関連エントリーでも同じ趣旨を書きましたが、本ブログは投資ブログではないので、あくまで「韓国の家計債務問題」としてお読みください。そう、株式投資だろうが信用取引だろうが、普通に計画的にやるならそれでいいでしょう。株価が下がっても、ホールドしていれば上がるかもしれません。そういうものでしょう。ただ、すでに含み益が発生しているわけでもなければ、「待つ」ことすらできない人たちもいます。今回の記事で扱っているデータも、協会のほうで発表されたもので、総額とは言えません。ただ、ある程度は「あ、問題が発生しているな」という見方ができる内容なので、引用してみます。ちなみに、日本でも、公式に発表される関連数値は無いとのことです。なんのことかと言いますと、「反対売買」、すなわち強制決済(強制売却)のことです。株が必ず上がる!と思って2日後に決済する条件で借りたのに、急に下がってしまった・・というパターンです。10日の記事で、ニュース1、ニューシース(聯合ニュースほどではありませんが、どちらも韓国では有名なニュース通信会社です)の記事から、関連した内容を<<~>>で引用してみます。
<<・・2日間で3000億ウォンの強制清算、膨らむ「借金投資」への警告灯(※題)「ブラックフライデー・マンデー」の2取引日で、反対売買(※証券社などによる強制ロスカット、以下「強制決済」)が3054億ウォン、全体の8〜9%に。信用取引融資の残高も最大規模に迫る。乱高下する相場の中で借金投資の損失拡大に懸念(※見出し)。KOSPI(韓国総合株価指数)が13%以上も急落したここ2日間で、証券会社による「未収金取引」の強制決済の金額が3000億ウォンを超えた。借金をして投資する「借金投資」の規模が過去最大レベルに留まる中、揺れの激しい市場において投資家の損失が拡大するのではないかという懸念が強まっている。9日の金融投資協会によると、今月5日と8日の委託販売未収金に対する実際の強制決済金額は、それぞれ1662億9200万ウォン、1391億3400万ウォンと集計された。2日間で計3054億2600万ウォン分が強制清算されたことになる。同期間、未収金に対する強制決済の比率も9.1%、8.2%を記録した。
「未収金取引」とは、超短期のレバーレッジ投資である。投資家が決済日(T+2日)までに不足金を準備できなければ、証券会社は翌営業日の朝一番(寄付きの同時呼値)に該当する株式を強制的に処分する。投資家にとっては、株価の反発を待つ猶予もなく損失が確定してしまうことになる。今回の強制決済の急増は、高値圏を維持していた指数が今月初めから調整局面に入った影響とみられる。指数が急激に下落に転じたため、未収金取引をしていた投資家の決済負担が大きくなり、一部のポジションが強制決済として市場に流れ出た形だ・・・・問題は、株式市場のボラティリティが大きくなっている状況において、「借金投資」の規模が依然として過去最大レベルにある点だ。5日と8日の信用取引融資残高は、それぞれ37兆8300億ウォン、37兆7700億ウォンを記録。これは信用取引融資残高が過去最大を記録した先月29日の38兆200億ウォンに迫る規模である(ニュース1)・・>>
<<・・史上最大の「信用買い」に直撃弾・ボラティリティ急拡大で1兆ウォンの強制決済(※題)、5日・8日の2日間で3053億ウォンが強制清算 、「2倍レバレッジETFへの資金集中が無秩序な値動きを誘発」(※見出し)。個人投資家による「借金による投資」が最大規模に膨れ上がる中、ここ1ヶ月間、追証回避の強制決済の規模が1兆ウォンを超えたことが分かった。中東の地政学的リスクや米国の半導体株急落のあおりを受けて乱高下したことで、信用取引を行っていた投資家たちが直撃弾を受けた格好だ。10日の金融投資協会によると、直近1ヶ月(5月11日〜6月8日)の強制決済規模は1兆972億ウォンと集計された。
特に、コスピがそれぞれ5.54%、8.29%と急落した今月5日と8日の2日間だけで、強制決済の規模は3053億ウォンに達した。この1ヶ月間の強制決済規模は、今年1月(2166億ウォン)の5倍、4月(2642億ウォン)の4倍に達する数字だ。証券会社による強制決済は、投資家が証券会社から借りた資金を期日内に返済できなかったり、担保維持率が一定水準を下回ったりした場合に、証券会社が保有株式を強制的に決済する制度だ。この強制決済が投資家にとって特に恐ろしいのは、投資家の意思とは無関係に株式が強制処分される上、売り注文が市場開始前の気配値(同時呼値)に集中するため、想定よりも大幅に低い価格で約定してしまう可能性があるからだ。
信用買いをする投資家が急増する中で市場のボラティリティ(変動幅)まで高まったため、強制決済の規模はここ最近で大幅に膨らんでいる。金融投資協会によると、信用融資残高は先月29日に38兆227億ウォンを記録し、過去最大となった。今月8日時点では37兆7904億ウォン水準へとやや減少したものの、依然として高水準が続いている・・・・証券業界では、先月27日にサムスン電子とSKハイニックスの単一銘柄レバーレッジETF(上場投資信託)が上場して以降、コスピのボラティリティがさらに増幅したという分析が出ている。レバレッジETFは、対象資産の日々の値動きの2倍を追従する構造だ。株価が急落すると、運用会社やマーケットメーカーは目標倍率を維持するために現物や先物を追加売却せざるを得なくなり、この過程で株価の下落がさらに加速することがある。
信用残高が過去最高水準に迫る中でボラティリティまで拡大していることから、証券業界ではさらなる強制決済の発生を警戒している。株価が急落すれば担保価値が急速に低下して強制決済が発生し、その売り物件がさらに株価を押し下げるという悪循環に陥る可能性があるからだ。キウム証券のハン・ジヨン研究員は「コスピが今月8日に8.3%下落し、9日には8.2%上昇するなど、爆発的な乱高下を見せており、市場参加者に目眩を引き起こさせている」とし、「コスピ200の将来の変動性を測定する指標であるボラティリティ指数(VKOSPI)も91ポイントと、今までで最高を記録した」と説明した(ニューシース)・・>>
ここからはいつもの告知ですが、新刊のご紹介です。いつも、ありがとうございます。今回は、<韓国リベラルの暴走>という、李在明政権関連の本です。新政権での日韓関係について、私が思っていること、彼がいつもつけている国旗バッジの意味、韓国にとっての左派という存在、などなどを、自分自身に率直に書きました。リンクなどは以下のお知らせにございます。
・皆様のおかげで、こうして拙著のご紹介ができること、本当に誇りに思います。ありがとうございます。まず、最新刊(2025年8月30日)<韓国リベラルの暴走>です。韓国新政権のこと、日韓関係のこと、韓国において左派という存在について、などなどに関する本です。・準新刊は<THE NEW KOREA>(2025年3月2日)です。1920年代、朝鮮半島で行われた大規模な社会・経済改革の記録です。原書は1926年のものです。・既刊、<自民党と韓国>なども発売中です。岸田政権と尹政権から、関係改善という言葉が「すべての前提」になっています。本当にそうなのか、それでいいのか。そういう考察の本です。・詳しい説明は、固定エントリーをお読みください。・本当にありがとうございます。