「旧正月も日本のせい」

ブログ表示に何か不具合があった場合、リロード、またはここをクリックしてください

 

韓国がソル(旧暦の元日)連休に入りました。もともと韓国では新暦の元日を新正(シンジョン)、旧暦を旧正(クジョン)としていました。ただ、90年代になってから・・かな?「旧正は日帝が民族文化を抹殺するためにソルを評価下げした名称であるため、旧正と呼んではいけない、ソルと呼ぶべきだ」という流れになり、いまでは旧正という呼び方はあまり耳にしなくなりました。さらに、「親日派の朴正煕と全斗煥が、日帝と同じく新暦だけ重視した」とも。

旧正の旧は旧暦の正月という意味でしかありませんが、韓国では新暦・旧暦という言葉がありません(陽暦、陰暦と言います)ので、『旧』正が評価下げ、卑下を意味するものだと思った・・というオチではないだろうか、とも思えます。でも、80年代には旧正と普通に言ってましたので、ただの言いがかりでしょうね。

 

(ここから「続きを読む」の後になります)

とりあえず、関連記事を一つ引用してみましょう。

<・・日本によって伝統的な祝日としての地位を奪われたソルは、75年が経って所定の位置を取り戻すことができた。1985年「民俗の日」という名称でソルが再び祝日化され、1989年には、名称もソルになって、三日の連休を過ごすことができるようになった。ソルは75年を耐え抜いて、伝統的な祝日の地位を取り戻したのだ。日本の抑圧にも屈せずに伝統を守った韓国の国民でなかったら、ソルは消えて無くなっているだろう。

ソルが元日として公式に認定された後でも、新暦1月1日は三日連休として公式祝日の地位を維持した。しかし、1991年から連休が二日に減り、1999年には今のように、一日だけとなって、日本による「新正天下」は幕を下ろす。名称も「新正」から「1月1日」を使用して、新暦1月1日は伝統的な祝日としての意味も薄くなった・・>

https://news.v.daum.net/v/20200124050021460

余談ですが、朝鮮が新暦を公式に使うようになったのは、併合時代になる前、高宗のときのことです。

 

さて、それでは、「ソルって何をする日?」と言うと、韓国人はどう答えるのでしょうか。「民族の名節(きりっ)」としながらも、詳しく何をするのかよくわからないでしょう。多分、秋夕(お盆)と同じことしか言わないはずです。故郷を訪れたり、親のところを訪れたり、先祖に祭祀を捧げるなどなど。子どもたちの遊び以外、ソルと秋夕でやることはほとんど差がありません。

じゃ、ソルと秋夕の差ってなんでしょうか?秋夕の意味は、日本のお盆と同じです。ソルは、「歳を取ったことを喜ぶ日」でした。詳しく何をしたかは記録がありませんが、新羅時代などに、王がソルを祝って大いにパーティーをやった、などの記録なら残っています。

実は、「ソル」は「歳」の意味です。歳を韓国語では「サル(살)」と言います。ハンサル1歳、ドゥサル2歳、セサル3歳・・そのサルは、ソル(설)から来た言葉です。それ以外に、ソルの語源に関する説はありません。

 

誕生日に歳を取る「満」年齢がまだ残っている韓国ではありますが、『陽暦(新暦)1月1日と、陰暦(旧暦)1月1日、新しく歳を取るのはどちら?』というと、ほとんどの人が「陽暦1月1日に1歳取る」と答えます。少なくとも、私の世代はそう教えられました。だから、旧正月を「ソルと呼ぶべきだ!韓国の伝統を守る!」とするのが、果たして名称という側面からして合っているのかどうか、疑問です。時代が変わり、新暦が導入され、新暦1月1日に歳を取ることになりました。じゃ、新暦1月1日がソルで良いのです。それだけでいいはずなのに、日帝がどうとか軍事政権がどうとか、毎年この頃になると、うるさいだけです。

※初稿、重要な部分なのに内容が無茶苦茶だったので修正しました。コメント欄のご指摘、感謝します。たぶん今日は早めに寝ます。

 

 

 

 著書関連のお知らせ ♨

本ブログの拙書のリンク(基本アマゾンリンクになります)は、アフィではありません。目次など紹介のつもりで載せていますので、よかったらお読みください。

・新刊「文在寅政権の末路」が、発売中(2019年12月27日発売)です!

文在寅政権の現状は何なのか、どこへ向かっているのか、文政権から見た場合、それはそう悪くない末路ではないのか、しかし、大韓民国という立場から見た場合は、どうなのか。あくまで「私」という微力な一人の観点ではあるものの、日本の皆さんに紹介したいと思っている文在寅政権関連の話を、自分自身に率直に書きました。

・「今、韓国で起こっていること 「反日批判」の裏側に迫る」が発売中(2019年8月2日)です!

韓国側からも「反日」を批判する声が上がってきます。それは、反日を批判しているから「親日」なのか?それとも反日の一部にすぎないのか?なんでこのタイミングで反日批判が増えたのか。もう少し裏側に迫ってみます。

・他にも韓国の反日思想に対する考察をまとめたシリーズがございます。それぞれ、重点を置いた部分が違います。今までのシンシアリーの拙著については、書籍紹介ページをご覧ください。

・シンシアリーはツイッターをやっています。他のSNSはいまのところやっていません。ほとんどが更新報告ですが、たまに旅行先の写真をツイートする時もあります。よかったらチェックしてみてください。https://twitter.com/sincereleeblog