日米連帯強化という言葉は、日本にとっても米国にとっても重要なキーワードですが、4月に予定されている日米首脳会談でもまた、新しいステップアップが予想されます。1月あたりから日本の各メディアでは関連案件が出ていましたが、25日~30日の間、韓国メディアも本格的に報じるようになりました。すでに3月22日にお伝えしましたが、今回の首脳会談では日本とAUKUSの技術協力が議題になると言われていて、韓国メディアは結構大きく報じました。それも含め、日本の国際的役割が広がることを願いたいところです。
今回は「第七艦隊の補修を日本企業が担当」「駐日米軍司令部の権限強化(自衛隊司令部統合再編に合わせる形で、ハワイの米軍司令部が持つ権限の一部が駐日米軍司令部に移譲)」、「AI共同研究開発」、などです。今回もSBS、毎日経済など多くのメディアが報じていますが、特に毎日経済は「今回の措置は、日米安全保障条約締結依頼、もっとも大きな変化になる」としています。また、「日本国民の大多数が反対しているため、支持率の低い岸田総理が後続調整できるかどうかはわからない」ともしています。以下、<<~>>で引用してみます。
<<・・米国と日本の首脳が、来月首脳会談後に発表する共同声明で、中国を牽制、台湾海峡の平和と安定の重要性を再度表明すると見込まれます。共同声明原案には日米関係を「グローバルパートナーシップ」と規定し、安全保障と経済分野で両国の強い団結を示します。安全保障面では、自衛隊と米軍間の指揮統制を連携する方針にも合意します。先にカットキャンベル米国国務省副長官は去る21日日本訪問中に開催した記者会見で、「日米の指揮統制方式についても首脳会談で議論される」と明らかにしたことがあります。これに関して、ファイナンシャルタイムズ(FT)は両国首脳が日米作戦計画の樹立と訓練強化のために駐日米軍司令部を再調整する計画を発表すると発表した・・
・・読売新聞も日本陸上・海上・航空自衛隊を一元的に指揮する統合作戦司令部の創設に合わせて、米国政府が駐日米軍指揮統制機能を強化する方向に調整に入ったと25日報道しました(※ハワイからの権限の移譲などが報じられています)・・・・日米首脳会談ではまた、駐日米海軍艦船の大規模補修作業を日本企業が担当する方案も議論します、対象は、朝鮮半島周辺海域を含む西太平洋を管轄し、日本横須賀を母港とする米海軍7艦隊所属艦船です・・・・日米首脳は安保側面だけでなく、経済分野でも人工知能(AI)と量子コンピュータ、半導体、バイオなどの先端技術開発で「他のパートナーとも協力してグローバルリーダーとしての役割を強化する」と強調します。米国半導体企業NVIDIAと日本ソフトバンク傘下の英国半導体設計業者Arm、Amazon、ワシントン大学、筑波大学などが協力してAI研究開発のための組織を設立することにし、約1億ドルを分担 する方向に調整します(SBS BIZ)・・>>
<<・・今回の同盟強化は、1960年日米安保条約締結以来、両国軍事同盟にとって最も大きな変化になる見通しだ・・・・現在、横田基地にある駐日米軍司令部は、日米共同訓練監督や毎日の地位協定運用など制限的な役割だけを担っている。駐日米軍の指揮権はハワイに司令部を置いたインド・太平洋司令部が持っている・・・・同盟強化議論が出てくるのは、東アジアで強くなりつつある中国リスクを牽制するためだ。東京とハワイ間の距離が6200キロに達するうえ、19時間の時差などを考慮すると、有事の際に緊密な対応が難しいという分析だ(毎日経済)・・>>
来月の首脳会談、といってももうすぐ(ワシントン4月10日)ですが、良い結果に期待したいと思います。共同声明にAI・半導体関連内容が入るという話もあるので、もちろんそちらも含めて、です。経済か安保、どちらかだけが先行しすぎないことも重要ではないでしょうから。
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