本ブログで何度か取り上げましたが、韓国の各種公式書類にある「中国(台湾)」表記が、台湾人たちの間で大きな問題になっています。電子入国申告書が特に問題になっていて、台湾政府が公式に問題を提起、適切な措置を取らないなら台湾も韓国表記を「南韓」に戻す、と発表しました・・というのが、いままでのあらすじ、といったところです。台湾では、前は韓国を「南韓」と表記していましたが、韓国政府の要請によって、韓国に修正しました。それを、前の表記に戻す、ということです。そこで、3月末までを期限としていましたが・・そういえばどうなったんだろう、と思っていくつかニュースを読んでみました。
いまのところ、韓国政府が「表記を修正する方針」としたものの、中国が「へーどうして修正するのかな?かな?」と言ってきた・・とのことです。ちなみに、韓国政府は中国(台湾)という表記を修正するのではなく、関連項目そのものを削除する(入力しなくてもいいようにした)とのことです。台湾政府は、すでに南韓表記を施行中で、韓国政府が修正する意向を示したため、台湾の入国申告書などの表記は「韓国」を維持するけど、それ以外のもの(たとえば外国人滞在証明書など)は「南韓」表記を続ける、としています。ソース記事はニューシース(3月31日)、ニュース1(4月15日)、京郷新聞(4月14日)です。さて、韓国政府としてはこの件が「外交問題」とされることを避けようとしていたようですが・・中国がわざわざ政府レベルでこの件を言い出したことで、どうなるのか、よく分からなくなりました。以下、<<~>>で引用してみます。
<<・・政府が電子入国申告書に台湾が反発してきた「中国(台湾)」表記をなくすことにした。外交部当局者は31日、「政府がこれまで関係省庁間で協議した結果、電子入国申告書内に「直前出発地」「次の目的地」項目の削除を検討して推進している」とし、法務部で措置を準備していると話した。去る2月に施行された韓国電子入国申告書システムでは、入国者のパスポート上の国籍は「台湾」と表示されていても、出発地または次の目的地選択項目では「中国(台湾)」と表記されている。以前に紙の入国申告書を作成するときは、国籍や出発地を自由に記載することができた(※最近は項目から選ぶシステムになったので自由に書けなくなりました)。
これに反発した台湾は、駐韓台湾代表部などを通じて、何度も表記の訂正を要求してきた、と伝えられた。また、去る1日から、台湾の外国人居留証での韓国表記を既存の「韓国(KOREA)」から「南韓KOREA(SOUTH)」に変え、この日まで自国の要求に対する(韓国政府の)公式の回答がない場合、4月1日から電子入国申告書内の韓国表記も変更する方針だと示唆した(ニューシース)・・>>
<<・・台湾が、すでに「南韓」に変更した外国人居留証の韓国の国名表記を、「南韓」のまま維持すると明らかにした。15日、台湾中央通信社(CNA)など現地マスコミによると、Xiao Gwangwei台湾外交部スポークスマンは、前日のブリーフィングで「台湾政府は相互主義の原則と全体的な制度的一貫性を考慮して「外国人居留証」上表記を現行方式(※南韓表記)から変更しない」と話した。現地メディアは、韓国が外国人に発行した居住証の国籍表記は10年以上「中国(台湾)」と明示されているとした。台湾側はこの問題に対して韓国側と何年も協議することができなかった、という立場だ・・・・しかし韓国政府が「電子入国申告書」に「出発地」と「目的地」項目の削除の検討を進めると、入国登録表の表記変更は猶予すると明らかにした(ニュース1)・・>>
<<・・中国外交部のスポークスマンが14日、韓国の電子入国申告書で「中国(台湾)」表記項目を削除することにしたことと関連して、「台湾を中国(台湾)と表記するのは極めて当然のことだ」と話した。中国外交部スポークスマンはこの日の定例ブリーフィングで、韓国政府の措置に対する立場を尋ねる自国メディアの記者の質問に、「中韓共同声明に明確に規定されたことを強調したい」とし「大韓民国政府は中華人民共和国政府を中国の唯一の合法政府の一部であると認め」尊重していると明らかにした。「中国と共に実質的な行動を通じて、中韓関係の健康で安定的な発展を推進することを望む」と付け加えた。
1992年8月24日に発表された「韓・中共同声明」第3項には、中国を唯一の合法政府として認めるという内容が含まれている。第5項は、中国は朝鮮半島の平和統一を支持するという内容が含まれている。韓国はこれを土台に「一つの中国の立場を尊重する」という基本原則を持っている。台湾は先に韓国電子入国申告書で「台湾」を「中国(台湾)」と表記したことに対して反発し、自国外国人居留証の「韓国」表記を「南韓」に変更し、追加措置の可能性も示唆した。これに韓国政府は該当表記が含まれた項目自体を削除する方向に方針を定めたと伝えられた(京郷新聞)・・>>
ここからはいつもの告知ですが、新刊のご紹介です。いつも、ありがとうございます。今回は、<韓国リベラルの暴走>という、李在明政権関連の本です。新政権での日韓関係について、私が思っていること、彼がいつもつけている国旗バッジの意味、韓国にとっての左派という存在、などなどを、自分自身に率直に書きました。リンクなどは以下のお知らせにございます。
・皆様のおかげで、こうして拙著のご紹介ができること、本当に誇りに思います。ありがとうございます。まず、最新刊(2025年8月30日)<韓国リベラルの暴走>です。韓国新政権のこと、日韓関係のこと、韓国において左派という存在について、などなどに関する本です。・準新刊は<THE NEW KOREA>(2025年3月2日)です。1920年代、朝鮮半島で行われた大規模な社会・経済改革の記録です。原書は1926年のものです。・既刊、<自民党と韓国>なども発売中です。岸田政権と尹政権から、関係改善という言葉が「すべての前提」になっています。本当にそうなのか、それでいいのか。そういう考察の本です。・詳しい説明は、固定エントリーをお読みください。・本当にありがとうございます。