1,400人が参加する中、「2026合同火力訓練」を実施した。K9自走砲やK2戦車、国産の次世代戦闘機KF-21などが動員された。しかし、米軍の兵力や装備は参加しなかった。国防部は「今回の訓練は、今年1月の最初の(準備)着手時から韓国軍主導の訓練として計画されていた」とし、「自主国防、先端強軍、防産(防衛産業)強国のコンセプトのもとで(準備したもの)」と説明した。米軍を最初から招待していなかったという説明だ。軍は1977年から今年までに計13回の大規模な火力訓練を実施してきた。
2023年の連合・合同火力撃滅訓練では、米軍のF-16戦闘機やグレイ・イーグル無人機などが参加した。2008年の合同火力デモンストレーション、2012年の韓米連合統合火力戦闘訓練、2015年の統合火力撃滅訓練、2017年の統合火力撃滅訓練の際も、米軍のブラッドレー装甲車やアパッチ・ヘリコプターなどが行動を共にした。2018年と2022年の火力訓練のときには米軍は参加しなかったが、これは、韓国の防衛産業兵器のプロモーションのための「DXコリア(大韓民国防衛産業展)」と連携して進行されたためだとされている。軍の情報筋は「2018年、2022年のように特別なケースでなければ、2000年代以降は米軍との連合訓練を行ったケースの方が、韓国軍だけの訓練よりも多かった」と語った・・・・これに対し国防部側は、「1977年からの大規模火力訓練13回のうち、米軍が参加したのは5回で、半分以上は我が軍の単独で実施してきた」とし、「韓米は年間の訓練計画に基づき、様々な連合訓練を年間を通じてバランスよく実施している」と明らかにした(朝鮮日報)・・>>
<<・・韓国国防部が、日本との「物品役務相互提供協定(ACSA)」の推進について「検討していない」と一線を画した。安圭伯 国防部長官が韓日国防相会談で同協定について議論したと言及し、「国民への説得が必要だ」と明らかにしたこととは、やや温度差があるようだ。1日、国防部副報道官は定例ブリーフィングに出席。アン長官が相互支援協定について「国民への説得が必要だ」と述べた件に関し、「今後、説得作業を行う計画はあるのか」という質問に対し、「該当する協定については何も考慮していない」と答えた。副報道官は、「長官は国民への説得が必要だとし、余地を残しているのに対し、国防部では考慮していないというのは、矛盾しているのではないか」という指摘に対しては、「矛盾しているとは思わない」と反論。
軍のレベルで同協定について検討しておらず、今後も検討する計画はないのかという質問には、重ねて「検討していない」と明らかにした。これに先立つ31日(現地時間)、シンガポールで開催された第23回アジア安全保障会議(シャングリラ・ダイアローグ)において、アン長官は日本の小泉進次郎防衛相と会談。「関連する議論があった」としながらも、「両国民の理解と説得が必要な部分だ。まだ慎重を期すべきだと考えている」と述べていた。ACSAは、有事の際に弾薬を含む軍需物資を相互に支援することを柱としており、協定の締結は「事実上の同盟レベルの軍事協力」であると評価されている。そのため、日本とこのような協定を結ぶことが望ましいのかという反対世論が根強い。実際、2012年の李明博政権末期にも推進が試みられたが、世論の強い反発に遭って白紙化された経緯がある。
尹錫悦政権も、前に同協定の推進を試みていたと見られている。2024年8月27日、当時国防部の次官だったキム・ソンホ氏は、国会国防委員会の全体会議に出席。祖国革新党のチョ・グク議員から「ACSA締結に同意するか」と問われ、「現在の韓米日軍事協力と、有事における対北抑止力を確固たるものにし、備えを強化する観点から必要な措置だ」と答弁していた。しかし、キム次官は同日午後の会議で立場を修正。「ACSA協定に関して、政府レベルで同意しておらず、検討もしていない」と回答した(プレシアン)・・>>
ここからはいつもの告知ですが、新刊のご紹介です。いつも、ありがとうございます。今回は、<韓国リベラルの暴走>という、李在明政権関連の本です。新政権での日韓関係について、私が思っていること、彼がいつもつけている国旗バッジの意味、韓国にとっての左派という存在、などなどを、自分自身に率直に書きました。リンクなどは以下のお知らせにございます。
・皆様のおかげで、こうして拙著のご紹介ができること、本当に誇りに思います。ありがとうございます。まず、最新刊(2025年8月30日)<韓国リベラルの暴走>です。韓国新政権のこと、日韓関係のこと、韓国において左派という存在について、などなどに関する本です。・準新刊は<THE NEW KOREA>(2025年3月2日)です。1920年代、朝鮮半島で行われた大規模な社会・経済改革の記録です。原書は1926年のものです。・既刊、<自民党と韓国>なども発売中です。岸田政権と尹政権から、関係改善という言葉が「すべての前提」になっています。本当にそうなのか、それでいいのか。そういう考察の本です。・詳しい説明は、固定エントリーをお読みください。・本当にありがとうございます。