英紙、ウクライナに言及しながら「韓国は、ロシアと関係改善しながらヨーロッパに武器を売ってもいいと思っている」

いまは30%台になっている李在明大統領の支持率ですが、一時はかなり高く、70%台というデータもあります(すべて調査機関によりますが)。前にもちょっと書いたことがありますが、その李在明大統領の高い(高かった)支持率を支える「支持する理由」において、もっとも高いのが「外交」でした。日本からすると「えっ?」なところですが、米国とも中国ともうまく出来ている、韓国メディアの書き方だと「管理できている」、そんな認識が強かったからです。しかし、最近になって外交政策関連の問題が多くなってきました。多くなったと言うか、前からあったのが隠しきれなくなったといったところでしょうか。米韓関係は言うまでもありませんが、実はロシアとの関係改善に関する話も一部で話題になっています。北極航路利用をはじめ、この前の「ロシアに韓国の燃料が流入している」という報道、そしてウクライナに対するスタンスなどなど、韓国政府はロシアとの関係改善を積極的に進めている、という話です。

中露朝が「一つの陣営」として強化されているので、韓国もそれに沿っていくのは当然かもしれません。そんな中、「韓国政府は、ロシアと関係改善しながら、ヨーロッパに武器を売っても問題ないと思っている」という記事があったので紹介します。ソウル新聞(26日)で、もとはイギリスのメディア「インデペンデンス」の記事です。いまでも続いている、「米国も中国も韓国にラブラブなので、韓国はどちらに偏らなくても何の問題も無い」という(趣旨の)主張。それのロシア・ヨーロッパ版だと言ってもいいでしょう。ノーカットニュース(21日)も、ウクライナとの関係において「ヨーロッパとの関係はどうなるのか」と懸念する記事を載せていますので、合わせて紹介します。このように、問題というか広い視野を書いた記事は、かなりレアです。昨日のように「中国、ロシアは友になってくれない」とハッキリ言う主張はさらにレアですが。以下、<<~>>で引用してみます。




<<・・韓国がロシアとの関係を改善しつつ、欧州へも武器を輸出しようとする外交構想に対し、英メディアがその現実性に疑問を呈した。北朝鮮軍捕虜の送還問題をめぐりウクライナと対立が生じている中、ロシアとの関係修復を試みることは、欧州諸国との防衛産業協力の足かせとなりかねないという専門家の分析を伝えている。英紙インデペンデントは21日(現地時間)、「北朝鮮問題をめぐるウクライナとNATO協力国の異例の対立」と題した記事の中で、韓国の対ロシア・対北朝鮮外交と、欧州の防衛産業市場への進出という問題を扱った。同紙は、9日に報じた専門家らの分析に加え、韓国政府による在ウクライナ大使館員の一部の追加撤収という決定についても言及した。「対露関係の改善と欧州への防衛装備輸出、両立は困難」(※見出し)米カーネギー国際平和財団のジャオ・トン上級研究員は、韓国が米国や欧州など西側諸国と協力しつつ、中国・ロシア・北朝鮮との関係改善も推進していると分析した。

同氏は、北朝鮮が対話の呼びかけを繰り返し拒否しているにもかかわらず、韓国大統領が北朝鮮への接触を試みている点について、政治体制や戦略的利害が異なる国々とでも関係を改善しようとする外交姿勢の表れだとした。特に韓国政府は、欧州の防衛産業市場の拡大に注力している。韓国大統領は7月、トルコのアンカラで開催されたNATO(北大西洋条約機構)首脳会議に出席し、防衛産業協力の拡大を推進した。当時、NATO防衛産業フォーラムにおいて、従来の武器取引の枠を超え、共同研究開発や生産、運用へと協力の範囲を広げるよう提案した。韓国は、ロシアによるウクライナ侵攻以降、国防費を増額している欧州諸国に対し、武器の供給や現地生産における協力を拡大しようとしている・・




・・同時に、韓国はロシアとの関係修復も模索している。これについて、梨花(イファ)女子大学国際学部のリーフ・エリック・イズリー教授は英紙インデペンデントに対し、「韓国がロシアとの関係を改善しつつ、欧州にも武器を売れると考えるのは誤りだ」という趣旨の指摘を行った。二つの目標を同時に達成しようとする構想には無理があるということだ。イズリー教授はまた、韓国の進歩派陣営には、南北関係を重視するあまり、北朝鮮との対話再開においてロシアが何らかの役割を果たすことに期待を寄せる傾向があると説明した(ソウル新聞)・・>>

<<・・韓国政府が駐ウクライナ大使の召還に続き、公館員の一部撤収まで決定したことで、韓国とウクライナ間の外交的対立が長期化する可能性が高まっている。欧州の主要国が両国の関係に関心を示し、関係改善に向けて何らかの役割を果たす意向を明らかにしている中、今回の措置が韓国と欧州の関係にどのような影響を及ぼすかにも注目が集まっている。韓国外交部は20日、「駐ウクライナ大使の召還措置後もウクライナ側から前向きな対応が見られない中、ウクライナ全土で空襲の脅威が続いており、安全確保が困難であることなどを考慮し、公館員の一部撤収を決定した」と発表した。政府は撤収の理由として公館員の安全を挙げているが、ウクライナ側の態度変化を促す「外交的抗議」の性格がより強いという見方が支配的だ・・

・・今回の対立が、韓国とウクライナの二国間関係を超えて、欧州との関係にどのような影響を及ぼすかも一つの変数となる。韓国外交部は15日、欧州の3カ国が両国関係に関心を示し、関係改善に向けて役割を果たす意向を伝えてきたほか、韓国によるウクライナ支援が継続されることを望むとの意向を表明したと明らかにした。これは、欧州の主要国が、両国間の対立を単なる二国間の外交問題にとどまらず、ウクライナ支援をめぐる国際的な連携にも関わる事案として捉えていることを示唆している。両国関係の悪化が長期化したり、韓国の支援が縮小したりすれば、ウクライナ支援をめぐる連携の重荷となりかねないからだ。韓国政府としては、外交的な問題提起の原則を堅持しつつも、ウクライナをめぐる対立が欧州との関係全般に波及しないよう管理していくことが課題となったといえる(ノーカットニュース)・・>>

 




ここからはいつもの告知ですが、新刊のご紹介です。いつも、ありがとうございます。今回は、<韓国リベラルの暴走>という、李在明政権関連の本です。新政権での日韓関係について、私が思っていること、彼がいつもつけている国旗バッジの意味、韓国にとっての左派という存在、などなどを、自分自身に率直に書きました。リンクなどは以下のお知らせにございます。

・以下、コメント・拙著のご紹介・お知らせなどです
本エントリーにコメントをされる方、またはコメントを読まれる方は、こちらのコメントページをご利用ください。

   ・皆様のおかげで、こうして拙著のご紹介ができること、本当に誇りに思います。ありがとうございます。まず、最新刊(2025年8月30日)<韓国リベラルの暴走>です。韓国新政権のこと、日韓関係のこと、韓国において左派という存在について、などなどに関する本です。・準新刊は<THE NEW KOREA>(2025年3月2日)です。1920年代、朝鮮半島で行われた大規模な社会・経済改革の記録です。原書は1926年のものです。・既刊、<自民党と韓国>なども発売中です。岸田政権と尹政権から、関係改善という言葉が「すべての前提」になっています。本当にそうなのか、それでいいのか。そういう考察の本です。・詳しい説明は、固定エントリーをお読みください。・本当にありがとうございます。