韓国、国民100万人で憲法改正案が出せるようになる?

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国民発案改憲案、いわゆるワンポイント改憲案というものをご存知でしょうか。8日が国会審議期限ですし、審議できたとしても(この前の総選挙での入れ替えがまだですので)通過できそうにない、そんな案件です。ですが、まず、韓国の言う『民主主義』というものをよく表していること。そして、2018年の文政府の改憲案にもありましたが、それと趣旨は同じであること。などなどを考えて、今日、紹介します。

まず、国民発案改憲とはなにか。選挙権を持つ国民100万人の名義があると、国会議員一人でも改憲案を発議できるようにする制度です。いまは、国会議員半数以上、または大統領だけが発議権を持っています。与党の国会議員がこの制度を発議しましたが、国会では放置中です。

 

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まず気になるのは、政党を除くと、こんなことに100万人の発議人を用意できるのは、市民団体しか無いという点です。民主労総のような大手なら、直ぐにできるでしょう。他には、大きな反日事案、などは出来るでしょう。

もちろん、その100万人(さすがに全員だとは思いたくありませんが)が市民団体または相応の組織の人間だとしたら・・もしその市民団体が政党と癒着していた、その政党が国会で多数派なら、間接的ではあるものの、市民団体の改憲案発議権となります。

 

それなら、そもそも国会議員などなんで選ぶのか?という疑問にぶつかりますが、実はこれが、韓国の民主主義の理想だったりします。『◯◯万人がデモやったから間違いない』、『〇〇万人の署名が集まれば、ワールドカップも再試合できる』、『なぜかネット投票で強い(≒100万人いなくても100万票を用意できる)』をそのまま受け入れる、韓国社会の民主主義の現れです。

前の政府の改憲案にも、このような内容がありました。「(今回の改憲案では、国民が憲政史上初めて、権力の監視者として、立法者として直接参加しようとする人々の要求に応じて、国民が国会議員を召喚できるようにする規定と、国民が直接法律案を発議できるようにする規定を新設した」、「国会議員職を国民が直接剥奪するというものだから、議員たちは自らちゃんとした基準を用意すればいいと思う」。

https://news.v.daum.net/v/20180320142857908?d=y

 

司法の掌握に成功した文政権。残るは、改憲です。繰り返しになりますが、今回の国民発議案は成立しない可能性が高いです。でも、似たような内容は、かならず次の改憲案に含まれるでしょう。市民団体の政治勢力化。数年前から本ブログでもテーマの一つにしていますが・・いよいよ彼らが立法を手に入れる日も、近いかもしれません。ちなみに、今回改憲が行われるなら、韓国では10回目となります。

 

 

 

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