昨日、米軍が韓国の原子力潜水艦保有について「国の格のために持つものではない、ちゃんとした運用の理由がないとだめだ、それがどういうものなのか私たちが教えるわけにもいかない」と話した・・というニュースをお伝えしました。見方にもよりますが、「現状だと、賛成しがたい」ということでしょう。ですが、そのニュースが流れてから数時間後(メディアにもよりますが)、米軍が「日本は原子力潜水艦保有についてもっと検討してほしい」と話したことが明らかになって、関連記事のコメント欄などがかなり盛り上がりました。これは見方もなにもなく、「日本こそ原子力潜水艦を保有してほしい」という意味でしょう。日経新聞の取材に対しての発言だそうですが、会員記事のようで、同じ内容の共同通信の記事を一つ、そして韓国メディアの記事を一つ紹介します(もともと米軍の「国の格のために保有するものではない」発言はハワイ現地取材での発言でしたが、共同通信もその取材を行ったそうです)。
別にわざとじゃありませんが、昨日(一つ前)のエントリーと繋がっている内容ですので、未読の方はぜひお読みください。日本の原子力潜水艦保有に関する議論そのものは別にするとしても、少なくともインド太平洋の安保にもっとも深く関わっている人たちからして、日本の原子力潜水艦保有は望まれているという雰囲気は読み取ることが出来ます。ソース記事マネートゥデイ(10日)の「私たちの原子力潜水艦導入は止めておいて、日本には保有検討・・米国の底意は」という題が、とても率直な文章になっています。ネットでは、「米は同盟でもなんでもない」「いつも日本の味方ばかり」という意見が多いですが、「中国関連を考えると、米国のこの対応は当然のもの」などの意見も目立ちます。とはいえ、李在明大統領は「外交」で(国内で)高い評価を受けていますけど(笑)。以下、<<~>>で各紙から引用してみます。
<<・・米海軍当局者は9日、日本で原子力潜水艦の保有を検討する動きが出ていることについて、日本には既に原子力発電所があり、土台となる発電技術を保有しているとして肯定的な見方を示した。ハワイの米軍施設で共同通信などの取材に答えた。原潜を巡っては、日本維新の会が6月、安全保障関連3文書改定に向けた政府への提言で日本での導入を求めている。米海軍当局者は、原発と原潜が利用するのは「原子力であり、同じだ」と述べ、技術的に共通していると指摘した・・・・(※韓国のことで)米海軍当局者は「韓国近海を離れる気がないなら、原潜は必要ない」とする海軍幹部の発言を紹介し、長距離の航行が可能となる原潜の特性を前提に保有目的を設定する必要があるとの認識を示した。「ステータスシンボルとして購入するのは間違っている」とも語った(共同通信)・・>>
<<・・米海軍から、韓国による原子力潜水艦導入には象徴的な意味(※もとの発言はstatus symbol、聯合ニュースなどは国格の象徴と訳しています)を超えた根拠が必要だ、とする立場が示された。一方で、日本に対しては、原潜保有の検討が必要だという。太平洋で中国に対抗する海域防衛に日韓両国の参加を促す意図があると解釈される。10日付の日本経済新聞によると、米海軍関係者はハワイの統合基地にて、韓国で原潜保有の検討が進んでいることに対し「地位の象徴として(原潜を)買うのは間違った理由だ」とし、「妥当な理由を見つけなければならない」と述べた。
いわゆる国格の観点から原子力潜水艦を保有しようとしてはならないということだ。米海軍関係者は、ダリル・カードル米海軍作戦部長が昨年、韓国海軍が自国周辺の海域を離れて活動する意思がないのであれば原潜は不要だと言及した事に触れた。続いて「原潜は非常に費用がかかる」とし、「費用を投じてまで保有すべき妥当な理由を私たちが提示することはできない」と述べ、韓国国内での議論を促した。
米海軍は「妥当な理由」について具体的には説明しなかったが、韓国の海域防衛の範囲を北朝鮮以外にも太平洋地域へと広げさせようとする意図が込められていると解釈される。日経は「韓国がこれまで北朝鮮周辺の海域防衛だけに集中してきた点を念頭に、今回の原潜議論をきっかけとして対中防衛にも積極的に参加するよう誘導する意図があった」と分析した(※分析も何も、その話でしょう)。
米海軍関係者は、日本も原潜保有を検討すべきだと明らかにした。日本が原子力発電技術を保有している点を挙げ、「原子力潜水艦も原子力であり、同じことだ」と語った。これは日本を通じて米国が台湾を含む太平洋地域で防衛権を広げようとする意図と読み取れる。中国と海上での力の均衡を維持するため、これまで日本がタブー視してきた原子力潜水艦の議論に乗り出すよう促した格好だ。日本は「核兵器をもたず、つくらず、持ち込ませず」という非核三原則を維持してきた。この海軍関係者は日経に対し、「中国とは建設的な対話をすべきだ」としながらも、「私たちが強さと決意を太平洋地域のすべての人々に伝えることができれば、敵対勢力は『リスクが大きすぎる』と判断するだろう」と語り、東アジア地域における同盟国の結集を呼びかけた(マネートゥデイ)・・>> 次の更新は12日(日曜日)11時頃になります。
ここからはいつもの告知ですが、新刊のご紹介です。いつも、ありがとうございます。今回は、<韓国リベラルの暴走>という、李在明政権関連の本です。新政権での日韓関係について、私が思っていること、彼がいつもつけている国旗バッジの意味、韓国にとっての左派という存在、などなどを、自分自身に率直に書きました。リンクなどは以下のお知らせにございます。
・皆様のおかげで、こうして拙著のご紹介ができること、本当に誇りに思います。ありがとうございます。まず、最新刊(2025年8月30日)<韓国リベラルの暴走>です。韓国新政権のこと、日韓関係のこと、韓国において左派という存在について、などなどに関する本です。・準新刊は<THE NEW KOREA>(2025年3月2日)です。1920年代、朝鮮半島で行われた大規模な社会・経済改革の記録です。原書は1926年のものです。・既刊、<自民党と韓国>なども発売中です。岸田政権と尹政権から、関係改善という言葉が「すべての前提」になっています。本当にそうなのか、それでいいのか。そういう考察の本です。・詳しい説明は、固定エントリーをお読みください。・本当にありがとうございます。