日米、防衛装備の共同開発など「新体制」へ・・岸田総理の米議会演説に「反省」などは入らず

3月31日、4月1日などにも取り上げましたが、日米、日本と自由民主主義陣営の経済安保協力が新しいステージに入ろうとしています。安倍総理の頃から続いた路線が、また一つ実を結ぼうとしているのでしょう。韓国メディアも結構大きく取り上げていますが、特にその中でも話題になっているのが、岸田総理が訪米中に行う議会演説です。日本メディアによると、今までのような反省などのキーワードが入らず、外務省も「それは一段落したこと」としている、とのことでして。京郷新聞が社説を出すなど、多くのメディアが報じています。保守側の以外は、複数のメディアが「ユン政権の対応がまねいた結果だ」としているのが目立ちます。

これはユン政権がどうとかの話ではなく、前から続いてきた外交路線を岸田総理「も」受け継いだ、と見たほうがいいでしょうけど・・そこまでは見ていないようです。同じく米議会演説で安倍総理は相応の表現をしたけど、岸田総理はしないという、というのが論拠ですが、だからこそ「(安倍総理の演説で)一段落した」としているのではないか、と。まずJTBCから「日米が防衛装備共同開発のため協力する」などを、そして京郷新聞の社説を<<~>>で引用してみます。引用部分だけはパッとしませんが、各メディアの記事に、「新体制(新しいステージ)」という言葉が強調されています。

 

<<・・岸田文雄首相が来週アメリカを国賓訪問します。米国政府は、今後、日米が軍事装備を共に開発し、軍事同盟「オーカス」を拡大する案などを議論すると発表しました。カート・キャンベル米国務省副長官が、来週の日米首脳会談で、両国間軍事装備を共同開発する案が発表されると明らかにした。【カート・キャンベル米国務省副長官「来週、米国と日本が重要な軍事・国防装備を共同開発し、今後共同生産するために協力する最初の措置を見ることになるでしょう」】。アメリカは新型コロナとウクライナ事態などを経て、同盟国での武器共同生産を積極的に推進してきました。日米はどんな武器を開発するか明らかにしなかったものの、キャンベル部長官は日本のような同盟とできるだけ多くの情報、技術を共有することが米国の利益になるだろうと述べました・・

・・これまで日本は、第三国への防衛装備輸出を制限してきました。最近、他の国と開発協力が活発になり、輸出制限を緩める作業がよりスピードを上げるという見通しが出ています。一方、キャンベル部長官は、米国とイギリス、オーストラリア3国の軍事同盟であるオーカス(AUKUS)に日本などが参加する案についても、公開する内容があると予告しました。人工知能(AI)や量子技術、極超音速など8つの先端技術分野を共同研究開発する「ピラー2」分野で協力を議論するものだと見られます(JTBC)・・>>

 

<<・・駐日米軍の位相強化から軍事装備の共同開発、日本の南シナ海・台湾海峡の役割拡大まで、東アジア安保で日本の存在感をさらに大きくする両国首脳間の合意が多数発表されるという。いままでで最高水準の日米係を確認する席になるだろうという観測が多い。岸田首相の今回の訪問は、日本が東アジアを越えて米国のグローバル戦略で核心パートナーとして位置づけられる機会になるとみられる。米日同盟強化は両国間のことであり、両国ともに必要としているのだろう。しかし、それが東アジアの秩序に大きな影響を及ぼすという点で、私たちも無関係ではない・・

・・何より日米は近現代、朝鮮半島に大きな影響を与えた国だ。今も地政学的・戦略的に決定的な影響力がある・・・・まず懸念しなければならないのは、岸田首相の米議会演説で、反省などについての言及はないだろうという日本メディアの報道だ。問題は「一段落されたもので、今回の演説で言及しない」(日本外務省関係者)という。これは初めてのことだ・・問題が「一段落」したという日本政府の認識には、ユン大統領の役割が決定的だった・・・・今回の岸田首相の訪米に、ユン大統領は拍手だけ送るのかどうか、見守りたい(京郷新聞)・・>>

 

なんでこれが「ユン大統領が決定的」になるのか。記事は、去年「国民の意見と異なる」形で例の「解決法」を発表、すべて解決されたというメッセージを日本に与えたからだ、としています。安倍総理の頃は演説に「不十分だけど相応の内容はあった(原文ママ)」、などなど。でも、そうじゃないでしょう。繰り返しになりますが、今回のことは結構前から続いた外交路線の延長線上のものでしょうに。

 

 

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