これ、実はアジア大会があるたびに似たような話が出てきますが、今回もアジア大会でも、「日本はなぜ主力選手を起用しないのか」というテーマで、いくつか記事が出ています。「いくつは」といっても、極めて少数ですが。週刊朝鮮(朝鮮日報の週刊紙)に、また同じ話があったので、ちょっと取り上げてみます。さらに、そうやって「主力」で勝負しなくても、日本が韓国よりメダルが多い、とも。一部の人気種目で韓国が最精鋭選手たちで日本に勝利しているものの、記事によると(※最新データでは数が変動している可能性があります)、実際、今大会において日本は韓国より多くのメダルを獲得しており、9月30日時点で、日本は金メダル50(個)・銀メダル77・銅メダル73で総合2位です。韓国は金24・銀30個・銅49で3位。記事は「金メダル数だけで見ると、日本が韓国を26個も上回っている。獲得メダル総数の差は97個にまで広がる」としています。「韓国は野球やバスケットボールなど国内の人気種目で最精鋭の戦力を投入し、日本を破って金メダルを獲得したものの、大会全体で見れば日本に追いつくには力不足という現実がある」、と。
個人的に、記事には無い内容を少し書き加えますと、「86アシアゲーム(※アジア大会)、88オリンピック」というフレーズがあまりにも精神世界に強く刻まれている・・というのも、間接的な理由の一つかもしれません。1986年のアジア大会と1988年ソウルオリンピックが決まってから、それらを成功裏に開催することが「国力」を表すものになる・・そう教えられました。そこで、「86アジア大会、88オリンピック」は、当時を生きた韓国人にとってその上なく特別な単語になったわけです。その10年後に経済破綻するだろうとは、誰も思っていませんでしたが。いまでも当時の「アジア大会はすごい」というのが、世論の一部として残っているのではないか、間接的なものではありますが、そういう側面もあるのでは、と。どんなものであれ、兵役免除には勝てないでしょうけど(笑)。以下、<<~>>で引用してみます。
<<・・「2026年愛知・名古屋アジア大会」において、韓国は兵役免除の特典がかかった他の大会と同様、サッカーやバスケットボールなどの主要種目で「最精鋭」の選手団を構成した。一方、開催国である日本は、かなり戦力を落とした布陣で臨んでいる。選手の多くが「ニューフェイス(新顔)」だ。国内のスポーツファンが他の国際大会や海外リーグで目にしてきたような、お馴染みの名前は見当たらない。なぜ日本は、32年ぶりに自国で開催されるアジア大会に「1軍」を派遣しなかったのだろうか・・・・(※たとえばバスケで)日本はホームで韓国を相手に、予選と決勝の2試合とも敗北を喫した。これは、先立って8月に行われた韓国との2度の親善試合で、いずれも20点以上の大差をつけて韓国を圧倒したこととはあまりにも違う・・・・当時は、現在NBAで活躍する選手、帰化した選手たちも出場していた。最精鋭の1軍戦力を構築していたのだ・・
・・しかし、彼ら日本の主力選手たちは今回のアジア大会のメンバーには含まれていない。日本は平均年齢25.1歳の若手選手を中心にチームを編成した。大学生から20代前半のBリーグ(日本プロバスケットボールリーグ)選手まで、多数が名を連ねている。このような異例のメンバー構成の背景には、日本バスケットボール協会(JBA)による代表チーム運営の方針がある。 JBA(日本バスケットボール協会)は去る5月に記者会見を開き、2026年に向けた代表チーム運営の方向性を、今後12年間のロードマップと共に提示した。2028年のロサンゼルス(米国)五輪を一次的な目標としつつ、2032年のブリスベン(オーストラリア)五輪、さらには2036年の五輪(開催地未定)も見据えて選手層を厚くしていくという計画だった。その過程において、若手選手ができるだけ早い時期に国際舞台を経験し、自身の現在地を迅速に把握できるようにすることを核心的な課題として掲げた。
