尹錫悦大統領、支持率下落傾向が続く・・野党側は「尹政権の支持率バブルは消えた」と、雰囲気反転

朴振(パクジン)外交部長官、どうやら日本に出発はしたそうですが会談はまだのようで、本エントリーとしては、間に合いませんでした。夕方の記事などもチェックして、明日の朝にエントリーするとして、今回は、韓国国内の動きをお伝えします。

尹錫悦(ユンソンニョル)大統領の支持率が30%台まで下がったことは過去エントリーでもお伝えしましたが、新しく発表されたリアルメーターの調査でも33%になっているなど、なかなか反騰の気配がありません。特に、しばらく(比較的に)大人しかった野党側が、攻勢に出ました。尹大統領就任後のハネムーン(政権初期に支持率が上がる現象)、いわば支持率バブルが、2ヶ月で完全に弾けたと判断した模様です。

 

いくら韓国でも、ハネムーン支持率がここまで早く消えるのは異例です。あるとすれば、李明博元大統領ぐらいです。野党の国会議員は「最近ですね、弾劾という言葉をよく耳にするんですよねこれが」などと話しており、ハンギョレなどは、政策もそうだが大統領としての資質や能力そのものが疑問視されているとしながら、無ノウ論を記事にしました。

いや、それなら『文』能論はどうよ・・ってところですし、尹政権の支持率低下が、そのまま野党「共に民主党」の支持率上昇につながるかどうかは分かりません。でも、この傾向は他のメディア(一部の右側メディア以外)からも見つけることができます。以下、文化日報ハンギョレ新聞(ハンギョレ21)、 ニューシースから、関連部分だけ引用したいと思います。しかし、本当に早いですね。ついこの前、地方選挙で大勝利したという記事が溢れていたのに、もうこんな記事が増えるとは・・以下、各紙、<<~>>が引用部分です。

 

<<「一歩も動けないでいる「尹政権3大改革」、支持率下落で推進力を失う(題)」。尹錫悦政権の発足から2カ月経つが、(※国内3大改革と掲げていた)労働・年金・教育など3つの改革は動かないでいる。大統領支持率は30%前半まで下落している。社会的抵抗が激しい3大改革のためには、国民支持が必須な状況で、改革の推進力を失ってしまったのではないかという指摘が出ている。18日リアルメーターが11~15日有権者2519人を相手に調査した結果・・・・尹大統領国政遂行の支持率は33.4%で、前週より3.6%ポイント下がった。不支持は6.3%増えて63.3%だった・・

・・支持率が下落傾向に入ってしまい、尹大統領が5月国会施政方針演説で強調した労働・年金・教育改革は、政権スタート後の『ゴールデンタイム』を逃して漂流するのではにかとの懸念が大きくなっている。大統領が主要改革を推進できる支持率の最低ラインは40%とされている。反対派を説得するための最小限の『友軍』比率を計算した数値だ。大統領室は、公式的には「ただ国民だけを見ていく」としている。しかし、尹大統領に好意的だった保守支持層、高齢層でも相次いで支持率が下がっており、苦心する表情が明らかだ(文化日報)>>

 

<<・・ハ・サンウン、西江大学政治外交学教授は、「文在寅政権では、非正規職の現場を訪ねて最低賃金の話をするなど、大統領が変わり、何かが変わると見せることができた。今は、大統領執務室を移して龍山(ヨンサン)に出退勤する以外に、メッセージが全くない」と話した。イ・グァンフ博士(政治学)は、「大統領としての責任感と行動に対する信頼が崩れている」とし、「メッセージの失敗は収拾可能だが、メッセンジャーが信頼を失うと、回復するのは難しい」とした。これは政治指導者には最も致命的な「能力への疑問」とも繋がっている。ジャンドクヒョン韓国ギャロップ(※世論調査機関)首席専門委員は「(世論調査で)大統領を支持しない理由を自由応答式で書くようにすると、大統領の資質や能力に関連した内容が多い状況」と伝えた(※約8%)・・

・・ユン・テゴン「議題と戦略グループ・ダモア」政治分析室長は、「ユン大統領は、経済は専門家に任せ、外交・安保は中心をとればいいという式で、『政治は大したことない』と考えて飛び込んだようだ。ところが、政治は、予測できなかった問題と取り組み、それを解決し続けなければならない。これを裏付けてくれる、大統領の政治経験、良い参謀が足りないことが、明らかだ」と話した。大統領選挙と地方選挙を相次いで勝利したバブルが、もう消えてしまった。大統領就任2ヶ月で(ハンギョレ21)>>

 

また、ニューシースなどの記事によると、共に民主党のイ・ウォンウク議員は18日、「最近30%台に急落した尹大統領の支持率、20%台まで下がる可能性がある」、「実際に、最近、国民の間に弾劾という言葉が非常に広範囲で聴こえてくるようになっている」と話しました。もちろんまだまだ大げさな話だとは思いますし、先も書きましたが、これが野党の支持率につながるかどうかは、まだ分かりません。そもそも野党も、李在明(イジェミョン)氏が政党代表に出馬する件で、党が二分されるおそれがあります。そんなに他人の心配(?)をしている場合ではないでしょう。全て、「左派側の弁にすぎない」と見ることもできます。

しかし、ダウムだけでなくネイバーなど他のサイトで同じ記事を読んでみても、明らかに雰囲気が変わっているのを感じます。特に、例の『徳政令』のことに対し、かなり強く批判するコメントが目立ちます。国内だけでなく、外交、特に日韓関係においても、尹大統領にとっては重要な側面である、支持率。もうすぐはじまるであろうパク外交部長官の日韓外相会談も含めて、なんというか、推移を見守りたいと思います(マニュアルな表現ですが、他に適切な表現もありませんし)。

 

 

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