リアルタイムではチェックできませんでしたが、2日に朝鮮日報に載ったコラムが、左側のメディアから強く批判されています。「こんな記事を載せるとは」「読者の中からも不満が多い」など、まるで日本関連の書き方に似ています(「なんでこんなことを言うのか」とか、「日本内部でも~な声が多い」とか、そんな書き方が多い)。たとえば4月3日のオーマイニュースなどです。シンクタンクの所長で、外交部(外務省)で北朝鮮の核問題に関する役職を努めたこともある人が書いたコラムなので、やはり安保強化、すなわち米韓同盟にもっと力を入れるべきだという内容が中心です。「米韓同盟は無料なのか」という題で、4月2日の朝鮮日報です。「地域」のために駐屯している日本やドイツとは、状況が異なる、とも。韓国側の主張は、在韓米軍は韓国「だけ」の防衛のためにあるとしています。
何かの条約にそう書かれているわけではありませんが、そういうことになっています。最近、その役割の拡大で、米国と韓国政府のスタンスが大いにズレています。そういう「特定国家の防衛のために」米軍がここまで長く駐屯しているのは、他に類例がない、とも。なんか、こういうのも日本関連の韓国側の主張に似ている気もします。以下、<<~>>で引用してみます。
<<・・(※ローマが始めた)相互主義的同盟の概念は、冷戦時代の米国が主導した自由民主陣営で現代的に再現された。米国は圧倒的な力を持つ覇権国だったが、他の強大国とは異なり、同盟国の主権を脅かしたり、領土と利権を欲しがらず、同盟国に莫大な無償援助と軍事的保護を提供した。韓国はその代表的な事例だった。 朝鮮戦争当時、米国は韓国に人員180万の米軍兵力を投入し、3万7000人が亡くなった。その後も米国は莫大な無償経済・軍事援助を20余年間持続し、現在も2万8500人の米軍が韓国安保のため駐留中だ。
米国は世界約60国に多様な兵力を派遣しているが、特定国の防御のために1万人以上の米軍が数十年も常駐した国は韓国だけだ。日本とドイツ駐留米軍は規模が大きいが、これらはヨーロッパと東アジア全体を防御する地域防衛軍としての兵力だ。もちろん、米国がこれまで韓国の安保と経済発展を支援してきたのは、それが米国の価値観と戦略的利益にも合致するためだった。しかし現在、トランプ政権は同盟を費用と利益を問う「取引」の関係として再定義しており、同盟の未来に不確実性が大きくなっている。今日、韓国は安全保障を米国に依存しながらも、政治・経済的に中国の影響力が大きく作用する二重構造に置かれている。しかし米中の競争が激化し、米国優先主義の傾向が強化され、このような構造はますます維持しにくくなっている。
韓国が米国と対立する国との間で戦略的曖昧さに安住するならば、同盟の信頼基盤は弱まるしかない。最近、米国の対外戦略が中国とイランを中心に再編される過程で、韓国に対する米国の期待が大きくなっているが、韓国の対応は極めて慎重で、制限的な水準にとどまっている。韓国は南シナ海と台湾問題に介入されることを拒否しており、最近は日米韓の空軍連合訓練に参加せず、ホルムズ海峡軍艦派遣要請にも応えなかった。現実の国際政治では、同盟関係は国家間の相互主義的な取引であり、決して無料ではない。新・冷戦と米国優先主義の厄介な国際秩序の中では、なおさらそうだ。韓国は70年余りの間、韓米同盟の一方的な受益を享受してきたが、もうそんな時代には戻らないだろう。
韓国が今までのことばかり考え、同盟条約上の相互主義的義務も、道義的な協力も無視すれば、原子力潜水艦建造も、原子力協定の改正も、米国の北核抑止力提供も、さらに朝鮮半島有事の際の大規模米軍派兵も、約束できない状況が到来するかもしれない。今、韓国の外交に必要なのは、あいまいな言葉だけをのべることではなく、信頼できる具体的な行動であろう(朝鮮日報)・・>>
<<・・米国が韓国に無償援助と軍事的保護を提供したのは事実だが、冷戦時期の共産勢力の拡大を防ぐための米国の戦略的次元で行われたものであり、それは同盟国に施した恩恵ではなかった。米国が韓国を守ったのは、それがそのまま米国の国家利益に合致したためであるだけで、理事長(※先の朝鮮日報記事を書いた人)の主張のように「利権を貪らない寛大さ」とは遠い。また、韓国が一方的な受益を享受してきたというのは、とても同意できない発言だ・・(※ベトナムなどで多くの犠牲があった、という内容の後に)・・世界最高水準の防衛費分担金と世界最大規模の海外米軍基地を建設して提供した。さらに、韓国は世界最大の米国産武器輸入国の一つでもある。冷戦が終息した今日でも、米国は韓国という戦略的要衝地を通じて北東アジアの覇権を維持し、中国とロシアを牽制する莫大な地政学的利益を得ている。それでも理事長は、韓国が支払ってきた有形・無型の莫大な費用は無視したまま、韓国をまるで「無料で安保を頼む国」のように描写しているわけだ(オーマイニュース)・・>> 明日は1日休みを頂きます。次の更新は19日(日曜)になります。週末になにか(米国・イラン関連で)肯定的なニュースがありますように・・
ここからはいつもの告知ですが、新刊のご紹介です。いつも、ありがとうございます。今回は、<韓国リベラルの暴走>という、李在明政権関連の本です。新政権での日韓関係について、私が思っていること、彼がいつもつけている国旗バッジの意味、韓国にとっての左派という存在、などなどを、自分自身に率直に書きました。リンクなどは以下のお知らせにございます。
・皆様のおかげで、こうして拙著のご紹介ができること、本当に誇りに思います。ありがとうございます。まず、最新刊(2025年8月30日)<韓国リベラルの暴走>です。韓国新政権のこと、日韓関係のこと、韓国において左派という存在について、などなどに関する本です。・準新刊は<THE NEW KOREA>(2025年3月2日)です。1920年代、朝鮮半島で行われた大規模な社会・経済改革の記録です。原書は1926年のものです。・既刊、<自民党と韓国>なども発売中です。岸田政権と尹政権から、関係改善という言葉が「すべての前提」になっています。本当にそうなのか、それでいいのか。そういう考察の本です。・詳しい説明は、固定エントリーをお読みください。・本当にありがとうございます。