韓国メディア「米韓関係、安保はパッシング、通商はマヒ」

何度か同じ文章を書きましたが、韓国では「米国に対しても中国に対しても、うまく管理できている」ということになっています。実際、李在明大統領を支持する人たちは、支持する理由として「外交」をもっとも多く挙げています。しかし、個人的に、米韓関係がここまで「なにもしなくなった」時期は無かったと思っています。また、中国との関係が他政権と比べてうまく機能しているとも思えません。日本とも、「海苔と化粧品」以外になにかあったのでしょうか。一つ前にも取り上げましたが不景気関連、米韓同盟関連などは、ほとんど話題になっていません。軍事演習縮小の報道が出てから2~3日はそこそこ記事がありましたが、それだけでした。話題になっていないのか、「話題にしたくない」のかは分かりません。

ただ、マイナーではありますが、一部のメディアは懸念の記事も出しています。内容が的確なのかどうかはまた話が別になりますが。まず、国民日報(8月19日)などが報じていますが、この前、米韓軍事演習が大幅に縮小されたとき、韓国政府は「トランプ大統領のSNSを見て分かった」、とのことでして。デジタルタイムズ(8月17日)の場合は、「安保はパッシング、通商はマヒ」という題の記事で、米韓関係について書いています。両方を<<~>>で引用してみます・・が、本題は先書いた「これで外交高評価」かもしれません。今日も、本人が「トランプ大統領が米韓同盟の持続性に問題を感じているとは、思っていない」と話していましたし。




<<・・米韓同盟に深刻な気流が流れている。ドナルド・トランプ米大統領は16日(※8月、現地時間)、米韓定例連合訓練である「乙支・自由の盾」(ウルチ・フリーダムシールド)開始を控え、ソーシャルメディアの「トゥルースソーシャル」を通じて、連合訓練を大幅に縮小すると、ヘグセス国防部長官に指示した。金正恩北朝鮮国務委員長と「非常に良い関係」とし、UFSが北朝鮮に敵対的な信号を送るという理由をあげた。続いて、連合訓練は費用がかかるとも指摘した。韓国がイラン問題の参戦の要求を断ったという点などにも言及した(※実は対米投資が問題ではないのかという話も出ていますが)。李在明大統領に、イランの非核化努力に参加する意向があるか尋ねたが、李大統領は「No thanks!」と答えた、ということだ。軽く見るべき事案ではない。連合訓練縮小方針が、米韓間の協議もなしに、米国大統領の口から先に出たことからして、すでに普通の姿ではないだろう。

通商部門も、危ういのは同じだ。米国は、米韓関税交渉で約束した対米投資プロジェクトを急ぐようにと圧力をかけている。3週間ぶりにまた米国を訪問した金正官 産業通商部長官は、「最後に様々な具体的な争点が出ている」と、何とか解決するという立場を明らかにした。今月末、遅くとも来月(※9月です)初めまで対米投資1号プロジェクトを発表することが目標だ、とも言った。両国間の意見が相当にずれているという意味だと思われる。このような重大な時点で、政府はヨハング通常交渉本部長を電撃職権免職した(※0時に更迭)。具体的な事由も公開しなかった。米国の投資履行の圧力が強まり、追加関税の懸念まで出てくる状況で、交渉責任者の座を空けておくなんて、納得できない。




安保と通商は、米韓同盟を支える。連合訓練縮小という重大な決定で「パッシング」されたという懸念が出て、もう一方では対米投資交渉が問題を経験し、通商分野の実務司令塔さえ消えた。それぞれ別々の事案だといっても、それらが同時に飛び出してきた姿は、米韓間のコミュニケーションと信頼に問題がないのか、問わずにはいられない(デジタルタイムズ)・・>>

<<・・政府が、ドナルド・トランプ米大統領の米韓連合訓練縮小指示を事前に共有できなかったことが明らかになった。野党側は、米韓間の協議がきちんと行われていないとし「パッシング」が懸念されると指摘した。趙顕 外交部長官は(※8月)19日、国会外交統一委員会全体会議で、トランプ大統領がソーシャルメディアに連合訓練縮小などを言及したことに関連して、「韓国政府はもちろん、米国政府の関係者たちも全く事前に知らなかった。だから私たちも事前に通知されなかった」と話した。アンギュベク国防部長官も、全体会議に出席し、「トランプ大統領が掲載した内容と関連して、韓米政府当局者は誰も内容を知らなかった」と認めた。趙長官は「もしかして連合訓練縮小の可能性があるかもと思い、関係者たちと話してきた。ソウルでも駐韓(米国)大使を招致して協議を交わした」とし「外交部は直ちに米国関係機関と協議を通じて対処し、米韓同盟が弱まらないように最善の努力を尽くしている」と話した。

野党側は、外交空白の懸念を注いだ。ハン・ドンフン無所属議員は、「ソーシャルメディアに出る前まで知らなかったというのは、外交での失敗を意味するものではないのか」とし「外交部の存在理由はこのような問題を事前に知って調整することではないのか」と指摘した。コ・ドンジン国民の力議員は「パッシングされたのではないか」と批判した。同じ党のキム・ゴン議員も「大統領はPace maker(※調整者)をやると言っていたが、ペースを作るのではなく、米国の口だけを見ているからだ」と話した。これに対し、ウ・ウォンシク共に民主党議員は「他国の首脳が言うことの根拠を、なぜ韓国外交部長官に問うのか」とし「トランプ大統領の突然の発表には驚くが、南北関係を解いていく良いきっかけになることもある」と擁護した(国民日報)・・>>

 




ここからはいつもの告知ですが、新刊のご紹介です。いつも、ありがとうございます。今回は、<韓国リベラルの暴走>という、李在明政権関連の本です。新政権での日韓関係について、私が思っていること、彼がいつもつけている国旗バッジの意味、韓国にとっての左派という存在、などなどを、自分自身に率直に書きました。リンクなどは以下のお知らせにございます。

・以下、コメント・拙著のご紹介・お知らせなどです
エントリーにコメントをされる方、またはコメントを読まれる方は、こちらのコメントページをご利用ください

   ・様のおかげで、こうして拙著のご紹介ができること、本当に誇りに思います。ありがとうございます。まず、最新刊(2025年8月30日)<韓国リベラルの暴走>です。韓国新政権のこと、日韓関係のこと、韓国において左派という存在について、などなどに関する本です。・新刊は<THE NEW KOREA>(2025年3月2日)です。1920年代、朝鮮半島で行われた大規模な社会・経済改革の記録です。原書は1926年のものです。・刊、<自民党と韓国>なども発売中です。岸田政権と尹政権から、関係改善という言葉が「すべての前提」になっています。本当にそうなのか、それでいいのか。そういう考察の本です。・しい説明は、固定エントリーをお読みください。・当にありがとうございます。