(二本立て)韓国野党代表への襲撃事件、現状は / 大手証券会社、ロッテ建設の流動性リスクを指摘

二本立て、ということで更新してみます。まず、2日の簡易更新のときもお伝えしましたが、韓国最大野党「共に民主党」の李在明(イジェミョン)代表への襲撃事件について、そのあとどうなったのかをお伝えします。もっとも話題になっているのは、『どこの政党の党員なのか』です。事件が発生した釜山(プサン)が保守支持が強いこともあって、最初はイジェミョン代表支持者たちの間で「国民の力(与党)支持者によるもの」という主張が広がりました。そこでもっとも話題になったのが、党籍、すなわちどこの政党の党員なのか、です。

韓国は、政党の党員が1000万人だと言われています。その1000万人全員がいわゆるアクティブ状態(党員としてちゃんと活動している)なのかどうかはわかりませんが、日本の自民党の党員が100万~110万人だとされていますので、とりあえずものすごい数です。ちなみに、韓国側のメディアの情報ですが、党員の一般化などが早かったイギリスやドイツでも、党員は100万人にならないとされています。そんなこんなで、何かの政党に所属しているはずだ、それはどこだ、というのがもっとも大きな話題になり、いまも続いているわけです。これは、今回のことを「個人によるもの」ではなく、どうしても「『陣営』によるもの」にするための動き、とも言えるでしょう。まぁいつもの風景、ということで。

 

先も書きましたが、最初は、国民の力の党員にちがいない、という話がメインでしたが・・なんと共に民主党の党員だということがわかって、保守からは「やはり、自作の『ショー』だったのか」という論調が一気に強くなりました。でも、共に民主党の党員になったのはつい1年前で、その前には、数年間も国民の力の党員だったと報じられ、また逆転。「わざと党員になっただけで、やはり与党の党員だ」という話になりました。でも「国民の力」が調べた結果、たしかに同じ名前の人はいたけど今は党員ではないし、同名異人の可能性も高いという発表がありました(ここはメディアによって報道内容が異なりますが、ハンギョレ新聞によると『同じ人だとは言いきれない』ということです)。ハンギョレ新聞によると、男は太極旗集会(強い保守支持者たちの集会)に何度か参加したことがある、とも報じています。そんなこんなで、本件の現状は、『どの政党の人か』が中心になっています。繰り返しになりますが、核心はそこではないでしょうけど、しばらくは続くでしょう。

 

次の案件ですが、例の泰栄建設、どうやらワークアウトも順調に進まないのではないか、と。昨日の午前(3つ前のエントリー)にもお伝えしましたが、スムーズにできるはずがないでしょう。債権団協議があったものの、反応はあまりおもわしくなかった、とも。ワークアウトの可否は、11日に決まるとのころです。できなかったら、また結構な話題になるでしょう。そんな中、「次はどこだ」という話が広がっています。泰栄だけですむはずがない、というのです。中央日報に載っている『次』候補会社をいくつか紹介しますと、泰栄建設は施工能力評価で16位ですが、同じ順位で22位のトンブ建設、32位の新世界建設などが、『次』として名があがっています。特に、大手証券会社「ハナ証券(ハナ銀行系列)」が、泰栄建設と同じ状況にあるとして、8位のロッテ建設を指摘しています。ロッテ建設は、1年前にもロッテグループがPF(プロジェクト・ファイナンス)問題などで系列社を売却している、などの記事がいくつかありました。以下、<<~>>で引用し、そのまま終わりにします。それでは、明日また。

 

<<・・(※トンブ建設、新世界建設関連の話のあとに)ロッテ建設を懸念する報告書も出た。ハナ証券はこの日「請負PF規模が大きく、1年以内に返ってくるPFが(※資金)流動性よりも大きく、良好でない地域での請負PFを保有する割合が高いなどで、泰栄建設とロッテ建設は共通している」と明らかにした。キム・スンジュン、ハナ証券研究員は、「今年1~3月期まで到来する未着工PF(※まだ着工できないでいるPF)規模は3兆2000億ウォンで、この中でソウルを除く地域の未着工PFは昨年同期基準で約2兆5000億ウォンだったと推定する」、「ロッテ建設としては支えきれないレベル」とした。ハナ証券はロッテ建設の保有現金を2兆3000億ウォン位と把握している・・

・・泰栄建設の企業構造改善(ワークアウト)過程も順調ではない。前日、債権団説明会でユン・セヨン泰栄グループ創業会長が直接参加し、ワークアウト開始を訴えたが、債権団の反応はパッとしなかった。主債券銀行であるKDB産業銀行も「いまのプランでは、債権団の同意は期待できないだろう」と話した。 ワークアウトが開始されるには、債権団の75%以上が同意しなければならない(中央日報)・・>>

 

 

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