韓国最大野党、政府を追及・・「カンボジアに言ったように、イランにも強く言ってみたらどうですか」

李在明大統領がカンボジアに対して「手を出せばただでは済ませないぞ」と現地語でSNSを投稿し、すぐ削除した件。4月5日、4月16日にもお伝えしたことがあります。しかし、それから朝鮮日報など一部のメディアが「中国や北朝鮮にもそんなに強く言えるのか、なぜ言わないのか」という記事を載せました。今回、イランの件で、「さて、ただでは済まさないのかな」という記事がありました(中央日報、10日)ので、紹介します。一つ前のエントリーでも書きましたが、もしホルムズ海峡の韓国貨物船ナム号が「イラン側の攻撃」を受けたなら、韓国政府としては、これは米国の「派兵圧力」にかなりの名分を与えることになります。

完全なる停戦(または終戦)の後ならともかく、いまは「参加」といっても「派兵」の形になり、それは中国と韓国の関係(笑)にも少なくない影響を及ぼすでしょう。中国の王毅部長が訪韓を遅らせているなど、台湾表記問題でも「ただでは済まさ(れ)ない」雰囲気があるので、韓国政府としては尚更「コマッタ」です。まず、前の発言をちょっと振り返ってみますと、李在明大統領は、自国民に対する外国での犯行に対して、「無事で済むとは思わないことだ」(意訳)などとSNS投稿をしてきました。中には現地の言葉で投稿したものもあります。わざわざカンボジア語でSNSに投稿して、外交レベルで「これはどういう意味での投稿なのか、説明してほしい」とカンボジア側から苦情が来た、と言われています。フィリピン側に対しても、かなり積極的にそういう内容を言いました。




しかし、中国、北朝鮮に対しては、そうではありません。たとえば大規模情報流出問題(米国企業が関わっているため、米国ともかなり問題になっています)では中国に対しては何も言わず、「話してもこれといって返事がないから」としています。北朝鮮による拉致問題に対しては「そんなことがあったのか?」と話したり(知らなかったふり)、天安艦問題については「北朝鮮に言ったところで相応の返事があるとも思えない」(だから何も言わない)、とも。ちなみに、2025年末にも外国メディアの記者が同じ趣旨の質問をしましたが(関連した何かの措置を考えているのか、など)、その際にも李在明大統領は「初めて聞く話だ」と話しました(朝鮮日報、4月3日の記事より)。率直に言って、これを初めて聞いたはずはありません。で、同じことが今回は「イランには言えます?」という形で記事になったわけです。以下、中央日報の記事を<<~>>で引用してみます。

<<・・ホルムズ海峡に停泊中だった「HMM・ナム号」(※で攻撃と思われる爆発が起こった)事件の調査結果が「未確認飛行物体による攻撃」と発表されたことを受け、野党「国民の力」は、政府の安保についての能力問題と、事件を縮小させようとしているのではないか、との疑惑を提起しながら批判した。成一鍾 国会国防委員長は10日、自身のフェイスブックに、「外交部が、事実上、攻撃を受けたことだと認めた」(※一つ前のエントリーでも書きましたが、「どこの国のものか分からない」など表現がかなり曖昧な部分もあるものの、攻撃による可能性が高いということだけは明らかです)とし、「これまで政府は『攻撃された』という明確な言葉を避け、『船舶の火災』などと言いながら事態を縮小してきた」と批判した。()事件当日に海洋水産部が「攻撃されたと推定される」と発表したにもかかわらず、その後に政府各省庁は、口を合わせて、そういう表現を使わなかった点を指摘した。




委員長は「トランプ米大統領さえも、本件の直後に、ホルムズ海峡の韓国船舶が攻撃されたと言及したにも関わらず、わが国の政府だけが、そうじゃないと言ってきたのだ」とし、「本当に知らなかったのであれば能力においての問題であり、知りながらも選挙を控えて本件を隠蔽しようとしたのであれば、さらに深刻な問題だ」と主張した。特に、前に李在明大統領がカンボジア内組織の行為に対して、SNSに「韓国人に手を出せばただでは済まさない」などと強硬な対応を予告した事例にも言及した。

委員長は「大韓民国の国民の財産と生命が脅かされるという、こうした深刻な事態が発生した今であるにもかかわらず、大統領は何をどうするつもりなのか」と指摘した。続いて「大統領は今すぐ、今回の事態について外交的に強力なメッセージを出し、わが国民を攻撃した勢力が誰であろうと、決して黙っていないという立場を明確にするべきだ」と述べた(中央日報)・・>>

ちなみに、この件で、1人が負傷したとも報じられています。これも、いままでは「負傷者はいない」とされていましたが。さて、どうでしょうか。一応、「国民の力」が言う内容は説得力がありますが、もし保守政権だったとしても、この件で強く出られたはずはありません。任期の最後は戒厳令などで無茶苦茶でしたけど、中国のFTA強化(いわゆる2次FTA)を中国側に要請したのも、台湾表記問題(李大統領就任前からです)も、「北朝鮮以外」には在韓米軍を動かさないとする方針なども、すべて尹錫悦政権で始まった・または同じ路線でしたので。最後に告知ですが、明日、1日休みをいただきます。次の更新は水曜日(13日)の11時頃になります。

 




ここからはいつもの告知ですが、新刊のご紹介です。いつも、ありがとうございます。今回は、<韓国リベラルの暴走>という、李在明政権関連の本です。新政権での日韓関係について、私が思っていること、彼がいつもつけている国旗バッジの意味、韓国にとっての左派という存在、などなどを、自分自身に率直に書きました。リンクなどは以下のお知らせにございます。

・以下、コメント・拙著のご紹介・お知らせなどです
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