韓国メディア「ウクライナ事態、中国関連、東南アジア、南太平洋、アフリカ戦略においても、バイデン政権はいつも核心同盟として日本を取り上げる。これをもっと重くみるべきだ」

韓国メディアのワシントン特派員が書いた記事によると、バイデン大統領が何かあるたびに日本~日本からして~日本などが~と言うそうです。この前、電撃訪米して世界を驚かせたウクライナのゼレンスキー大統領にも、バイデン大統領は共同記者会見で、「2023年、ウクライナ支援のための連帯の強さをどうやって維持するつもりなのか」という質問に、「支援が弱くなると見る理由がない」としながら、「日本を始め、他の多くの国々から、継続的な支援を得ている」と話しました。

共同記者会見より前、執務室でゼレンスキー大統領と話し合ったときにも、「私たちの同盟であるヨーロッパ、そして日本などが、米国と同じく、ウクライナ国民とともにしている」と話した、とも。東亜日報はこの件で、「ウクライナ事態により最も大きな影響を受けているヨーロッパのほかに、米国と一緒ともにする代表的な同盟として、繰り返して日本を挙げたわけだ」としています。

 

就任してから同盟国家との連帯強化を掲げてきたバイデン政権は、その同盟国たちとの連帯を強調するとき、必ずといってもいいほど、日本を取り上げる、ウクライナ事態だけでなく、中国に対する輸出関連措置、東南アジア、南太平洋、アフリカ戦略においてもまた、バイデン政権はいつも核心同盟として日本を取り上げる、と。記事は最初から最後まで、これを重く見るべきだ、との論調です。以下、<<~>>が引用部分です。

<<・・バイデン政権が日本との協力を強調しているのは、代表的な米国のアジア同盟という象徴性だけがその理由ではない。バイデン政権は、半導体サプライチェーンの再建のための最先端半導体開発はもちろん、オランダと共に日本と三者協定を結び、中国半導体の追撃を撤回するための先端半導体機器規制に乗り出した。 半導体だけでなく量子コンピュータや宇宙開発などバイデン政権が国家安全保障に影響を及ぼす産業に分類し、外国に高いフェンスをした核心技術分野でも米国は日本に一番先に手を差し出している。

 

ワシントン外交情報筋たちの間では、来年初め、岸田文雄首相の訪米の時に議論される予定の日米防衛協力指針改正が、日米軍事同盟の新たなステージを開く転換点になると見通している・・・・ウクライナ事態でドイツなど他の同盟国が防衛費増強を決定した時も出さなかったのに、ホワイトハウスは声明まで出して日本の防衛力増強を歓迎した。これは異例なことである。

これをめぐって、一部では、日本とオーストラリアの防衛力強化を契機に、アジア版北大西洋条約機構(NATO)議論を始めるための事前作業だという分析も出ている。 米国が、日本、オーストラリアを軸にして、東シナ海と南太平洋、朝鮮半島までインド太平洋の核心地域の有事の際に備える共同対策を本格化するという見通しだ。今月初め、米国で開かれた米・オーストラリア2+2(外交・国防)会談で、ロイド・オースティン米国防長官は「日本との安保協力を強化し、これをオーストラリア内の米軍準備態勢計画と統合することに合意した」と明らかにした。

 

日米安保密着は、日韓関係にも少なからぬ影響を及ぼすだろう。これまでこの問題と距離を置いていたバイデン政権も、日韓関係改善の必要性を強調し、活発な水面下での動きを見せている。米国の朝野では、日米韓安保協力に消極的な尹政権のスタンスに、『国内政治より、北朝鮮の核・ミサイル対応をより優先視すべきではないか』という声も公然と出ている。日韓関係は外交戦略はもちろん、国内政治的にも大きい問題であるだけに、戦略が必要だ。日本の態度変化だけを待つには、関係国周辺の変化が、普通ではない(東亜日報)・・>>

記事ではこれ以上特記していませんが、米国の朝野で尹政権が日米韓安保協力に積極でない理由を、「国内政治」としている点、記者さんとしては強調したかったのかもしれません。いろいろありますが、やはり記事のタイミングからして、『北朝鮮に対する反撃能力の行使には、韓国政府の同意(発言によって許可、承諾など)が必要だ』とし、自衛隊の進入や介入を認めないという政府公認スタンスのことではないでしょうか。

 

尹政権としては「日米韓安保協力の枠内で議論していく」とも言っていますが、それだけでは、どうしてもいまの周辺国の流れに足並みを揃えることなどできない、そんなの、米国の朝野からすると国内問題である、と。今に始まったことでもありませんが、こんな状態でよくも『日米韓3角安保協力』とか、『完全に米国側に舵をきった』とか、そんな話が出てくるものだな・・としか。

最後にちょっとしたお知らせですが、コメント欄に『(視力関連の件で)長い文章がうまく読めないので見出しを付けるのはどうだろうか』という指摘がありました。本文の構成がちゃんとしていないのは申し訳ございませんが、いまのところ、見出しをつける予定はありません。ただ、気持ち的なことにすぎませんが、スマホやタブレットなら『ピンチアウト(二本指で拡大)』に対応しておりますので、せめてそれが何かの助けになれたらと思います。

 

 

・以下、コメント・拙著のご紹介・お知らせなどです
エントリーにコメントをされる方、またはコメントを読まれる方は、こちらのコメントページをご利用ください。以下、拙著のご紹介において『本の題の部分』はアマゾン・アソシエイトですので、ご注意ください。

  ・様のおかげで、こうして拙著のご紹介ができること、本当に誇りに思います。ありがとうございます。まず、最新刊(2022年9月2日)からですが、<尹錫悦大統領の仮面 (扶桑社新書)>です。文在寅政権の任期末と尹錫悦政権の政策を並べ、対日、対米、対中、対北においてどんな政策を取っているのかを考察しました。政権交代、保守政権などの言葉が、結局は仮面が変わっただけだということ、率直に書きました。 新刊<日本人を日本人たらしめているものはなにか~韓国人による日韓比較論~>も発売中です。「私はただ、日本が好きだから、日本人として生きたいと思っています」。これが、本書の全て、帰化の手続きを進めている私の全てです。 刊として、日本滞在4年目の記録、<「自由な国」日本「不自由な国」韓国 韓国人による日韓比較論 (扶桑社新書) >と、新しく出現した対日観について考察した卑日(扶桑社新書)>も発売中です。 ・刊・準新刊の詳しい説明は、固定エントリーをお読みください。 ・当に、本当にありがとうございます。書きたいことが書けて、私は幸せ者です。それでは、またお会いできますように。最後の行まで読んでくださってありがとうございます。