前に、「ソル(旧暦の元日)と秋夕(旧暦8月15日)前になると必ず賃金未払いのニュースが話題になる、でもそれだけ」という趣旨を書いたことがあります。時期に合わせたテーマの記事は、メディアとしてもある程度は仕方ないでしょうけど、本当に「それだけ」で、カーっと盛り上がって、また静まって、そうなりますから、改善は見られません。そんなところですが、6月、詳しくは「猛暑が始まる前」あたりに、無料給食所(ホームレスや貧困層に食事を提供するところ)関連ニュースが増えます。基本的には「政治家や芸能人が無料給食所で配食を手伝った」「大企業が~も支援した」なものばかりです。韓国情報に詳しい方なら、「ああ、冬になると芸能人が貧民街に練炭を運んだというニュースが増えるのと同じか(ハハハ)」と思われることでしょう。ま、そんな感じです。キホ日報(畿湖、京畿道とその周辺地域のローカルメディア)の11日の記事もそういう類なので、一つ取り上げてみます。また、2024年の6月14日の文化日報(その1、その2)、2月14日のオーマイニュース(実際に無料給食所で働いた市民記者が書いた記事)なども前に取り上げたことがあるので、もう一度該当部分だけ、<<~>>で引用してみます。
<<・・配食30分前から長い列… 不況に空いていく支援の「蔵」(※題)、物価高も重なり「三重苦」、民間の無料給食所は存立の危機を訴え(※見出し)・・・・食材費の高騰など、物価高によって運営難に直面している民間の無料給食所を訪れる人々は増えているが、個人や企業からの物品の寄付は相対的に減少している。このため、給食所の存続自体を心配しなければならない状況に追い込まれている。11日午前11時30分頃、30人を収容できる水原市八達区のある無料給食所「ジョンナヌムの場」には、配食開始の30分前であるにもかかわらず、40人余りのホームレスなどの生活困窮者が長い列を作っていた。給食所内の食堂では、関係者ら5人が慌ただしく配食の準備をしていた。利用者たちは順次、無料給食所へと入っていった。物価高により、給食所を訪れる高齢者も増えている。
昨年同時期に比べ、ここを訪れる困窮層の高齢者は2倍に増えたというのが、給食所関係者の説明だ。「ジョンナヌムの場」の関係者は、「食材費の高騰で料理を多く準備できない一方で、昨年に比べて利用者は2倍以上に増えている。中東戦争や物価高などで景気も悪化し、食材の寄付などが減っていて心配だ」と話した。安養地域で20年以上にわたり無料給食所を運営している社団法人「愉快なコミュニティ」も、状況は同様だ。ここを訪れる利用者は、2024年時点で平均60人にとどまっていた。しかし、この2年で利用者は平均90人を大きく超えている。去る9日、国家データ庁京仁地方データ庁の消費者物価動向によると、豚肉は前年同月比で9.2%、卵は9.1%、牛乳・チーズ・卵類は3.9%、このほかその他の食料品などが2.2%、それぞれ価格が上昇した。
一方で、個人や団体からの後援(寄付)は減少している。「愉快なコミュニティ」に10万ウォン以上を支援している後援者は、2年前よりも約20%減少した。このほかにも、最近ではここに料理を作って提供していた給食業者も、景気不況などを理由に廃業した状態だ・・・・「愉快なコミュニティ」の関係者は、「最近の物価上昇により、食材費などの無料給食所の運営費が2年間で約30%も増加した。このままでは無料給食の運営が難しくなる可能性もあり、非常に心配だ」と吐露した(キホ日報)・・>>
<<・・食事にこまっている高齢者が「オープンラン」をするほど無料給食所の需要は増えているが、いざ無料給食所は「超物価高」で運営が難しくなっている。賃貸料の問題で追い出されたり廃業する給食所も即出している。ソウル駅近くで34年間無料給食所を運営していた「真の友」無料給食所は、もとの建物から出てきて、昨年9月から街で配食を続けている。新しい建物の所有者が出した条件が、無理だったからだ。「真の友」理事長は14日、「毎日三食を提供していたが、最近は週に3日、夕食しか提供できない」とし・・・・昨年11月、釜山では「美しい人々」が運営していた釜山初の無料給食所も消えた・・・・午前6時に無料給食所に到着したのに、待機番号がすでに77番。10日、ソウル鍾路区のウォンガク寺の無料給食所には早朝から200人余りの高齢者が並んで朝ごはんを待っていた。Cさん(75)は「77番」と書かれた待機番号を見せながら「朝、昼食、夕方3食をすべて無料給食所で解決する」とし「家に行けばラーメンしかなく、料理して食べるなんて無理」と話した・・
・・文化日報が5日から10日まで無料給食所・弁当配達現場で出会った高齢者50人に「理由」を聞くと、「お金もなく、力もなく、一緒に食べる人もいない」と話した。彼ら4人のうちの1人は「無料給食支援事業がなければ一日一食も食べられない」と答えた。彼らの半分以上の26人が経済的困難を訴え、33人は1カ月の収入が基礎年金と需給費などを含めても60万ウォン以下と答えた。勤労所得のある高齢者はほとんどいなかった。無料給食以外、彼らが挙げた食事は「ラーメン」が最も多かった(文化日報シリーズ記事その1,その2)・・>>
<<・・私が奉仕活動をするある炊飯店は宗教団体が運営している無料給食所で、長年働いてきたスタッフの女性が、「ある人」のことで呆れた顔でこう話した。その人とは、向かい側のテーブルに座って食べている大きな男だった・・・・彼はおかずを5回以上「たくさんくれ」とおかわりして、食べている・・・・私が注目したのはその顔だった。若者というには年をとっているように見えたが、いくらなんでも、よくて中年といったところか。「最近、(※ホームレスではない)一般人の利用者が増えたように見えますが」という私の言葉に、他の奉仕者が言った。「本当のホームレスの人は20%にもならないでしょう」、「それだけだと思いますか?最近、若い人たちもかなり来ています」もう一人の奉仕者の言葉だった(オーマイニュース)・・>>
ここからはいつもの告知ですが、新刊のご紹介です。いつも、ありがとうございます。今回は、<韓国リベラルの暴走>という、李在明政権関連の本です。新政権での日韓関係について、私が思っていること、彼がいつもつけている国旗バッジの意味、韓国にとっての左派という存在、などなどを、自分自身に率直に書きました。リンクなどは以下のお知らせにございます。
・皆様のおかげで、こうして拙著のご紹介ができること、本当に誇りに思います。ありがとうございます。まず、最新刊(2025年8月30日)<韓国リベラルの暴走>です。韓国新政権のこと、日韓関係のこと、韓国において左派という存在について、などなどに関する本です。・準新刊は<THE NEW KOREA>(2025年3月2日)です。1920年代、朝鮮半島で行われた大規模な社会・経済改革の記録です。原書は1926年のものです。・既刊、<自民党と韓国>なども発売中です。岸田政権と尹政権から、関係改善という言葉が「すべての前提」になっています。本当にそうなのか、それでいいのか。そういう考察の本です。・詳しい説明は、固定エントリーをお読みください。・本当にありがとうございます。