ええっと、本ブログのスーパースター(見方によりますが)、李在明大統領の支持率が7週連続で下落、調査機関にもよりますがすいに39%台まで下がりました。政党支持率はそこまで変わっていないので、別に政権が~というほどではありませんが、確かにネットなどをチラチラと読んでみても、「不支持」意見が増えたと思われます。本ブログで何度か取り上げた「反対売買(追証などによる強制決済)」などによる問題と、不動産政策の失敗などが大きな問題とされています。実際、韓国の経済部門のトップも、更迭されました。辞任ということにはなっていますが、後任の人も決まっていません。多くの記事が指摘しているのは、レバレッジETFなどへの借金投資で大きな損をする人たちが続出したこと。海外メディアからも「こうあってはならないという典型例」「投資に不適切な市場」などと報じられました。
こういう話が支持率関連で出てくるのは、金額だけでなくその数(人数)がかなりのものだったと言っていいでしょう。そして、それよりも大きく報じられているのが、不動産政策です。不動産政策もまた、良いかどうかを論ずる前に税金関連とか政策が「大統領の一言で変わってしまう」風潮が続いており、支持李が下がるのはわかります。ただ、ここからが私としては本題ですが・・文化日報(2日)、韓国経済(1日)、ヘラルド経済(8月28日)、いくつか記事をチェックしてみても、「民生・経済」関連の話が出てきません。個人的に、そしていくつか韓国経済関連で話す方々も同じ見解ですが(自営業の問題とか、GDPが上がっているのに雇用問題が深刻になる、など)、韓国はいますごい不況の中にあります。韓国メディアは、ごく一部のメディアしか報じていませんが。
数値としては、別に取り上げなくてもいいかもしれません。今回の支持率データを見ても、「支持する」でもっとも多いのが「外交(16%)」です。「中国も米国もうまく管理できている」という話が、効いているのでしょうか。そして、「経済・民生」が11%。「支持しない」でもっとも多いのは不動産政策で、なんと27%。「経済・民生」が7%です。しかし、実際には、前回の調査から「自営業者」から9%p以上支持率が下がっていて、「主婦」からも4%p以上下がっているなど、「民生」という部門で高い点数がもらえるようには見えません。7週連続で下がっている状況で9%pですから、それはもう相当なものでしょう。特に、これまた何度か書いたことですが、伝貰保証金、急激な月貰(月払い)への転換、ローン関連の審査強化などで、他の国でもそうですが、韓国では特に「民生」と直結していると言っていいでしょう。
グーグルのAI「ジェミニ」は、次のように指摘しています。韓国メディアが、「どう見ても民生・経済と密接な関係があるのに、なぜ民生・経済などで不動産関連を含めないのか」は、3つの理由があります。まず、「物価・雇用」と「資産形成」という性質の違い:「民生」は主に、日々の買い物(食品・エネルギー価格)、給与、雇用状況といった即効性の高い生活コストを指すことが多いです。一方「不動産」は、単なる住居コストにとどまらず、個人の一世帯あたりの最大資産(持ち家 vs 無住宅)という側面を持ちます。
対立軸(利害関係)の複雑さ:物価高や景気低迷は「国民全員にとってネガティブな問題」ですが、不動産価格の上昇・下落は「持ち家層(価格上昇を歓迎)」と「無住宅・賃貸層(価格下落・安定を要望)」で利害が真っ二つに分かれます。そのため、世論調査では政権の不動産政策に対する支持・不満をより精密に測定するために独立した項目として扱われがちです。
韓国特有の「政権交代を左右する政治的象徴性」:韓国では過去の政権(特に文在寅政権期など)において、不動産価格の高騰やチョンセ詐欺問題などが政権支持率を大きく揺るがす最大の政治課題となりました。そのため、世論調査機関も「一般的な経済全般への評価」とは別に、「不動産政策への評価」を単独で追跡する慣習が定着しています、と。それでは、ここからはいくつかの記事から、該当部分だけ引用して終わりにしたいと思いましゅ。
<<・・世論調査および政治専門家らはしばしば国政遂行支持率40%を心理的な最低ラインだと言う(※38.9~42%台など、最近40%前後となっています)。ここでさらに崩れれば、国政運営と政策遂行に深刻な問題が避けられないという意味だ。間違ったものは正し、多すぎたものは整理し、不要な誤解を招く曖昧な状況を明快に整理する作業を、もうこれ以上遅らせることができない理由だ。もちろんこれを主導しなければならない人は李大統領であり、共同運命体として裏付けなければならないのは与党である共に民主党だ(文化日報)・・>>
<<・・李在明大統領が1日、金容範大統領府政策室長の辞表を受理したのは、辞意を明らかにしてから1日、2期内閣改造を発表してから2日ぶりだ。自主的な辞退提出の形式を取ったが、後任の人が決まっていないままで、事実上、更迭だったとして解釈される。財政経済部と金融委員会官僚出身の金 前室長は昨年6月に任命された直後から、各省庁を指揮して存在感を表わした。いままでなかった掌握力を誇示して「大統領室長の王」と通じた。長官を経ずに再警部次官、金融委副委員長などに直接指示することも普通だったと伝えられた。昨年、米国との関税交渉に先駆け、今年初めに半導体ファブ新設などメガプロジェクトを指揮していた(韓国経済)・・>>
<<・・最近、世論調査で李在明大統領の国政支持率と与党である民主党支持率の同伴下落傾向が現れている。民主党内部でもこのような支持率状況に対する懸念の声が出てくる中、9月定期国会を控えて新任指導部の戦略変化に関心が集まる。28日の政治関係者たちによると、韓国ギャロップが25~27日に・・・・8月4週目の定期世論調査の結果、李大統領の職務遂行に対する肯定評価は42%と集計された。直前調査より3%ポイント下がり、李大統領就任後、韓国ギャロップ調査基準では最低値を記録した。李大統領の国政運営に対する不正評価も就任後初めて過半数を超えた。「意見留保」は8%だった。
肯定評価の理由としては「外交」(16%)が最も多く挙げられた。 「経済・民生」(11%)、「疎通」(10%)、「全体的に上手い」、「不動産政策」(以上7%)などが続いた。一方、否定評価理由は「不動産政策」(27%)が圧倒的に高かった。続いて「検察権限縮小」、「経済・民生」、「道徳性・本人裁判回避」(以上7%)の順だった(ヘラルド経済)・・>>
ここからはいつもの告知ですが、新刊のご紹介です。いつも、ありがとうございます。今回は、<韓国リベラルの暴走>という、李在明政権関連の本です。新政権での日韓関係について、私が思っていること、彼がいつもつけている国旗バッジの意味、韓国にとっての左派という存在、などなどを、自分自身に率直に書きました。リンクなどは以下のお知らせにございます。
・皆様のおかげで、こうして拙著のご紹介ができること、本当に誇りに思います。ありがとうございます。まず、最新刊(2025年8月30日)<韓国リベラルの暴走>です。韓国新政権のこと、日韓関係のこと、韓国において左派という存在について、などなどに関する本です。・準新刊は<THE NEW KOREA>(2025年3月2日)です。1920年代、朝鮮半島で行われた大規模な社会・経済改革の記録です。原書は1926年のものです。・既刊、<自民党と韓国>なども発売中です。岸田政権と尹政権から、関係改善という言葉が「すべての前提」になっています。本当にそうなのか、それでいいのか。そういう考察の本です。・詳しい説明は、固定エントリーをお読みください。・本当にありがとうございます。