文在寅大統領、「制裁無用論」の人を統一部長官に内定

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文在寅大統領が、統一部長官にキム・ヨンチョル氏を内定(候補者として任命)しました。

北朝鮮側にもカタカナ表記が同じ名前の人がいてよく名前が記事に載りますが、当たり前ですが別人です。北朝鮮の方は朝鮮労働党中央委員会副委員長Kim Yeongchol(金英哲、김영철)氏のことで、本エントリーの方は Kim Yeonchol(金錬鐵、김연철)氏です。

で、名前はともかくして、この人がどういう人なのかというと・・

いくつかの大学で北朝鮮、政治、外交関連の専門家として活動、前の左派政権で統一関連の諮問役だったこともありますが、どうも「親北」としか受け取れない発言が多かった人でもあります。その中でも、「制裁無用論」が特に有名でした。

 

(ここから「続きを読む」の後になります)

<『(対北朝鮮)制裁は、北朝鮮の核放棄という目的を達成するための手段である。しかし、目的は達成できないまま、関係だけ悪化させた』。

青瓦台(※大統領府)が新しい統一部長官にキム・ヨンチョル統一研究院長を任命(※内定)したことをめぐり、野党が「対北朝鮮制裁無用論を強調してきた人物」との懸念を示した。

金長官候補者は自分の著書を通じて、これまで「対北制裁無用論」を強調してきたが、金氏が統一部長官に任命されると、最近の制裁を維持する方針を強く再確認した米国と協力に悪影響を与える可能性があるというものである・・>

https://news.v.daum.net/v/20190308111642205

 

可能性もなにも、悪影響でしょう。明らかに。

キム・ヨンチョル氏の様々な「親北」な発言・主張から、本エントリーが制裁無用論をチョイスしたのも、実は米国(詳しくは日米)との関係悪化を強調するためです。私は、今回文在寅大統領がキム・ヨンチョル氏を統一部長官に任命したのは、トランプ大統領がボルトン氏を起用したことへの対抗措置だと見ています。

実際、ムン1号(文大統領)の意志は強いようで、1号の言いたいことを代わりに言うことで有名なムン2号(ムン・ジョンイン特別補佐官)が、こんなことを述べました。

「(キム・ヨンチョル氏を統一部長官に内定したのは)米国とは関係なしに朝鮮半島の情勢を押し通すということであって、地域情緒とは関係ない」

「キム・ヨンチョル長官は、これまで本人が主張してきたように、やっていくだろう」。

また、金剛山観光再開も「制裁の対象ではない」などと話しました。

http://www.kado.net/?mod=news&act=articleView&idxno=957328

 

「米国と関係なしに」、「キム氏はやりたいようにやるだろう」、「~は制裁の対象ではない」。これらはすべて、米国、国連、そして日本が出してきた今までの主張と正面から衝突する内容です。

文在寅大統領は、日米、いや国際社会の対北朝鮮制裁のスタンスに対し、明らかに「対抗措置」を取っている、と見ていいでしょう。

さて、キム・ヨンチョル氏、本当に統一部長官になれるのか?注目に値する案件です。

今日から(国会が候補者を審議する)聴聞会は始まっています。

結果にもよりますが、国会が反対しても大統領が任命を強行することもできます。

 

 

 

 

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