本ブログ更新において多大な貢献をしてくれている、李在明大統領関連ニュースを二つ集めてみました。一つは、この前にも取り上げた「検察庁廃止」に関わる内容で、その役割を受け継いだ「重大犯罪捜査庁」の長が、国務会議に参席し、李大統領の言葉をメモしていた・・という件です。本当は、そういうポジションの人は国務会議には参加しない、とのことでして。ただでさえ「検察の機能が、事実上、『親・大統領』機関に移ってしまうのではないか」という話があったので、この件は大きな問題となりました。その件で、李大統領がSNSに、「ジェミニ(グーグルのAI)に聞いてみたら、問題ないと言ってた」という文を投稿しました。ジェミニが、この件で大統領を批判するのは詭弁だ、違憲とも言える無茶だ、と話したとのことでして。ちなみに専門家の話によると、AIがそこまで言うなら、それは「質問にそんな単語があったから」の可能性が高い、という話も出ています。
そこで、なんでもかんでもAIに聞いてみる「AIチャレンジ」というものが流行ったり、国会議員たちが様々なことをAIに聞いてみて(大統領に不利なこと)公開したりしています。個人的に面白かったのは、野党側からの「ジェミニに聞いてみたら、結局は大統領でも裁判を受けるべきだそうだ」です(朝鮮日報、22日)。また、中央日報(23日)によると、スウェーデンでも似たようなことがあったそうです。当時の総理が政策決定において補助的にChatGPTを使うと話したことで、大学教授が「私たちはChatGPTに投票していない」と反論した、とのことでして。もちろん当時の総理は、「主に批判的な側面を聞くためにAIを利用した」で、しかも補助的なことだったので、今回の李大統領の件よりはずっとマシでした。記事は、「私たちはジェミニに投票していない」、としています。どうせ、李大統領の場合、「意見が聞きたい」と言いつつ、自分に有利な話が出てくるように誘導したことでしょうけど、もし最初から任せるなら、ジェミニのほうが有能じゃないかな・・な気もします。
でも、本当に賢いなら大統領職に応じないかもしれません・・って、そこはともかく。もう一つは、「真の実用、真の国益とはなにか」という内容です。ウクライナなどの話が出るので、チョイスしてみました。毎日経済(21日)のコラムですが、「イスラエルやウクライナと対立してもいいことなにもないよ・・アメリカが怒る」といった趣旨です。こういう観点に100%同意しなければならないとか、そんな話がしたいわけではありません。ただ、韓国側が「明らかに無理して」目をそらしている側面であり、韓国メディアにしてはずいぶんと珍しいコラムだったので、取り上げてみました。以下、<<~>>が引用部分です。
<<・・李在明政権が敵対関係に陥った国が二つある。大統領がベンヤミン・ネタニヤフ首相を直接攻撃したイスラエル、そして大使を召還したのに続き、公館員の半数を撤収させたウクライナである。一方、韓米関係もぎくしゃくしている。イスラエル、ウクライナ、そして米国という三カ国に対する外交には、一見何の関連性もないように思える。果たしてそうだろうか(※イスラエルの件は、5月21日に本ブログで取り上げたことがあります)。李大統領は去る5月、ガザ地区へ向かう救援船団に乗っていた韓国人活動家らがイスラエル軍に拿捕された事件を批判した。その際、ネタニヤフ首相に対する国際刑事裁判所(ICC)の逮捕状を、韓国も執行すべきかどうか検討するよう求めた・・・・イスラエルは韓国と戦争をするには遠すぎ、主要な貿易相手国でもない。しかし、米国を動かす力を持っている。
イスラエル政府や、米イスラエル公共問題委員会(AIPAC)のようなロビー団体が米国の外交に及ぼす影響力は、韓国とは比較にならない。世界最強と言えるかもしれない・・・・トランプ氏と頻繁に電話で話すネタニヤフ首相は、李大統領について一度も言及しなかったのだろうか。もし言及したとしたら、どのような言葉を交わしたのだろうか。ウクライナはイスラエル以上に、韓国との接点が少ない国だ。しかし、ウクライナに対する態度は、その国が「良識ある国家」なのか、それとも「良識を欠く国家」なのかを分ける基準となっている。ウクライナ側に立つ欧州連合(EU)や日本と、その反対側にいるロシア・中国・北朝鮮という陣営の境界線は明確だ。トランプ氏はゼレンスキー大統領を失脚させようとしているが、米国の支援がなければ、ウクライナは持ちこたえられなかったはずである。
国際社会の温情のおかげで国を保全できた韓国が、ゼレンスキー氏を非難する姿は見ていて恥ずかしい。良識ある国々は、我々をどう見るだろうか。特にEUが敏感に反応している。個人の価値観が国益を優先してはならないが、指導者は往々にしてそのような衝動に駆られるものだ。大統領がイスラエルを攻撃したのは、世界市民的な正義感ゆえだったのだろうか。どうせ「正義」の側に立つと決めたのなら、一貫性くらいは持つべきだ。共産主義国家の侵略に抗い、5年目も戦い続けている国――1953年当時の我々と重なるウクライナ――に対して腹を立てるというのは、「世界市民的」な姿勢とは程遠い。戦う相手を選ぶ基準が何なのか、問いたいものだ・・・・イスラエルやウクライナは遠い国だが、我々と共通の友好関係を持つ国々でもある。我々が彼らに対してケチで冷淡な態度をとれば、米国や欧州も我々に対して同じように接してくるだろう。かといって、ロシアや中国が我々を友人として扱ってくれるはずもない(毎日経済)・・>>
ここからはいつもの告知ですが、新刊のご紹介です。いつも、ありがとうございます。今回は、<韓国リベラルの暴走>という、李在明政権関連の本です。新政権での日韓関係について、私が思っていること、彼がいつもつけている国旗バッジの意味、韓国にとっての左派という存在、などなどを、自分自身に率直に書きました。リンクなどは以下のお知らせにございます。
・皆様のおかげで、こうして拙著のご紹介ができること、本当に誇りに思います。ありがとうございます。まず、最新刊(2025年8月30日)<韓国リベラルの暴走>です。韓国新政権のこと、日韓関係のこと、韓国において左派という存在について、などなどに関する本です。・準新刊は<THE NEW KOREA>(2025年3月2日)です。1920年代、朝鮮半島で行われた大規模な社会・経済改革の記録です。原書は1926年のものです。・既刊、<自民党と韓国>なども発売中です。岸田政権と尹政権から、関係改善という言葉が「すべての前提」になっています。本当にそうなのか、それでいいのか。そういう考察の本です。・詳しい説明は、固定エントリーをお読みください。・本当にありがとうございます。