「ナヌムの家」、また内紛・・8億円以上の寄付金のうち、慰安婦に使ったのは80万円だけ

最近、尹錫悦(ユンソギョル)氏の大統領選挙勝利で、韓国では日韓関係に大きな進展があるだろう、という趣旨の報道が相次いでいます。本ブログではすでに何度もお伝えしましたが、何か具体的な動きはまったく見えないのに、なぜか浮かれている、そんな雰囲気です。それは、ま、岸田文雄総理の歓迎メッセージ(マニュアルなものでしたが)、そして一部のメディアが『尹候補は日本に友好的』とする雰囲気を作ったこともあって、そんな話がある程度は出てくるのも分かります。ただ、これもまた何度も何度も書いてきた内容ですが、日韓の間には様々な問題が、何一つ解決されず、残っています。

『日韓』がどうとかを語る前に、韓国内ではそれらの問題がどうなっているのでしょうか。慰安婦保護施設「ナヌムの家(分かち合いの家)」で、『寄付金などが、私的に流用された』とする騒ぎが起きてから、しばらく経ちます。旧挺対協、尹美香(ユンミヒャン)氏などもこの件に関わっていたことで、韓国でも大きな騒ぎになりました。さらにここまで問題になったなら、そろそろ収拾に向かいそうなものですが、どうやらそんな兆しは見えていないようです。そう、日本に対してはあれほど『人道的~』と叫んできた本件ですが、韓国内では、大したニュースにもならず、内紛が続いているわけです。

その施設は、韓国仏教最大宗派である「ジョゲジョン(曹渓宗)」の僧侶が運営していますが、その運営に関して、影響力を手放そうとせず、むしろ(前に本件を内部告発した)ナヌムの家の職員たちを訴えたりして、またまた衝突が起きています。それもそのはず、適当に1円を10ウォンだとすると、ナヌムの家に寄せられた寄付金は8億8千万円ですが、実際に被害者(を名乗る人たち)のために使われたのは80万円だけ、とのことして。手放そうとしない理由って、やはりここでしょうか。おまけに、今ナヌムの家にいる婆さん4人は、許可が無いと外出もできない状態だそうです。

 

以下、MBCニュースなどいくつかの報道を整理してみますと、ナヌムの家は、事実上、11人の理事によって運営されています。その中の8人が、ジョゲジョン「側」が選任した理事です(僧侶も含まれています)。2年前、後援金を流用したことで騒ぎが起きたとき、ナヌムの家の理事のほとんどが辞任となりました。自治体から数々の規則違反を指摘されたからです。中には、調査を妨害したり、老人福祉法(福祉状態など)に関わる案件もありました。

それから自治体側はナヌムの家が正常化されるまでの臨時措置として、ジョゲジョンとは関係ない人たちを理事に任命してきましたが、またもやジョゲジョン側が僧侶を理事に任命すると主張し、理事の中の5分の3は僧侶にするという既存のルールにこだわり、臨時理事たちとの話し合いは破綻しました。結局、臨時理事たちは、「正常化など不可能だ」とし、集団で辞任しました。ここからは、MBCから引用してみます。ツッコミどころがいっぱいです。<<~>>が引用部分となります。

 

<<・・去る2020年「ナヌムの家」職員たちの公益提報(内部告発)により、後援金が流用されたという疑惑が浮上しました。【元・僧侶(昨年2018年):「もう少し後援を、もっともらってですね、もっと上手く集めて、100人以上収容できる療養施設を建てて、ですね・・」】。しかし、京畿道(キョンギド)の調査の結果、5年間の後援金88億ウォンのうち、わずか800万ウォンだけが、お婆さんたちのために使われました。曹渓宗僧侶が設立した「ナヌムの家」は、理事会の3分の2を曹渓宗僧侶が担当すると決めてあります。

それから僧侶理事は解任され、自治体などは臨時理事8人に正常化を任せましたが、突然臨時理事5人が辞任しました。ジョゲジョンが、正常化を浜しているというのです。【イ・チャンジン弁護士(代表理事代行):「改正すべき部分を理事たちが相次いで指摘しましたが、すべてダメになりました・・」】。ちゃんと世話しなかった職員たちに対して懲戒を下すこともできず、曹渓宗による理事会構成には何の指摘も出来ませんでした。

【キム・デウォル/ナヌムの家 歴史館学芸室長:「京畿道と光州市(※ナヌムの家がある自治体)は、曹渓宗と非常に緊密に密着しており、その関係者でなければ、ナヌムの家には誰も入ることができません」】。 ナヌムの家で働いてきた日本人職員も、こんなことを言いました。【ヤジマツカサ/ナヌムの家の職員:「ナヌムの家は、おばあさんたちのためのナヌムの家ではありません。全てはジョゲジョンのために出来ています」】・・

・・2年前に公益情報を提供した職員たちには告訴告発を繰り返し、身動きを封じました。現在、ナヌムの家で住んでいるお婆さん4人は、外出や運動すらも、院長の許可が無いとできないように、統制されていると、職員たちは伝えました。「ナヌムの家」法人側は、「臨時理事たちのほうこそ、正常化と無関係なことを推進してきただけだ」、「社会福祉専門家である僧侶理事たちが、施設を正常化する」と主張しました>>

この前、独立有功者会の会長さんも、『これは絶対に良いところに使いますから』としておいて、結局が自分のために使ったことで、辞任したばかりです。おっかねー(お金ー)話です、なにもかも、最初から最後まで。そもそも、イアンフモンダイそれ自体もそうだと言えますが。

 

 

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