見た目はものすごい好況のように見える韓国ですが、それは半導体(メモリー)に限られた話で、実は長い不況の中にあります。この話、韓国経済に興味(色んな意味で)がある方ならご存知でしょう。「楽韓WEB」など他のブロガーの方も同じ指摘をされていますし。久しぶりに、今日は韓国の経済・・というか、「景気」に関する記事を一つピックアップしてみます。ブリッジ経済というメディアの記事で、4月12日のものです。データは最新のもので、2025年8月基準です。「求職断念者」、求職をしない人たちが増えつつあり、特にその5分の1は20代だという内容です。本ブログでたまに取り上げる「ただ休んだ」というカテゴリーの人たちも(今回の公式データとして完全に一致するかまでは分かりませんが)似たようなものだと見ていいでしょう。ちなみに「ただ休んだ」は、これといった理由無しに求職をしていない人たちのことで、アンケートの項目に「ただ休んだ」というものがあって、それがそのまま呼び方になりました。
記事は、韓国の全就業者を1次労働市場(プライマリー・レイバー・マーケット)と2次労働市場に分けています。プライマリーレイバーマーケットとは「高い賃金、良好な労働条件、雇用の安定性、そしてキャリアアップの機会(昇進)が特徴の、優良な労働市場セグメント」のことで、記事は「大企業の常用職や雇用主など」としています。零細自営業者や中小企業(常用職、または臨時色でも)2次になります。ちなみに、一般的に雇用期間が定められていない、または1か月を超える期間の契約による労働者を常用職といい、そうでない人たちを臨時職と言います。これが、全就業者の84%が2次労働市場にいた・・とのことでして。これの影響なのか(高学歴だからそんなところには就職したくないという心理もありますし)、20代が求職をあきらめるばかりで、20代全人口の7.1%が求職を断念している、とも。以下、<<~>>で記事から引用し、日本でも似たような話(日本の場合は正規雇用と非正規雇用の話が圧倒的に多いですが)をよく聞くので、日本の場合はどうなっているのか、いつものジェミニさんのデータを要約してみます。
<<・・青年層の求職断念が最高値を記録した中、全体の就業者の84%が低賃金・雇用不安に苦しむ「2次労働市場」に閉じ込められていることが分かった。 1次労働市場との賃金格差は1.7倍に達するなど、固い労働市場の二重構造が青年層の求職放棄を煽る核心原因と指摘されている。(※2026年4月)12日、現代経済研究院が発表した「労働市場二重構造解消、結局は良い雇用こそが解決法だ」という報告書によると、2025年8月基準、全体就業者2896万7000人のうち、質の高い雇用である1次労働市場(大企業常用職・雇用主)従事者は15.9%である461万2000人にすぎなかった。一方、中小企業の常用職、臨時職、零細自営業者などが属する二次労働市場の割合は、なんと84.1%(2435万5000人)に達した。
2次市場内では、中小企業の商用労働者が46.5%(1346万3000人)で最も多く、臨時労働者17%(493万9000人)、雇用員がいない自営者14.6%(424万1000人)の順だった。激しい雇用の両極化は青年層の労働市場離脱に直結した。2025年の失業率は2.8%で安定的だったが、(※その失業率の算出にカウントされない)特別な病気なども無しに漠然と求職を休んだ「休んだ」人口は255万5000人で、最高値だった。特に20代と30代の「休んだ」人口はそれぞれ40万8000人(該当年齢帯の7.1%)、30万9000人(4.5%)に達した。統計庁付加調査で、20代「休んだ人口」の33.8%は「希望する仕事を見つけるのが難しくて」を理由に挙げた。良い雇用への進入のしきい値が高いので、二次市場よりも、むしろ就職を後回しにする、いわゆる「自発的失業」を選んだわけだ(ブリッジ経済)・・>>
ちなみに、引用部分にはありませんが、韓国の2025年の1次労働市場賃金労働者の月平均給与は2次労働市場の1.7倍で、格差はかなりのものでした。2005年には1.8倍だったとのことで、格差が固定されていないか?という感じです。それでは、ここからは「なぜなにじぇみに」謎コーナーです。日本の場合はどうよん?と聞いてみたので、参考にしてください。
<<・・日本におけるプライマリー・レイバー・マーケット(一次労働市場)の比率は、明確な定義値はありませんが、指標となる正規雇用者の割合で見ると、雇用者全体の約6割です。一方、対となるセカンダリー・レイバー・マーケット(2次労働市場・低賃金、不安定、低い昇進可能性)を指す非正規雇用者は約4割を占めており、労働市場の二極化が進んでいる状況です。終身雇用の支持率: 2021年調査では82.0%と高水準を維持していますが、ピーク時より低下しています・・>>
この部分は「大企業の常用職の比率」に関するものですが、そもそも大企業という定義そのものが国によって異なるので(韓国の場合は300人以上とします)、そこは気をつけてください。ジェミニ曰く、日本の労働厚生省が出したデータだと、「1000人以上」を大企業にするそうです。<<・・(日本の大企業の常用職の数は)約1,489万人(2024年時点)です。この数値は、厚生労働省の定義に基づき、主に常用労働者1,000人以上の規模を持つ「大企業」に勤務する雇用者数です。主な詳細情報は以下の通りです。人数と増加傾向: 2024年時点で約1,489万人が大企業の常用雇用者であり、雇用者全体に占める割合は10年間で21%から24%に増えています(グーグルのAI、Geminiの返事を要約したもの)・・>>
ここからはいつもの告知ですが、新刊のご紹介です。いつも、ありがとうございます。今回は、<韓国リベラルの暴走>という、李在明政権関連の本です。新政権での日韓関係について、私が思っていること、彼がいつもつけている国旗バッジの意味、韓国にとっての左派という存在、などなどを、自分自身に率直に書きました。リンクなどは以下のお知らせにございます。
・皆様のおかげで、こうして拙著のご紹介ができること、本当に誇りに思います。ありがとうございます。まず、最新刊(2025年8月30日)<韓国リベラルの暴走>です。韓国新政権のこと、日韓関係のこと、韓国において左派という存在について、などなどに関する本です。・準新刊は<THE NEW KOREA>(2025年3月2日)です。1920年代、朝鮮半島で行われた大規模な社会・経済改革の記録です。原書は1926年のものです。・既刊、<自民党と韓国>なども発売中です。岸田政権と尹政権から、関係改善という言葉が「すべての前提」になっています。本当にそうなのか、それでいいのか。そういう考察の本です。・詳しい説明は、固定エントリーをお読みください。・本当にありがとうございます。