ユン大統領、3月日本、4月米国を訪問で調整(と韓国メディアが報道)・・3月に懸案事項を解決し、4月に報告の流れか

ユンソンニョル大統領が、4月に訪米し、バイデン大統領と首脳会談を行うと報じられました、朝鮮日報など一部のメディアは、議会演説なども含めて国賓訪問がほぼ決まった、とも。まだ公式発表があるわけではありませんし、また一部のメディアはつい先月まで、米韓首脳会談の可能性は高くないと予想する記事も出していたので、急な展開とも言えます。ただ、去年5月にバイデン大統領が訪韓したときに「ユン大統領を招待する」と話したし、米韓同盟70周年ということもあるので、訪米及び首脳会談があるとしても、さほど驚くことではないでしょう。

ちなみに、李明博(イミョンバク)大統領が米国を国賓訪問し、議会演説もしたことがあります。それから何か良い変化があったのかと言いますと、それほどでもありませんでしたが。当時もまた、李大統領がなにかやったというより、前任の盧武鉉氏が『やってしまった』ことの影響で、米韓同盟の健在さを示す必要があり、訪米する流れになったとも言えます。今回もそういう要因はあるのでしょう。

 

で、ここから本題ですが・・また一部のメディアは、「その前の3月、日本を訪問して首脳会談を行うだろう」という記事を出しています。文化日報など複数のメディアが報じています。3月に日本と懸案事項を解決し、それから4月に訪米する流れを作ろうとしている、というのです。はてさて、どうでしょうか。日韓ともに、そんなに話がスムーズに進むようには見えないのですが。以下、<<~>>が引用部分となります。

<<・・ユンソンニョル大統領が3月に日本を訪れ、首脳会談を行い、続いて4月に米国を国賓訪問する案が推進されている。日本での首脳会談を通じて懸案事項を解決、両国関係を復元し、それから米国を国賓訪問し、韓米同盟70周年の意味を極大化するという構想だ。韓・米・日の3国共助を強化し、北核の脅威に対する対応水位を高めようとする布石も敷かれたものと解釈される。

 

3日、外交情報筋たちによると、韓日両国は、尹大統領と岸田文雄日本首相の首脳会談開催時期を3月に調整中だ。2月の1カ月間、長官・次官級の協議を通じて懸案を解決し、首脳会談を開き、本格的な韓日関係の正常化の転機とするという流れだ。輸出管理の解除、軍事情報保護協定(GSOMIA)正常化など累積された案件もこれを通じて共に解決される可能性がある。カギは、日本が出す「誠意ある措置」の水準だ・・・・韓米両国がユン大統領の米国訪問を4月ごろに調整し、12年ぶりの米国国賓訪問が成就するかどうかも注目されている。大統領が米国を国賓訪問したのは2011年李明博当時大統領が最後だった(文化日報)・・>>

去年5月には、クアッド関連で、似たような話がありました。当時ユン大統領は、まず就任式に岸田総理を招待し、その場でいわゆる「グランドバーゲン(一括妥結)」で様々な問題を解決し、そのあとに訪韓したバイデン大統領に(記事にこう書いてあるわけではありませんが、『解決できたお!』と報告して)クアッド加入を決め、それからバイデン大統領と一緒に日本に行き、日本で開かれるクアッド首脳会談に参加しようとしていました。結果は、うまくいきませんでした。去年7月7日東亜日報は、いわゆる政策協議団を日本に派遣したのも、究極的にはこれが目的だった、としています。

 

<<・・尹錫悦(ユンソンニョル)大統領が当選人だったとき、米国と日本に派遣された政策協議団は、新政権発足直後に韓米日首脳間の連鎖会談を通じて三角共助体制を迅速に復元するという破格的な構想を推進していた。尹大統領就任式に岸田文雄日本首相が祝賀使節として出席し、その十日後、ジョーバイデン米国大統領の韓国訪問に続き、韓米首脳が一緒にクワッド(米日印豪4カ国)首脳会議が開かれる日本に行くという、もっともらしい絵だった・・・・だが、その連鎖イベントは、岸田首相の訪韓が無いとはじまらないものだった。つまり、日本が先に糸口を用意する形は困難だという岸田総理側のスタンスで、この外交構想は止まった(東亜日報)・・>>

どうでしょうか・・日韓ともに、そこまでスムーズに話が進むとは思えませんが。それに、5月19日からG7首脳会議がありますが、3月に首脳会談をするとしながらも、G7に関連した話がまったく出てこないのも気になります。見方にもよりますが、少なくとも現状では、ユン大統領をG7に招待する話は無い、といったところでしょうか。 ※いつもより1~2時間早いけど、今日はこれで失礼します。

 

 

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