昨日は雇用ショックでしたけど、今日は「メディアショック」とされる件を紹介しましょっく。韓国の中央グループの大手メディア5社(持株会社含め)が、一気に法定管理(日本で言うと更生手続のような制度)手続きに入りました。中央グループそのものが、事実上、もう難しくなったと言ってもいいでしょう。中央グループは、財閥共和国とまで言われている韓国でも、2025年の資産基準財界順位は約70位とされる、財閥の中でもそこそこ大手ですが・・記事を読んでみると、約200億ウォンで問題が発生したそうで・・グループ内で用意できない金額なのか?というのがちょっと疑問です。意外というか、急すぎるというか、そんなところですね。ハンス経済(15日)、聯合ニュース(17日)などが報じています。中央グループは、韓国最大のメディア企業で、日本だと「中央日報の親会社」といったほうが早いかも知れません。あと、朴槿恵元大統領の弾劾に決定的な証拠とされたタブレットPCを見つけた「JTBC」(日本関連できつい書き方をすることが多いので、本ブログでもそこそこソース記事に選ばれていました)もこのグループで、更生手続に入りました。
ただ、中央日報の場合は、ワークアウト(日本で言う事業再生ADRのような制度、法定管理もそうですがまったく同じ制度ではありませんが、大まかにそんな感じです)なので、メディアとしての機能に問題はない、とされています。ただ、返済すべき社債が結構ある、というニュースもあって、中央日報もまだ安心はできない状態です。韓国企業の流動性問題と見ても、大手メディアというのが勢いを失っていると見ても、どちらでも興味深い話題です。以下、両紙から<<~>>で引用してみます。AIジェミニのまとめだと、ワークアウト(Workout、企業改善作業)は、裁判所を通さず、「お金を貸している銀行(債権団)と話し合って会社を立て直す」手続きです。日本の感覚だと「私的整理」や「事業再生ADR」に近いです。法的管理は、自力での解決が無理なの判断、「裁判所のマネジメントのもとで会社を再生させる」手続きです。日本で言うと「会社更生法」や「民事再生法」の適用申請にあたります。
<<・・「中央グループ メディアショック、JTBCなど5社が法的管理、中央日報はワークアウトを申請」(※題)JTBCをはじめとする中央グループの主要メディア・コンテンツ系列会社が、極深刻な流動性危機に耐えかねて、一斉に裁判所へ再生手続き(※原文では法的管理)を申請した。グループの母体である中央日報も、系列会社へリスク波及を防ぐためにワークアウトへの突入を宣言し、国内の言論・メディア業界に超大型の激震が走っている・・・・洪副会長は「経営安定のために最善を尽くしたが、対外的な経済条件の悪化や、信用格付けの低下による資金の冷え込みなど、複数の悪材料が重なり、不可避な選択をすることになった」と、全面的な再生申請の背景を明かした。今回、裁判所に再生手続きの開始を申請した系列会社は、中央グループの持株会社である中央ホールディングスを筆頭に、JTBC、コンテンツリー中央、メガボックス中央、中央P&Iの計5社だ。これらの法人は14日と15日にかけて、連鎖的に申請書を提出した。
今回の連鎖的な法的管理事態の決定的な引き金となったのは、放送局であるJTBCの債務不履行だった。JTBCは今月12日に満期を迎えた206億ウォン規模の流動化借入金を償還できず、デフォルトを宣言した。OTT(動画配信サービス)を中心にメディアのパラダイムが急変したことで、地上波や総合編成チャンネルを問わず、TV放送の広告市場が急激に縮小したことが直撃弾となった。デフォルト宣言の直後、NICE信用評価や韓国企業評価など、国内の主要な信用格付け会社がJTBCと中央日報の格付けを一斉に引き下げたため、資金ルートが完全に閉ざされる資金ショートが発生した・・・・中央日報は、法的管理の道を選んだメディア系列会社とは一線を画し、独自の生存路線を発表した・・・・「中央日報は法的管理を申請した系列会社とは経営的に分離された独立法人であるため、今回のワークアウトは系列会社のリスクを先制的に遮断するための決断だ」と強調した。これにより、中央日報の新聞発行やデジタルニュース報道など、言論社本来の機能は支障なく継続される予定だ(ハンズ経済)・・>>
<<・・「JTBCの余波で、中央日報、今すぐ返済すべき社債「1370億ウォン」(※題)。中央グループの持株会社と系列会社5社がドミノ倒しのように再生手続きに入るなか、この影響を受けて中央日報が1,370億ウォンにのぼる社債の期限の利益喪失(EOD)が発生したと公示した。17日、韓国金融監督院の電子公示システムによると、中央日報は第43-2回(180億ウォン)、第46回(340億ウォン)、第47回(350億ウォン)、第51回(500億ウォン)の計4つの社債について、期限の利益喪失事由が発生したと16日に公示した・・・・期限の利益喪失とは、債務者の信用リスクが高まった場合、債権者が満期前に貸付金を回収することを指す・・
・・最近、206億ウォンに達するJTBCの債務不履行の余波で中央日報の信用格付けまで下落したため、この条項が適用されることとなった。第49回私募社債の早期償還義務が生じたことで、「本社債以外の社債に関して期限の利益を喪失した場合」という連鎖デフォルト条項に基づき、残り4つの債権もすべて償還対象となった。期限の利益喪失が発生すると、原則として社債の元利金全額を即座に償還しなければならない。現在、ワークアウト(企業財務構造改善作業)を推進中の中央日報は、満期延長などの交渉を進めるものとみられる(聯合ニュース)・・>>
ここからはいつもの告知ですが、新刊のご紹介です。いつも、ありがとうございます。今回は、<韓国リベラルの暴走>という、李在明政権関連の本です。新政権での日韓関係について、私が思っていること、彼がいつもつけている国旗バッジの意味、韓国にとっての左派という存在、などなどを、自分自身に率直に書きました。リンクなどは以下のお知らせにございます。
・皆様のおかげで、こうして拙著のご紹介ができること、本当に誇りに思います。ありがとうございます。まず、最新刊(2025年8月30日)<韓国リベラルの暴走>です。韓国新政権のこと、日韓関係のこと、韓国において左派という存在について、などなどに関する本です。・準新刊は<THE NEW KOREA>(2025年3月2日)です。1920年代、朝鮮半島で行われた大規模な社会・経済改革の記録です。原書は1926年のものです。・既刊、<自民党と韓国>なども発売中です。岸田政権と尹政権から、関係改善という言葉が「すべての前提」になっています。本当にそうなのか、それでいいのか。そういう考察の本です。・詳しい説明は、固定エントリーをお読みください。・本当にありがとうございます。