韓国メディア「日本の外交が賢い」、「でも韓国は中国との関係がある」

米国とイランの終戦協議が「近いうちに(週末にでも?)また始まるだろう」というニュースが流れています。今度こそうまくいくのかどうか、気になるところです。韓国メディアもほとんどはこういうニュースですが、そんな中、ソウル経済(14日)が、「日本の外交」関連の記事を載せました。米国とイランの対立の中、「賢い隙間外交」(原文ママ)を続けている、でも韓国の場合は中国との関係があるのでそうは動けない、そんな内容です。日本がイラン事態を「利用して」動いている・・と書かれている時点で「いつもの」パターン・・な内容ですが、特に個人的に「あれ、これは逆じゃない?」と思った部分があります。記事は「経済と安全保障の完全な分離が現実的に不可能な現状、中国との関係を気にしないわけにはいかないので、米国に重大な外交的な歩みを見せづらい」、「物流を考えると、イランとも対立するのは難しい」としています。しかし、いま日本が米国中心の外交をしているからって、イランと対立する道を選んだのかというと、私にはそうは見えません。

物流などでイラン(というか、ホルムズ海峡)を気にしなければならないのは、日本も同じでしょう。それに、「経済と安保を別々に考えられないから、中国との関係も重視するしかない」というのは、考え方というか書き方が逆ではないでしょうか。経済と安保が別々に考えられないから、いまの中韓関係を考え直す(中国から離れる)必要があるのでは。前から本ブログでは「韓国では『経済安保』という単語が、単に経済と安保を並べて書いただけのように扱われている」という趣旨を書いてきましたが、その考えがよく表れていると言えます。この場合、「経済と安保を別々に考えている韓国としては、中国との関係を~」と書くべきではないでしょうか。そもそも、在韓米軍の役割拡大などにも、この記事の文章と「まったく同じ理由」で応じないでいるわけですから。以下、<<~>>で引用してみます。




<<・・イラン事態で、米国が初めて交渉を言及し、イランが応じなかった3月24日。その日、高市早苗 日本首相は「イラン当局に拘束された日本人の1人が帰国を完了した」と明らかにした。ホルムズ海峡でもなく、イラン領土内の刑務所に収監されていた日本人が解放されたのだ。日本は今回のイラン事態で米国とイランを行き来しながら、自国の利益を最大値に引き出している。伝統的に、中国ではなく米国だけを見る外交を展開してきた国が日本だ。しかし、いざ米国の攻撃参加の要求には「助ける意志はあるが法によりそうはいかない」とし、状況を乗り越えた。その代わり、世界最速の対米投資決定で、米国の不満を押さえ込んだ。日本はむしろ、イラン事態を利用して東北アジアで、米国をバックにして国防力増大を図っている。

日本は米軍の戦闘機整備パートナーとなり、他の国(※中韓朝露以外にあるのでしょうか?)が警戒する日本の国防力増大の支持も得られた。イランとの関係も維持した。その結果、4日、日本船舶が初めてホルムズ海峡を通過した。2週間の停戦合意を発表した8日には、高市首相が主要国の中で最初にマシュード・ペゼシュキアン イラン大統領と電話会談した。停戦合意の直前には米国・イラン首脳とそれぞれ疎通した。最も目立つのはエネルギー確保の歩みだ。日本は254日分の原油備蓄余力を土台に、東南アジア国家連合(ASEAN)国と共同備蓄など対応カードを取り出した。日本は中東から原油の90%を輸入するが、原発と新再生エネルギー源などに多様化している。




米国とはエネルギー備蓄と投資パッケージを議論中だ・・・・日本の外交が実際にどれだけの効果をあげることができるかは、未知数だ。対米投資については、日本内部でも米国だけが得をするのではないかという批判が出ている。しかし、少なくとも今回のイラン事態の主な場面ごとに、日本は韓国より先に、頻繁に登場した。特に、イラン事態でダメージを被った国ではなく、その解法を求める調停の役割だった。日本がイラン事態で見せた姿は、徹底的に計算された、賢い自己利益の最大化に近いものだった・・

・・一方、韓国は日本より遅れた歩みを見せている。韓国が小型モジュール原発(SMR)分野の投資を米国に提示すれば韓国にも役立つだろうという米国現地専門家の助言があったが、これは先に日本が行った。ホルムズ海峡封鎖糾弾声明には、ヨーロッパや日本・カナダなど7カ国より一歩遅れて名前を上げた・・・・もちろん、韓国が置かれた環境と条件自体が日本より厳しい側面がある。経済と安全保障の「完全な分離」が現実的に不可能な現状において、中国を道外視して、米国に重大な外交的な歩みを見せるのは難しく、米国の関連措置などで不便な関係であるイランとも、物流網などを考慮すれば、対立はできない・・・・現実的な制約があるにもかかわらず、日本の巧妙な隙間外交から、学ぶべきものは学ばなければならない(ソウル経済)・・>>

 




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