一つ前の「非公開合意」、続報があったので取り上げてみます。いわゆる「そんなこと言ってない」パターンで、ウクライナ政府の公式見解ではありませんが、「非公開にするという合意などしていない」、とのことでして。ウクライナ大統領室の情報筋が現地メディアに話した内容です。実はこの件、韓国の与党「共に民主党」内部でもかなり不満があるそうです。「なんで政府は与党になんの説明もしてくれないのか」、と。26日JTBCなどが報じています。また、北朝鮮関連で他にも「案件」が発生していて、どれも政府、李在明政権としては困る内容です。こちらは27日の朝鮮日報が報じています。DMZ(非武装地帯、朝鮮戦争休戦協定に基づき、軍事境界線を中心に南北双方がそれぞれ2キロメートルずつ後退して設定された緩衝地帯のこと)で爆発があって兵士が重傷を負いましたが、なぜか調査開始が遅れていて、これも北朝鮮側のかおいろをうかがっているからではないのか、と言われています。駐韓米軍などは少しでも早く調査を開始すべきだ、と主張している、とも。以下、<<~>>で引用してみます。
<<・・北朝鮮軍の捕虜2名が韓国に来た事実が電撃公開されたことを巡り、韓国政府は「ウクライナ側が非公開の合意を破った」という立場です。ただ、ウクライナ大統領府からは「そのような合意はなかった」と主張が出されました。共に民主党議員は「政府はなぜ与党議員にすら説明をしないのか」と述べました。ウクライナ大統領府のソースは現地メディアの報道を通じ、「北朝鮮軍捕虜の韓国送還について隠すと約束したことはなく、捕虜に関する情報は隠さない」と伝えました。これに先立ち李在明大統領は「非公開合意を破ったウクライナ側には非常に失望している」と明らかにしましたが、ウクライナ側はこれを反論した形です。
ゼレンスキー大統領による捕虜送還の公開が「パフォーマンス」だとする内部主張に反論した文章ではあるものの、ドミトロ・リトヴィン ウクライナ大統領府広報補佐官も「特定の捕虜をどこへ連れて行くのかを隠すのは、間違ったことだ」とし、「非公開の合意はなかった」と述べました。韓国政府の立場とは食い違っています。外交部は「当事者と家族の身辺の安全がかかっているだけに、送還は非公開で扱うことにしていた」と再確認しました。青瓦台(※韓国大統領府)関係者は「情報筋の発言について、一々具体的に答えるのは適切ではないと思う」と明らかにしました。ただ、与党内からも厳しい声が上がっています(JTBC)・・>>
<<・・今年の秋夕(※旧暦8月15日)には、北朝鮮問題も話題になりました。それも一つだけではなく三つも、でした。ウクライナ北朝鮮軍捕虜2名の韓国行き、西部戦線の非武装地帯(DMZ)で発生した地雷爆発事故、そして李在明大統領が国連総会を機に提示した北核解決策です。互いに直接繋がった事件ではありませんが、あいにく秋夕の前後に相次いで浮上し、関心を集めました・・(※先のウクライナと韓国政府の反応について)・・2人はウクライナですでに外部に存在が知られていた捕虜であり、自ら韓国行きの意思を公に明らかにしていました。さらにゼレンスキー大統領が捕虜の韓国行きを公開してしまった以上、両国間の意見の違いは外交ルートで解決しつつ、ウクライナが捕虜を韓国に送ってくれたことに対しては、まず感謝の意を表す方が外交的により適切だったのではないかという指摘が出ています・・
・・21日、京畿道西部戦線DMZで陸軍第25師団の将兵が作戦を遂行していたところ、地雷とみられる爆発物が破裂しました。軍幹部3名が負傷し、このうち2名が重傷を負いました。当時、将兵たちは国連軍司令部の現場調査を支援するため、軍事境界線(MDL)付近で新たな捜索路を開拓していました・・・・北朝鮮は金正恩国務委員長が2023年に南北関係を「敵対的な二国間関係」と規定して以降、MDL一帯で地雷の埋設、防壁の設置、戦術道路の開設など、いわゆる「国境線要塞化作業」を進めてきました・・・・このような状況の中、国連軍が北朝鮮軍のMDL付近での活動を確認するための現場調査に乗り出し、それを支援するための捜索路を作っていた韓国軍将兵が事故に遭ったのです・・
・・北朝鮮に関連する軍事事件であるほど、正確な事実確認が必要です。生半可に「北朝鮮の挑発」と発表したものの事実ではないと判明した場合、軍の信頼だけでなく南北関係にも大きな影響を与える可能性があります。しかし、このような事件は迅速性も重要です。どのような理由をつけたとしても、事故が発生してから5日も経った26日になってようやく軍と国連軍司令部が現場調査のための機動路確保と作戦環境調査に乗り出したことは理解に苦しみます。事故原因を究明する本格的な現場調査ではなく、事前準備作業をするだけに5日もかかったのです。しかもその間、坡州をはじめとする中部地域には雨まで降りました。地雷の破片や土砂など、事故原因を究明する証拠が損傷・流失する可能性があるとの懸念も示されました(朝鮮日報)・・>>
引用部分にはありませんが、3つ目は、李在明大統領が国連総会で「北朝鮮の制裁解除」「段階的な非核化容認」などを主張したことです。記事によると、韓国政府がこれまで一部の制裁緩和を主張したことはあるものの、全面的な制裁解除を主張したのは初めて、とのことでして。「これは国連安全保障理事会の制裁を無力化するものであり、北朝鮮にのみ一方的に有利な措置であり、それを公に主張した」ことが問題になっているわけです。
ここからはいつもの告知ですが、新刊のご紹介です。いつも、ありがとうございます。今回は、<韓国リベラルの暴走>という、李在明政権関連の本です。新政権での日韓関係について、私が思っていること、彼がいつもつけている国旗バッジの意味、韓国にとっての左派という存在、などなどを、自分自身に率直に書きました。リンクなどは以下のお知らせにございます。
・皆様のおかげで、こうして拙著のご紹介ができること、本当に誇りに思います。ありがとうございます。まず、最新刊(2025年8月30日)<韓国リベラルの暴走>です。韓国新政権のこと、日韓関係のこと、韓国において左派という存在について、などなどに関する本です。・準新刊は<THE NEW KOREA>(2025年3月2日)です。1920年代、朝鮮半島で行われた大規模な社会・経済改革の記録です。原書は1926年のものです。・既刊、<自民党と韓国>なども発売中です。岸田政権と尹政権から、関係改善という言葉が「すべての前提」になっています。本当にそうなのか、それでいいのか。そういう考察の本です。・詳しい説明は、固定エントリーをお読みください。・本当にありがとうございます。