韓国紙「日本では関税協議の内容が公開されているのに、なぜ私たちの政府は何も言わないのか」

日米関税交渉について、韓国メディアの反応は、メディアによって様々ですが、主に日本側の報道を引用する形で、「~な内容があったという」な記事がほとんどです。なかには、「なんの進展もなく、日本は戸惑っている(中央日報)」など、どうしても評価下げしようとするものも目立ちます。しかし、その逆もあります。たとえば、今回、「米国側は、鉄鋼・アルミ・自動車関税は協議の対象ではないと思っている」という内容が日本でも話題になっていますが、これは初めて明らかになったことです(似たようなニュアンスの話があった気もしますが)。すなわち相互関税(10%)の上乗せ分(日本の場合は14%)が交渉の対象で、品目別の、個別関税が適用される分野(鉄鋼・アルミ・自動車などで、半導体と医薬品も個別関税になると言われています)は例外なくすべての国に適用するというのが、米国側の主張です。

日本、インド、韓国は、米国側が「協議が進んでいる」と話してきた国です。得に日本の場合は同盟国で、交易、投資などで大きな資金が動いている国です。トランプ大統領は赤沢経済再生担当大臣に日本との交渉が最優先だ(ナンバーワンだ)と発言したこともあります。今回の会談の後にも、日米協議できて嬉しいと米国側がわざわざ声明まで出しました。そんな日本に対して「鉄鋼・アルミ・自動車は交渉対象ではありません」というスタンスだから、他の国にはどうなのか。間違いなく同じ話(交渉対象ではない)という話が出ているはずなのは、想像に難くありません。そこで、ハンギョレ新聞(4日)など一部のメディアは、(ほぼ同じ時期に2+2会談があったのに)韓国ではこんな話がまったく出てこないことを指摘しています。




「日本は会談の内容を明らかにして国民に情報が届いているのに、なぜなのか」という趣旨です。実際、いまはもう大統領選挙出馬のために辞任しましたが韓悳洙(ハンドクス)国務総理は、「次の政権までの解決は難しい」としながらも(実際にはなにかの形で選挙前の決着を意識しているという指摘もありますが)、7月まで「パッケージ」を出すとか、そんな話ばかりです。自動車や鉄鋼もそうですが、先も書きましたが半導体もまた(相互関税ではなく)品目別の関税がかかるようになる、と言われています。主力としている2つがすべて個別関税なのに、なぜ「それが交渉の対象なのかどうか」については何も話さず、「パッケージで(一括して)処理する」という話ばかりなのか、という内容です。それを言うなら、日本以外にこんな話が出た国は他にありませんが。どちらかというと、マスコミが取材して報道したかどうかという側面も重要ではないでしょうか。以下、<<~>>で引用してみます。

 

<<・・ドナルド・トランプ米行政府が日本と「関税交渉」を進め、自動車・鉄鋼などにすでに課されている25%の高率関税は対象にせず、相互関税についてのみ議論できるという強硬な態度を見せている、と伝えられた。米国が日本にこんなにも堅苦しい交渉態度を見せているのに、韓国だけにすべての関税を対象とする寛大な交渉を許しているはずがない。政府が、大統領選挙に飛び込んだ韓悳洙前大統領権限代行の業績として飾るため、国民に隠そうとしているのでないなら、自動車・鉄鋼などと関連して韓米間でどのような議論がなされているのか、今すぐ詳細に明らかにしなければならない・・




 

・・(※該当内容の)報道が出てくると、石破茂日本首相は「日米の立場に差が存在して、一致点を見つけることができる状況ではないというのが残念」とし「自動車、鉄鋼、アルミニウムを含むすべての関税を対象に協議をするというのが日本の立場」と話した。報道内容が事実であることを認め、日本も「排水陣」を設ける姿である。この報道で特に目立つのは、「すべての関税を交渉対象にしなければならない」という日本に対し、米国は「日本だけを特別に扱うことはできない」と繰り返して言っているという内容だ。先月24日に行われた韓米2+2通商協議でも、同じ趣旨の主張を続けただろうと推定に難くない。

容易ではない交渉状況を国民に率直に知らせて協力を求める日本とは異なり、政府は「7月パッケージ」を通じて韓米が円満な合意点を見つけることができるという楽観的な態度を維持している。韓国の主力輸出品である自動車(昨年の輸出額1053億ドル、電気自動車・自動車部品含む)と鉄鋼(332億ドル)に対する25%の関税をそのままにして、意味のある合意が可能だろうか。政府は。国民の前に謙虚で率直にならなければならない(ハンギョレ新聞)・・>>




 

ここからはいつもの告知ですが、新刊のご紹介です。本当にありがとうございます。<THE NEW KOREA(ザ・ニューコリア)>という1926年の本で、当時の朝鮮半島の経済・社会発展を米国の行政学者が客観的に記録した本です。著者アレン・アイルランドは、国の発展を語るには「正しいかどうか」ではなく、ただ冷静に、データからアプローチすべきだと主張し、この本を残しました。どんな記録なのか、「正しい」が乱立している今を生きる私たちに、新しい示唆するものはないのか。自分なりの注釈とともに、頑張って訳しました。リンクなどは以下のお知らせにございます。

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