、李在明大統領が「なんで信用が低い人に金利が高くなるのか、これは間違っている」というとんでもない発言をしてから、金利関連の記事がそこそこ増えました。久しぶりに、この件を取り上げてみます。韓国のメディアが家計債務・自営業者債務関連でもっとも重く扱う、多重債務者関連です。多重債務者というのは、国によって定義が異なると聞きますが、韓国では「3箇所以上の金融機関からお金を借りた人」となっています。家計債務・自営業者債務のデータなので、一般的な意味での「企業」などは含まれません。別に3箇所以上の金融機関から金を借りたとして、その全員が苦しい状況にあるわけではないでしょう。でも、韓国の金融機関のシステム、「第一・第二・第三金融圏」に分かれているシステム、家計債務に頼る経済構造になっているなどを考えると、一般的に「多重債務者がもっとも問題」というのが一般的な認識です。
結論から書きますと、まだまだ約450万人レベルで推移しており、そのDSR(所得から債務の返済に使うが60%になっている、とのことでして。韓国経済(11日)は、日本やドイツのように「中金利」で金を借りるのが難しい、すなわち一般的な銀行である第一金融圏では金利は低く(それでも日本に比べればずっと高いですが)、第三金融圏すなわち貸金業者から金を借りると金利が高すぎる、この間の金利で金を借りるのが難しいという記事を載せています。また、いつものGeminiさんの見解(というかデータを見つけてくれました)を私が自分なりに要約した内容も載せますので、参考にしてください。実はこの件、2年ぐらい前から、急にデータが載っている記事が少なくなって・・というかほぼ話題にならなくなって(私の気のせいかもしれません)、関連エントリーも急減しました。久しぶりに、ちょっと取り上げてみます。ちなみに、記事引用部分にはありませんが、亜州経済というメディアの12日の記事によると、「自営業者10人の6人は多重債務者」となっています。以下、<<~>>が引用部分です。
<<・・(※ジェミニの部分も引用記事と同じで、「※」の部分は私が書いたものです)韓国の家計債務と「多重債務者」の問題は、家計債務の対GDP比は90%を超え、世界でもトップクラスの水準が続いています。ご質問の「最新の多重債務者数」について、韓国銀行(中央銀行)などのデータに基づいた最新の状況をまとめました。・1. 多重債務者の最新数(2024年〜2025年):韓国銀行が国会などに提出した資料や「金融安定報告書」の最新データによると、多重債務者の数は依然として過去最高水準で推移しています。多重債務者数(全体):約450万人前後。2023年半ばに約450万人に達して過去最高を記録して以降、高止まりの状態が続いています。2025年末時点の推計でも、急激な減少は見られず、全借入者のうち22〜23%程度が多重債務者であると分析されています(※債務がまったく無い人たちはこの「22~23%」の分母になりません)。
自営業者(個人事業主)の多重債務者:約178万人。特に深刻なのが自営業層で、事業資金と生活費の両方を借り入れるケースが多く、多重債務化が進んでいます。・2. 「脆弱借入者」の動向:韓国では、多重債務者の中でも特にリスクが高い層を「脆弱借入者」(多重債務かつ低所得、または低信用)と定義していますが、こちらの数値も上昇傾向にあります。脆弱借入者の割合:2025年第4四半期時点で全借入者の6.7%。潜在的脆弱層:「将来的に脆弱層に転落する恐れがある層」を含めると、借入者全体の約18.0%に達しており、金利高止まりの影響がダイレクトに及んでいます。
・3. 多重債務が抱える現状の課題:最近のデータで見えてきた特徴的な傾向は以下の通りです。「若年層の増加」:20代・30代の多重債務者が高リスク世帯に占める割合が増え、全体の約35%に達しています。返済負担率(DSR):多重債務者の平均DSR(所得に対する元利金返済負担)は、依然として**60%以上**と極めて高い水準です。地方での深刻化** | ソウル圏よりも、地方都市での債務返済能力の低下が顕著になっています。2〜3年前にご覧になった記事の頃よりも、金利の上昇や物価高が重なり、債務の「質」がさらに低下しているのが現在の懸念点と言えます。政府も対策に乗り出してはいますが、なかなか決定打に欠ける状況のようです(ジェミニ)・・>>
<<・・ドイツのシュパルカセや日本の地方銀行のように、(※韓国の庶民金融である)貯蓄銀行が、関係型金融を通じて中・低信用者を抱かなければならないという指摘も提起される。クレジットスコア、担保だけでなく、地域内の取引関係、評判、事業回復の可能性まで総合的に評価しなければならないという話だ。しかし、国内貯蓄銀行は所有構造と健全性規制、損失負担の側面で、日本やドイツとは出発点が異なるという反論も少なくない。ほとんどの貯蓄銀行は独自の信用評価モデルを高度化する余力があまり無い。大型会社は多くの借主データに基づいて延滞リスクを分散することができるが、中小は一部の借主で延滞が発生しても延滞率と健全性指標が大きく揺れることがある。
特に2011年の貯蓄銀行事態以後、貯蓄銀行業界は健全性管理に焦点を当ててきた。不良再発を防ぐのに監督力量が集中し、中・低信用者を精巧に選別する信用評価力量は十分に育てられなかったという指摘だ。しかも貯蓄銀行を探す中・低信用者は、すでに銀行圏での融資限度を相当部分使い切ったり、複数の金融会社からお金を借りた多重債務者の場合が少なくない。貯蓄銀行が融資審査と取り扱い規模を保守的に取るしかない理由でもある(韓国経済)・・>>
ここからはいつもの告知ですが、新刊のご紹介です。いつも、ありがとうございます。今回は、<韓国リベラルの暴走>という、李在明政権関連の本です。新政権での日韓関係について、私が思っていること、彼がいつもつけている国旗バッジの意味、韓国にとっての左派という存在、などなどを、自分自身に率直に書きました。リンクなどは以下のお知らせにございます。
・皆様のおかげで、こうして拙著のご紹介ができること、本当に誇りに思います。ありがとうございます。まず、最新刊(2025年8月30日)<韓国リベラルの暴走>です。韓国新政権のこと、日韓関係のこと、韓国において左派という存在について、などなどに関する本です。・準新刊は<THE NEW KOREA>(2025年3月2日)です。1920年代、朝鮮半島で行われた大規模な社会・経済改革の記録です。原書は1926年のものです。・既刊、<自民党と韓国>なども発売中です。岸田政権と尹政権から、関係改善という言葉が「すべての前提」になっています。本当にそうなのか、それでいいのか。そういう考察の本です。・詳しい説明は、固定エントリーをお読みください。・本当にありがとうございます。