韓国、合計出生率1.0回復なるか・・「違います」という専門家も

日本も大変ではありますが、それ以上に少子高齢化が進んでいる韓国。一時は0.75人まで下がった合計出生率が、最近、「1.0人まで回復できる可能性」で盛り上がっています。どうやら、1月だけで見ると0.99まで上がった、とのことでして。ですが、専門家の中には「そうじゃありません」と話す人もいます。ハンギョレ新聞(19日)から、なぜそうなのかを引用してみます。また、前に「韓国では1月生まれ(1月~3月期集計)が多い」という話をしたことがあります。数ヶ月差でも、子供が幼稚園や小学校で良い成績を出す可能性が高いので、出産を1~3月期に行うわけです。もう10年前の2016年2月2日の記事ですが、毎日経済にこの話が詳しく載っているので、せっかくだからこの件も一緒に引用してみます。簡単に言えば、「新型コロナ期間中に結婚しなかった(結婚を予定していたけどできなかった)人たちがその後に結婚し、彼らの出産が増えたため」であり、「いまの政策だと、合計出生率回復は容易ではない」という話です。以下、<<~>>で引用してみます。

<<・・「合計特殊出生率1.0人に達しても再び下落の可能性。一喜一憂すべきではない」(※題、人口経済学で有名なソウル大学経済学教授の見解)「(合計特殊)出生率が、今年または来年に1.0人近くまで上昇する可能性はありますが、結婚や出産を困難にしている住居・雇用・私教育費の負担といった根本的な問題が緩和されたとは言い難いため、再び減少に転じる可能性が高いです」。
韓国の合計特殊出生率(女性が1年間に産むと予想される平均出生児数)は、2015年の1.24人から2023年には0.72人へと8年連続で下落し、世界最低の水準へと落ち込んだ。その後は反転の兆しを見せ、2024年に0.75人、2025年に0.8人と2年連続で上昇している。今年1月には月間基準で0.99人まで急上昇し、「低出産(少子化)の恐怖から脱出できるのではないか」という期待感も生んでいる。




しかし、ソウル大学経済学部のイ・チョルヒ教授(62)はそうでもないといい、慎重な姿勢を崩さない・・・・教授は、最近の出生率の反発は非常に喜ばしいニュースであるものの、人々がその理由を正しく理解していないようだと指摘した。「パンデミック期間中に減少していた婚姻件数が2021年から反転し、それが(2024年からの)出生率の増加につながりました。しかし、根本的な社会の変化によるものでなければ、その効果は長続きしません」。実際、今年2月の出生率は0.93人に減少し、再び減少傾向に戻っている。教授は、政府側が主張する「政策の効果論」にも否定的な見解を示す。「中上位層である所得第4分位(上位60〜80%)だけが、出産支援策に反応して子供をより多く産むという変化が見られます。しかし、中下位層は現在の水準の支援だけでは子供をさらに産むことは困難です。結婚や出産を難しくしている住居・雇用・私教育費の負担といった根本的な問題が、2023年以降に緩和された兆候はありません」

教授は、出生率の変動に一喜一憂しすぎる必要はないと強調する。「出生率が上がればすべてがうまくいっているかのように話し、逆に下がれば担当者を更迭するなど、短期的に対応するのは望ましくありません。結婚や出産の障壁となっている要因を改善するために、地道に努力し続けることが重要です」・・・・「子供を産めば現金を支給し、国公立の保育園を増やし、保育料を無料にし、育児休職を支援する政策は、すべて結婚した人に向けられたものです。しかし、結婚を決める要因は社会の構造的な問題と直結しています。いくら結婚した後の支援を厚くしても、結婚する人それ自体が減ってしまえば、政策の効果は期待できません」(ハンギョレ新聞)・・>>




<<・・「1月にやたらと出産が多い理由」(※題)。1年の中で、赤ちゃんが最も多く生まれる月は1月であることが分かった。あわせて「自宅で子供を産んだ」(※1月に生まれたかどうか、確認する方法がない)とする出生届も、なぜか1月に増えている。統計庁の人口動向資料によると、2015年1月〜11月のうち出生児数が最も多かった月は1月(4万1700人)だった。2014年には全体の出生児43万5400人のうち、1月に4万1200人と最も多くの赤ちゃんが生まれた。2013年についても同様に、1年の中で1月に最も多い4万4200人が生まれている。このような現象は、2000年の統計作成開始以来、ほぼ毎年のように繰り返されている。それだけでなく、1月には「自宅で子供を産んだ」として証人2人を立てて出生届を出す「隣友保証(病院の出生証明書がない場合、知人などの証言をもとに届出を行う制度)」も増加する・・

・・最近、多くのオンライン・コミュニティーには、「出産予定日が12月なのですが、1月に出生届を出してもいいでしょうか?」といった質問が頻繁に投稿されている。12月生まれの「我が子」が、周囲の子供たちよりも発育や発達において遅れをとるのではないかと心配し、出生日を1月に変えようとしているのだ。これは、2009年に「早生まれの早期入学制度」が廃止され、同じ年の1月生まれと12月生まれが同じ学年に組み込まれるようになったことで、拡大した。もちろん、出生日を偽ることは違法である。虚偽の出生届を出したことが発覚した場合、「公正証書原本記載」をちゃんとしなかったことになる。しかし虚偽の申告を見つけ出したり告発したりするのは難しいのが実情で、関係機関はこれといった対策を立てられずにいる(毎日経済、2016年2月12日)・・>>

 




ここからはいつもの告知ですが、新刊のご紹介です。いつも、ありがとうございます。今回は、<韓国リベラルの暴走>という、李在明政権関連の本です。新政権での日韓関係について、私が思っていること、彼がいつもつけている国旗バッジの意味、韓国にとっての左派という存在、などなどを、自分自身に率直に書きました。リンクなどは以下のお知らせにございます。

・以下、コメント・拙著のご紹介・お知らせなどです
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