同じ話ばかり続いていますが・・今度は、米韓関係そのものを「解決しようともしていないのでは?」という記事(社説)があったので取り上げてみます。10月30日の朝鮮日報です。考えてみると、いまの李在明政権、いや「自主派(米韓同盟より自主国防に頼るべきだとする人たちで、大統領も自主派です)」は、明らかにいまの状況を肯定的なものだと思っている側面もあるでしょう(実際の記事の書き方はもうちょっとマイルドですが)。もちろん、自主国防といっても、彼らは北朝鮮や中国のことをそもそも「脅威」とも思っていないので、彼らが言う国防というのは、とりあえず米国の影響力から離れることを意味します。
そんな観点からすると、むしろ「解決しようとするのが悪いこと」と思っているのではないか、と。また、こちらは日本語版の記事(2日)ですが、韓国側が北朝鮮のミサイルをちゃんと発表していない、今年だけでも少なくとも3回は発表していない、という内容です。合わせて取り上げてみます。以下、<<~>>が引用部分です。
<<・・【社説】原因も分からず、解決の意思もない――韓米関係の「警告信号」(※題)。韓国と米国の年次国防相協議体である「韓米安保協議会議(SCM)」が、来年初頭に延期された。SCMは韓米同盟の軍事・安保の方向性を決定する最高協議体であり、両国の連合防衛態勢や戦時作戦統制権の移管などを扱う。これまで、中止や延期が行われたのはわずか2回だけだ。1980年の「12・12事態(※全斗煥氏によるクーデター)」と、1998年の米軍によるイラク空爆の時である。いずれも、双方が現実的に対話を行うことが不可能な状況だった。
現在は、対話ができないような切迫した状況にはない。それにもかかわらず、韓米間の対話が見送られたのだ。国防部長官は就任から1ヶ月以上が経過しても、米国の国防長官と電話会談すらできていない。28日、フィリピンで開催された多国間会議の場でようやく米長官と対面したが、米国側はこの事実について、別途の報道資料などを公表しなかった。一方で、同日に米長官が会談した日本、インド、フィリピンの各閣僚との対話については、資料が公表されている・・(※ビザ発給がうまくできないでいる話の後に)・・国家情報院職員のビザさえも、発給されていない。両国間の意思疎通がうまくいっていないというレベルを超え、完全に断絶しているのではないかという印象さえ拭えない。
このような状況であるにもかかわらず、現政権が韓米関係の改善に向けてどのような努力をしているのか、全く見えてこない。駐米大使は、米国との意思疎通について「もどかしいほどに行われていない」と述べた。これを解決するには最高レベルでの対話が必要だが、責任ある高官が前面に出て、積極的に問題を解決しようとする動きは聞こえてこない。
ただ、「自主外交」を行うべきだという声が上がるばかりだが、それはまるで、問いに対して的外れな答えを返すようなものに過ぎない。李在明大統領は「国家間の関係において、屈従的かつ事大主義的な態度は排すべきだ」とし、「大韓民国は自主的な独立国家である」と述べた。国防部長官は「米軍は信頼できるのか」と問いかけた。
民主党の外交・安保顧問を務める文正仁 延世大学名誉特任教授は、「(米韓同盟は)祝福ではなく、呪いになり得る」と語った。民主党は「外交安保統一諮問会議」という組織を立ち上げ、「米韓同盟であれば無条件に信じるという、80年来の固定観念に対しても疑問を投げかける」とした。こうした発言は、リアルタイムで米国に伝わっているはずだ。米韓関係の至る所で警告のシグナルが鳴っているにもかかわらず、その原因も把握しておらず、解決しようともしていない。だからこそ、なおさら懸念される(朝鮮日報)・・>>
<<・・北朝鮮が去る31日に平安北道定州から西海に向けて弾道ミサイルを発射した際、韓国軍の合同参謀本部(合参)は、発射前から動向を捕捉・追跡していたにもかかわらず当日に発射の事実を公表しなかった。合参はこれまで、短距離を含め北朝鮮が弾道ミサイルを発射すれば直ちにメディアを通じて知らせてきた。だが、今回を含め今年に入り少なくとも3回、発射当日に知らせなかった。・・
・・北朝鮮の弾道ミサイル発射は、国連安全保障理事会決議により国際的に禁じられている。ただ、韓国の与党陣営の一部からは、差し迫った脅威のない北朝鮮のミサイル発射を速報で国民に知らせる必要があるのか、との意見も出ている。韓国軍は最近、北朝鮮の弾道ミサイル発射を「未詳の発射体」と表現してきた。韓国軍関係者は「軍が政府の対北朝鮮基調を気にしているとの声が出ている」と語った(朝鮮日報日本語版)・・>>
ここからはいつもの告知ですが、新刊のご紹介です。いつも、ありがとうございます。今回は、<韓国リベラルの暴走>という、李在明政権関連の本です。新政権での日韓関係について、私が思っていること、彼がいつもつけている国旗バッジの意味、韓国にとっての左派という存在、などなどを、自分自身に率直に書きました。リンクなどは以下のお知らせにございます。
・皆様のおかげで、こうして拙著のご紹介ができること、本当に誇りに思います。ありがとうございます。まず、最新刊(2025年8月30日)<韓国リベラルの暴走>です。韓国新政権のこと、日韓関係のこと、韓国において左派という存在について、などなどに関する本です。・準新刊は<THE NEW KOREA>(2025年3月2日)です。1920年代、朝鮮半島で行われた大規模な社会・経済改革の記録です。原書は1926年のものです。・既刊、<自民党と韓国>なども発売中です。岸田政権と尹政権から、関係改善という言葉が「すべての前提」になっています。本当にそうなのか、それでいいのか。そういう考察の本です。・詳しい説明は、固定エントリーをお読みください。・本当にありがとうございます。