さて、米韓軍事演習の規模が大幅に縮小(半分以下になったと言われています)されましたが、そのことで、複数の韓国メディアが「なんで日米韓の合同軍事演習は縮小しないのか」と疑問を提起しています。日米韓といっても、韓国は限られた形で参加しています。よく「合同」「連合」としますが、韓国側は「北朝鮮だけ」を対象にしています。日米が、明言はしないものの明らかに「地域」または「域内」(言うまでもなく中国のことです)を対象にしているのとは、異なるスタンスです。ただ、その中で一つだけ、フリーダムエッジという演習は、性格が多少異なります。ご存知、「キャンプ・デービッド」で日米韓3国首脳会談が開かれたことがありますが、その際に決まったのがこのフリーダムエッジです。言うまでもなく、日米は「域内域内」としています。
韓国側も、他の軍事演習は明らかに「北朝鮮だけ」としていますが、これだけはちょっとスタンスが曖昧です。もちろん「地域(中国)」としているわけではなく、このフリーダムエッジについて韓国は「北朝鮮と、地域(域内)の平和のため」としています。このフリーダムエッジですが、予定通りの規模で実施される、とのことでして。そこで、ソウル新聞(30日)など複数のメディアが「なんでフリーダムエッジは規模を縮小しないのか」としているわけです。浮かび上がることは一つ、「それは、中国を対象にしているからではないのか」ということです。ま、対米投資を合意した通りに実施していたなら、米韓軍事演習が縮小されることもなかった・・かもしれませんが(対米投資だけが理由だとも思えないので、なんとも)。以下、<<~>>が引用部分です。ちなみに、記事の題が「後頭部を叩かれたのは私たちだけではなかった」で、米韓軍事演習に参加しているカナダなども事前通知を受けていない、という意味です。
<<・・ドナルド・トランプ米大統領による米韓連合軍事演習「乙支・フリーダム・シールド(UFS)」の縮小決定に関連し、同演習に参加予定だったカナダとニュージーランドも事前通知を受けていなかったと報道された。これに先立ち、ニュージーランドの国営放送RNZは20日(現地時間)、「ニュージーランド国防軍はUFSの縮小に関する事前案内を受けておらず、報道を通じて演習が5日間に短縮された事実を初めて知った」と報じた。今年のUFSにはニュージーランド軍19名が参加した。このうち12名は国連軍司令部内の既存ポストに配置された人員であり、7名は今回の演習を支援するために投入された増員要員だった。
ニュージーランド国防省の報道官はイートゥデイに対し、「他の兵力派遣国と同様に、提案された変更事項について同じ公式通知を受けた」とし、「これは韓国合同参謀本部が日程変更に関する声明を発表した日付(19日)と同じだったとみられる」と述べた。19日は、韓国合参が米側の要請に基づきUFSの期間と規模を縮小すると公式発表した日である。これに先立ち、韓国政府もトランプ大統領が演習縮小の方針を明らかにするまで、同内容を事前に把握していなかった。趙顕外交部長官は19日、国会で「今回トランプ大統領がトゥルース・ソーシャルで明かした内容は、我が政府はもちろん、アメリカ政府関係者たちも全く事前に知らなかった」と明らかにした。続いて「ただし、トランプ大統領の指示以降、安圭伯(アン・ギュベク)国防部長官が米側と緊密に協議してきたし、我が長官が共に協議したため、一方的な通知だとは考えていない」と付け加えた。
しかし、日米韓3カ国が公海上で海上・対空・サイバー作戦を熟練させる「フリーダム・エッジ」演習は、縮小などの変更なく予定通り実施される予定だ。フリーダム・エッジは、日米韓3カ国が2023年のキャンプ・デービッド首脳会談で「多領域演習の実施」に合意したことを受け、2024年6月に初の演習を開始、同年11月、昨年9月にも行われた。日米韓は捜索救助、ミサイル警戒、戦略爆撃機の護衛など、海上や空中で単発の連合軍事演習を多数実施してきたが、多領域における定例演習はフリーダム・エッジが初だった。UFSが「半減」し、米韓海兵隊の「双龍演習」が中止されたのとは異なり、日米韓3カ国の連合演習は予定通り進められる格好だ。
これに関連し、韓国国防研究院の柳智勲(ユ・ジフン)研究委員はKBSに対し、「(フリーダム・エッジの正常実施は)北朝鮮との対話のために一定の柔軟性を見せつつも、日米韓の安保協力を深める必要性や基本的な抑止態勢まで弱めるわけではない、という意味と解釈できる」と語った。ただし、フリーダム・エッジの目標を巡り、韓国とアメリカの間には微妙な差が存在するという分析も出ている。合参はフリーダム・エッジ演習を発表する際、「今回の演習は北朝鮮の核・ミサイルの脅威に対応し、地域の平和と安定を守るために日米韓3カ国が毎年実施する防衛的性格の演習だ」と明かした。
しかし、在日米軍が28日にホームページで公開した公式発表文書には、「今年の(フリーダム・エッジ)演習では、変化する域内の脅威に対応するため、日米韓3カ国間のリアルタイム情報共有と連携体制を強化する」と明記された。専門家からは、韓国が同演習について「北朝鮮への対応を目的とした防衛的性格」であることを強調したのに対し、アメリカは北朝鮮に加えて中国も念頭に置き、「域内の脅威への対応」に言及したのだろうという解釈が出ている(ソウル新聞)・・>>
ここからはいつもの告知ですが、新刊のご紹介です。いつも、ありがとうございます。今回は、<韓国リベラルの暴走>という、李在明政権関連の本です。新政権での日韓関係について、私が思っていること、彼がいつもつけている国旗バッジの意味、韓国にとっての左派という存在、などなどを、自分自身に率直に書きました。リンクなどは以下のお知らせにございます。
・皆様のおかげで、こうして拙著のご紹介ができること、本当に誇りに思います。ありがとうございます。まず、最新刊(2025年8月30日)<韓国リベラルの暴走>です。韓国新政権のこと、日韓関係のこと、韓国において左派という存在について、などなどに関する本です。・準新刊は<THE NEW KOREA>(2025年3月2日)です。1920年代、朝鮮半島で行われた大規模な社会・経済改革の記録です。原書は1926年のものです。・既刊、<自民党と韓国>なども発売中です。岸田政権と尹政権から、関係改善という言葉が「すべての前提」になっています。本当にそうなのか、それでいいのか。そういう考察の本です。・詳しい説明は、固定エントリーをお読みください。・本当にありがとうございます。