自国開催となった今回の名古屋アジア大会もまた、日本代表チームの長期的な強化戦略の延長線上にあった。JBAは去る6月、アジア大会代表チーム選考のための一次招集合宿を「デベロップメント(発展)・キャンプ」の形式で実施した。当時、日本バスケットボール協会の強化委員長は「過密な国際大会の日程の中で、アジア大会やウィリアム・ジョーンズ・カップなどの大会を通じ、若手選手を中心に一貫した中長期的な強化に取り組んでいく」と明らかにした。日本代表チームは韓国と同様、この夏から「2027年FIBAバスケットボール・ワールドカップ」のアジア地区予選とアジア大会を相次いで戦わなければならなかった。韓国が2つの大会でほぼ同じエントリー(登録メンバー)を活用したのに対し、日本はチームを「二分化」した。ワールドカップ出場権の獲得と長期的な代表チーム強化を同時に進める中で、選手の起用を分けたのである。
嘉泉大学体育学部のイ・ヒョンジュ兼任教授は、「日本の体育界における『部活』という活動文化をまず理解する必要がある」と語った。同教授は「日本には、先輩として自ら出場することも可能だが、次の後輩たちに自身のポジションや機会を譲る文化が存在する」とし、「こうした日本特有の文化を考えれば、アジア大会は次世代の選手たちが国際舞台で競争力を試す機会となる」と語った。日本は韓国に敗れて2連覇を逃し、銀メダルにとどまったものの、JBA(日本バスケットボール協会)は決勝戦終了後、「急成長した若い代表チーム」という評価を下した。
代表チームの構成における違いは、バスケットボールに限った話ではない。23歳以下の選手で構成されるアジア大会のサッカーや野球も同様だ。もちろん、少なくとも1年6ヶ月に及ぶ選手キャリアの中断を防ぐ「兵役特例」という韓国独自の強力な動機付けがあり、これが選手個人だけでなく所属チームにとっても無視できない要素となっている。これは、韓国と日本がアジア大会を活用する方式そのものが異なることを示している。韓国にとってアジア大会は、選手個人の兵役問題に直結する重要な国際大会である・・
・・韓国は野球やバスケットボールなど国内の人気種目で最精鋭の戦力を投入し、日本を破って金メダルを獲得したものの、大会全体で見れば日本に追いつくには力不足という現実がある。今回のアジア大会に表れた日韓スポーツの差は、単に「韓国は1軍、日本は2軍」という一言で説明できるものではない。漢陽大学スポーツ科学部のパク・ジェウ教授は、「韓国には兵役免除や年金といった制度的な要因があり、中長期的な育成という戦略的選択をする日本とは明確な違いがある」と指摘した。さらに、「韓国のスポーツ界は依然として、オリンピックやアジア大会などの国際大会で振るわない結果に終わった場合、国民世論から大きな影響を受ける側面がある」とし、「ベストメンバーを編成せざるを得ない文化的・情緒的な背景がある」と述べた(週刊朝鮮)・・>>
ここからはいつもの告知ですが、新刊のご紹介です。いつも、ありがとうございます。今回は、<韓国リベラルの暴走>という、李在明政権関連の本です。新政権での日韓関係について、私が思っていること、彼がいつもつけている国旗バッジの意味、韓国にとっての左派という存在、などなどを、自分自身に率直に書きました。リンクなどは以下のお知らせにございます。
・皆様のおかげで、こうして拙著のご紹介ができること、本当に誇りに思います。ありがとうございます。まず、最新刊(2025年8月30日)<韓国リベラルの暴走>です。韓国新政権のこと、日韓関係のこと、韓国において左派という存在について、などなどに関する本です。・準新刊は<THE NEW KOREA>(2025年3月2日)です。1920年代、朝鮮半島で行われた大規模な社会・経済改革の記録です。原書は1926年のものです。・既刊、<自民党と韓国>なども発売中です。岸田政権と尹政権から、関係改善という言葉が「すべての前提」になっています。本当にそうなのか、それでいいのか。そういう考察の本です。・詳しい説明は、固定エントリーをお読みください。・本当にありがとうございます。