米国のイラン封鎖、中国の精油(精製)企業は「収益が出せる環境ではない」

たまに不定期に気が向いたときに魔が差したときに取り上げている、イラン問題。今日は「米国のイラン封鎖で中国が困ってる」という記事を一つ取り上げてみます。なんか、外国から買っているものの、小さな企業の場合、「収益が残せる価格ではない」、とのことでして。4日にもお伝えしましたが、米国のイラン封鎖について「大きな効果がある」という記事がいくつか出ており、イランのインフレが70%に達しているとか、そういう話も出ています。そんな中、9日の朝鮮BIZ(朝鮮日報)の記事ですが、イラン封鎖により中国が安い原油を手に入れることができず、ロシア産を確保するために動いており、プレミアム価格まで登場した、とのことです。国営企業も例外ではなく、さらに小さな会社、「ティーポット」と呼ぶらしいですが、そんな企業の場合はさらに大変なことになっている、とも。実際、米国の経済制裁と中国の対抗措置により、中国の石油精製業界とイラン産原油の取引は激しい対立と供給の停滞・途絶に見舞われています。

中国はイラン産原油の大部分を輸入しており、その買い手は主に中小精製業者(ティーポット)でした。米財務省は措置を強化しつつあり、イランの資金源を断つため、中国の精製会社(原文では「精油会社」)に対する制裁を相次いで発動しています。大規模企業なども含まれています。以下、<<~>>で引用してみます。

<<・・米国の対イラン圧力の余波が、中国精油業界(※精製会社)に広がっている。米国がイラン産原油の海上輸送を封鎖したのに続き、最近では中国で発生した原油販売代金の迂回決済まで制裁し、安価なイラン産原油の供給が妨げられたのだ。これに中国最大国営精油会社、中国石油化工グループ(シノペック・Sinopec)が代替としてロシア産原油を大挙買い入れながら、物量確保競争が激しくなった。これまでイラン産原油を主に買い取っていた中国小規模民間精油会社である「ティーポット(teapot)」もロシア産原油確保に乗り出したが、需要が集まって価格が上がると、ブラジル・カナダ・イラク産などで購入先を広げている・・




・・(※その影響で)11月の中国引き渡し分ESPO価格は、国際原油価格基準物であるブレント油よりバレル当たり最大10ドルプレミアムがついた価格が提示された。このような動きは、米国がイラン産原油の海上輸送路である「水の道」に続き、販売代金が行き来する「金の道」まで遮断し、安価なイラン産原油調達が難しくなった中国精油業界が代替供給先確保に乗り出した結果だ。米財務省海外資産統制局(OFAC)は去る4日、トルコ投資銀行Golden Global Yatirim Bankasiと資産運用・リース子会社2社を制裁名簿に載せた。米財務省は、この銀行がイランの非公式金融ネットワーク「ラフバール(rahbar)ネットワーク」を通じて中国で発生したイラン産原油販売代金をトルコに送ることに関与したと見ている・・

・・米国は先にイラン産原油が中国に向かう海上輸送路も圧迫した。去る7月14日イラン海上封鎖を再開し、イランで新しく出荷された原油がホルムズ海峡を抜け出して中国に向かうことが難しくなった。イランの原油・コンデンサー積載量は3月1日約200万バレルから7月74万バレル、8月22万~25万5000バレルに減少した。5カ月で、約87~89%減ったのだ・・・・真っ先に影響を受けたのはティーポットだ。ティーポットは国営精油会社より規模が小さく、原価の影響を強く受ける。西側の制裁で割引幅が大きかったイラン・ロシア・ベネズエラ原油を積極的に買い入れてきた。特に米国の海上封鎖まで、イラン産原油が核心供給源だった。




しかし、イラン産原油を代替するロシア産原油の確保も容易ではなくなった。購買力がはるかに大きいシノペックがロシア産原油を大挙買い入れながらティーポッドが確保できる物量は減り、価格が上がり始めたのだ。ロイター通信が引用した原油トレーダーらによると、シノペックは10月インド分ESPO 10~15個の積み込み分を買い入れたと推算される。1日平均23万5000~35万3000バレルに該当する物量だ。他のロシア産原油まで合わせれば、シノペックの10月の購入量が20個の積荷分を上回ることができるという観測も出ている。価格競争で押されたティーポットは代替供給元を探している。一部の精油会社はブラジル・カナダ・イラク産原油を購入した。最近中国に入ってくるイラク産バスラミディアム原油はブレント油よりバレル当たり約8ドル高い価格で取引された。この程度の価格では、精製後に製品を売っても収益を出すのは難しいというのが、原油取引業界の見解だ。原油在庫が不足している企業は、高価な原油を買うより精油工場の稼働率を下げる可能性も挙げられる・・

・・現在、中国の原油在庫は約11億7000万バレルと推算される。備蓄油のおかげで中東発供給衝撃にもすぐに大規模な購入に乗り出せなかったが、精油工場の稼働が増えれば、このような緩衝装置も徐々に弱くなるしかない。中国内の原油価格も上昇圧力を受けている。上海国際エネルギー取引所(INE)で取引される原油先物価格は最近大幅に上昇した。INE原油先物主力契約は先月末、バレル当たり635.1元から今月7日、688.5元まで上がった。ドルに換算した価格は最近、国際基準油であるブレント油を上回り、5月以来初めて「プレミアム」区間に入った。これは中国内の原油価格が国際基準油より高かったという意味で、中国精油会社の原油調達条件が厳しくなったことを示す数値でもある・・

・・世界最大の独立原油取引業者ビトール(Vitol)のラッセルハーディ最高経営者(CEO)は、中国の昨年と今年の原油輸入量の格差が、持続可能な水準ではないとし、中国が冬季の燃料需要を満たすために年末に行くほど原油の輸入を正常化するしかないと予想した。米国の対イランの圧迫が長期化すれば、中国精油業界のロシア産原油確保競争とティーポットの調達費用負担も大きくなるだろう(朝鮮日報)・・>>

 




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