韓国李在明大統領、ベッセント長官にまた通貨スワップを提案(要請?)

韓国の李在明大統領が、訪韓したスコット・ベッセント米財務長官に通貨スワップを要請しました。記事によっては「提案」ともしていますが、「要請」と書いたほうがいい気もします。いま米国が韓国と通貨スワップを結ぶ理由がありませんので。率直に、「この話、まだ続いているのか」といったところです。米国と関税関連で交渉が続いていた頃、韓国側は通貨スワップが必要だとしていました。しかし、米国側が応じず、貿易交渉は合意できました。でもその後、その合意を履行するには通貨スワップが必要だという話がまた盛り上がりました。韓国の場合、日本やEUとは異なり、国内法をかなり変えないと、米国との貿易合意(対米投資)を履行することができません。国会で関連法の改正などを通す必要がありましたが、それをやらず、通貨スワップが必要だとかそんな話ばかりでした。

結局、トランプ大統領が関税を25%に引き上げると話したことで、関連法の通過は一気に進み、いまは通過済みです。もちろん通貨スワップ関連内容はありません。しかし、結局はまたこの話が出ました。簡単な話、使える外貨が足りないから投資できないという話ですが、じゃ、なにを頼りにして合意したのか、という結論にしかなりません。また、いつものことですが「強がるときと、現実的な話をするとき、反応があまりにも違う」、そんなところです。5月13日朝鮮日報などが報じているので、そちらを引用してみます。また、国民日報の記事(14日、こちらは「通貨スワップが必要だ」とする主張の記事です)も一緒に引用してみます。ちなみに、ベッセント長官と会う前に、李在明大統領は中国の何立峰 副総理とも会っている・・とのことでして。ベッセント長官と何立峰 副総理は、米中首脳会談の調整のため、韓国で会う約束をしていた、とのことです。さて、両方に「シェシェ」はちゃんと言ったのでしょうか。以下、<<~>>で引用してみます。




<<・・李在明大統領は13日、米中首脳会談を控えて、両国間の貿易交渉のために訪韓したスコット・ベッセント米財務長官、何立峰 中国国務院副総理に、相次いで会った。この日の接見は、14日、中国北京で開かれる米中首脳会談に先立ち、両国が通商懸案を調整する場所として韓国を選択し、行われたものだ。李大統領はこの日午前、大統領府でベッセント長官と会って、「最近の、不確実さが拡大した状況でも、韓米両国経済が安定した姿を見せている」とし「両国が緊密に疎通して協力関係をさらに強化しなければならない」と話した、と大統領府首席スポークスマンは伝えた。李大統領は、経済・技術分野、核心鉱物協力強化に言及しながら、特に外国為替市場分野協力の必要性については、韓米通貨スワップ締結を提案した。昨年合意した対米投資が来月から本格化する場合に生じる外貨不安を解消するための措置だ。

李大統領は対米投資など両国間の戦略的投資が経済・戦略分野で全方位的協力強化につながり、両国ともに利益になるように努力してほしいという要請もしたという。李大統領はベッセント長官に先立ち、何立峰 副総理と会っては、昨年11月と今年1月、両国首脳間の相互国賓訪問を通じて韓中関係が全面的に復元されたと話した。李大統領は許副首相に「米中両国が安定的な関係を発展させていくことが、韓国を含む全世界の国家発展と繁栄に大きな助けになるだろう」とし、何立峰副総理は「米中首脳会談直前の貿易交渉を韓国で終えることができ、その意味は深い」と謝意を表したと大統領府は伝えた・・・・今回の米中首脳会談では関税など両国の懸案が主に議論される見通しだ・・・・ただこの日、李大統領との接見の席で北朝鮮関連議論はなかったと大統領府は伝えた(朝鮮日報)・・>>




<<・・為替問題を解消する方法の一つは「通貨スワップ」だ。韓国銀行が海外中央銀行と結んだ通貨スワップ規模は1500億ドルに達する。しかし、市場が強く反応している米国との通貨スワップは、まだ無い。外国為替市場の不安が大きくなっているが、韓米通貨スワップ締結はまだだ。韓米通貨スワップは、「しない」のだろうか、「できない」のだろうか・・・・問題は、韓米通貨スワップ締結の議論が、明らかに進展ないまま、止まっているという点だ。連邦準備制度は現在、カナダ、イギリス、日本、欧州中央銀行(ECB)、スイスなど5カ所と常設ドルスワップ・ラインを運営している。韓国のように、危機の際に一時的にスワップを開いてくれた事例はあるが、これを常設化するには慎重な態度を維持してきた。

ここまで見ると、韓米通貨スワップ未締結は、米側の慎重さが決定的な理由と見られる。つまり「できないこと」という結論だ。ク・ユンチョル副首相兼財政経済部長官も去る3月、国会で「(韓米通貨スワップは)私たちがしなかったのではなく、できなかったのだ」と話した。副首相発言の根拠はこうだ。米国側が韓国の国民年金と民間海外資産などを根拠に「韓国は外貨が不足している国ではない」という認識を持っているということだ(国民日報)・・>>

 




ここからはいつもの告知ですが、新刊のご紹介です。いつも、ありがとうございます。今回は、<韓国リベラルの暴走>という、李在明政権関連の本です。新政権での日韓関係について、私が思っていること、彼がいつもつけている国旗バッジの意味、韓国にとっての左派という存在、などなどを、自分自身に率直に書きました。リンクなどは以下のお知らせにございます。

・以下、コメント・拙著のご紹介・お知らせなどです
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