韓国紙、米国との「常設」通貨スワップを主張・・「常設通貨スワップは米国にもプラスになるだろう。韓国はもうただので同盟ではないからだ」

韓国側の多数のメディアが、通貨スワップについての記事を載せていることは、いままで本ブログでも何度がご紹介しました。今月になってからは、さらに、米国との常設通貨スワップを結ぶべきだとの主張が目立っています。本エントリーのソース記事の一つ東亜日報は、もう米韓同盟はただの同盟ではなく経済的にも同盟になったから、日本やEUのように常設通貨スワップの資格がある、それは米国にも得になる、と主張しています。

ただ、「そこまで危ない状況でもないのに他国との通貨スワップにこだわると、逆効果になるかもしれない」という意見もあれな、「いま米国が展開しているお金の『流れ』からして、常設はおろか、通貨スワップ締結は難しい」という分析もあります。今日は、いくつかの記事から、常設通貨スワップに関する内容を集めてみました。以下、<<~>>が引用部分です。

 

<<・・米国の急激な緊縮による貨幣価値の下落は、韓国だけでなく日本、中国など周辺国家がすべて経験する現象だ。しかし韓国は、経済規模が相対的に小さく、ウォンの国際競争力が脆弱で、外国為替市場の変動性がさらに激しくなる懸念が大きい。ウォン価値が急落すると、原油や原材料など輸入物の負担が大きくなり、国内のインフレも、一層刺激されるだろう・・

・・今が危機的な状況でなくても、最悪のシナリオに備えて安全装置を設けておく必要がある。米国の緊縮政策に国内の金利引き上げだけで対応するには限界があるうえ、為替レートが安定しなければ、物価もコントロールできない。21日、ジョー・バイデン大統領との韓米首脳会談で通話スワップを実現させるべき理由だ。

米国は金融ハブ国家である欧州連合(EU)と英国、日本とだけ、常設通貨スワップを結んでいる。残りの国とは、必要な時だけ、一時的に結ぶ。しかし、今、韓米同盟は軍事同盟を超え、半導体グローバルサプライチェーン構築など包括的経済・安保同盟に進化している。今回、少なくとも常設に準ずる通貨スワップが実現できれば、韓国の金融市場の安定性が強化され、米国にもプラスになるだろう・・>>

 

『どう』プラスになるのかも書いてくれればいいのに、そんな内容はありませんでした・・のはともかくして、反対というか、通貨スワップはそこまでこだわらなくてもいい、という意見もあります。単に「必要ない」とする意見もありますが、マネートゥデイによると、今の米国の政策そのものが、韓国と通貨スワップを結ぶには向いていない、とのことです。

<<・・常設通貨スワップの場合、米国はウォンを常時必要としないため、契約締結の可能性が低いと指摘される。一時的な通貨スワップなら、「米国も必要とする場合」に契約締結が可能だが、現在はそのような状況ではないという分析だ。金融業界関係者は、「米国は、グローバル金融市場にドルが足りないときに、ドルを解き放つ手段として通貨スワップを利用する」とし、「今は逆に米連邦が流動性を吸収している状況であり、そういう点で、韓米通貨スワップの可能性は低い」と話した・・>>

 

珍しく、米国の立場から考えた内容でもあります。言い換えれば、これって『米国にとってプラスになる要素が無い』という意味でもありましょう。こんな中、日本との通貨スワップ主張も、絶えずに出ています。同記事内の主張だと、「日本と韓国には、政治的問題や、感情的な問題もあるが、それらから離れ、必要なことを互いに助けて協力しなければならないという立場から、韓日通貨スワップを再開しなければならない(ソヒョンス『国民の力』議員)」、などです。要は、日本にとって何かの「プラス」があるのかないのか、でしょう。無いなら、結ぶ意味も無いわけでして。

 

 

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