株式市場の下落、韓国で広がる「誰かが責任を取るべきだ」という主張

サムスン電子のスマホ分野が、初めて赤字でした。半導体・・というかメモリーの価格上昇でとんでもない利益を出してはいるものの、なんで株価が「思ったように」上がらないのか、分かる気もします。強力なタイアップで進んでいる「日米の次世代メモリー開発(プロジェクトによっては台湾の企業も参加)」、前から提起されていた「中国メモリーの台頭」、そして、最近のAppleのように「メモリーは中国製を使っても(経済安保的に)いいじゃないか」という一部の米国企業の主張。さて、投資家たちは「営業利益がすごい」より先のことを見据えているのかも知れません。ちなみに、日本でもキオクシアの株価が半値になったということで話題でしたが、サムスン電子の株価は最高値基準で3割以上、SKハイニックスの株価も4割以上、下がっています。レバレッジETFは半値にもならなくなっています。私は個人的に、AIや半導体ブームがこのまま終わるとは思っていませんが、韓国メディアの主な論調、「これで国の格が上がった」というものは、ズレているとしか思えません。

そんな中、昨日も少し触れましたが、「これは誰のせいなのか」という話が広がっています。いくつか記事を読んでみましたが、「投資家本人の責任」という話がまったく出てこないのが、また韓国的な記事ではないか、そんな気もします。この前に取り上げた、「まじめに破産したから問題ない」という主張とも似ています。李在明政権は株高を現政権の実績のように語り、不動産中心の資産が株価(金融資産)に流れるように政策を進めました。単一銘柄のレバレッジETF商品を許可したのは、そのためではないのか、というのが今回の議論の中心です。朝鮮日報国民日報など(30日)です。特に、大統領府の金容範室長が「ボラティリティー(株価などの変動性)が高いのは韓国だけの問題ではない」「レバレッジETFだけが問題ではない」と話しましたが、これに対して「言い訳にすぎない」「日本と米国は5%以上変動した日が無かった」という反論も出ています。誰にって、もちろん政権の政策の問題(十分なリスク検証や規制整備のないまま高リスク商品を市場に導入する結果を招いた側面)もあるでしょう。それは確かにあります。




しかし、無理な借金で投資をした人たちのせいで、それを煽ったメディアのせいで、それで格がどうとか思った社会のせいで、そうしないと階層移動がまったくできなくなった経済構造社会のせいでしょうが。以下、<<~>>で引用してみます・・が、いま書いたように、引用ではなく「必要な内容が無い(だから引用できない)」のがメインかもしれません。

<<・・金容範 青瓦台(※大統領府)政策室長が、最近の激しい韓国国内株式市場の変動性について「過去2〜3ヶ月間は我が国だけがそうだったわけではない」と述べた。国内だけでなく世界的に株式市場が揺れていたという意味である。キム室長の発言は28日(現地時間)、李在明大統領が国賓訪問したブラジル現地での記者ブリーフィングで出たものである。彼はまた、「(単一銘柄の)レバレッジ商品問題一つに帰結するように見られているが、必ずしもそうではない」と語った・・・・(※株価は)今年4月初めの水準である5600ポイント台に戻った。政策が招いた株式市場の変動性によって損失を被ったのは個人投資家たちであった。29日、グローバル投資銀行のシティグループは、最近の株式市場の調整過程において、レバレッジ商品への投資で個人投資家が約387億ドル(約56兆2000億ウォン)の損失を出したと推計した。このうち単一銘柄レバレッジ商品による損失が相当部分を占めている。




KOSPI(※韓国総合株価指数)は5月27日以降、今月28日までの約2ヶ月間で24日間(56%)において3%以上の値動きを見せた。該当期間の取引日の半分以上で株価が乱高下したことになる。3%以上の騰落率は通常、急騰落の基準とみなされる。米国は同期間中に1日もなく、日本は8日であった。株式市場が急騰落すると数値が大きくなり「恐怖指数」と呼ばれるボラティリティー指数は、KOSPIが主要国の3〜5倍に達した。未来アセット証券によると、KOSPIのボラティリティ指数は5月27日以降、1日平均86.2を記録した。これは日経平均(33.9)の2.5倍、S&P500(17.3)の5倍レベルの変動性を示したことになる(朝鮮日報)・・>>

 

<<・・29日のKOSPI指数は前日比で6%近く急落した。取引時間中には11%以上暴落していたが、終盤に機関投資家の買いが入って反騰したものの、1日の下げ幅は約1000ポイントにも達した。先物取引が一時中断される「サイドカー」も、この日を含めて今月に入ってから20取引日中14日も発動された。このような「ローラーコスピ(※ローラーコースター+コスピ、乱高下するKOSPI)」相場は、金融当局が5月末に発売したサムスン電子・SKハイニックスの単一銘柄レバレッジ上場投資信託(ETF)の影響が大きい。ただでさえこれらの銘柄への集中度が高い中で、2倍の騰落率を持つ商品の登場が株式市場全体を揺さぶっている。

急騰落が繰り返されて需給が弱まると、ささやかな悪材料にも市場は過敏反応を示すようになる。同じ半導体の恩恵を受け、同じ悪材料に直面した米国、日本、台湾の株式市場よりも下落幅が2〜3倍以上大きい理由はここにある。当局は遅まきながら補完措置を打ち出している。個人別の投資比率を投資商品全体の20%以内に制限すると発表したのに続き、昨日は新規買い付けを専門投資家に限定する方針も示唆した。投資家からの不満の声に対し、泥縄式の後手的な措置を連発すること自体が、政策の不備を自認したようなものだ。それにもかかわらず、金容範 政策室長は株式市場の変動性について、単一銘柄ETFのためだけでなく「個人投資家の動的な性格も反映されたものだ」と述べた。株式市場をギャンブル場のように導いておきながら、個人投資家(アリ)の質のせいにするのは典型的な責任回避である。

現在の株式市場は、企業の資金調達や国民の健全な資産形成という本来の役割を全く果たせていない。投資家に莫大な損失をもたらした最近の変動性を緩和するための緊急措置は必要だが、長期投資にインセンティブを与えるなど、株式市場の体質強化に拍車をかけなければならない。半導体への一極集中現象を緩和するための産業多角化措置も喫緊の課題だ。わずか1ヶ月余りで指数が約4000ポイントも下落するパニックを招いた政策失敗に対する責任追及も、当然、並行されるべきである(国民日報)・・>>

 




ここからはいつもの告知ですが、新刊のご紹介です。いつも、ありがとうございます。今回は、<韓国リベラルの暴走>という、李在明政権関連の本です。新政権での日韓関係について、私が思っていること、彼がいつもつけている国旗バッジの意味、韓国にとっての左派という存在、などなどを、自分自身に率直に書きました。リンクなどは以下のお知らせにございます。

・以下、コメント・拙著のご紹介・お知らせなどです
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