原油、石油製品などの高騰で世界中が大変なことになっています。またパキスタンで終戦協議が行われるという話もありますが、どうなるのでしょうか。そんな中、ですが・・先月にもお伝えしましたが、韓国は基本的に「政府による統制」を基本としています。例えばガソリンなど石油製品は政府が「価格上限制」を施行、卸売価格を政府が決めています。発表された時点では、日本で高市首相が「~円あたりを維持できれば」としていた価格帯とほぼ同じで、円にすると約170円~180円の価格になるようにする、としていました。韓国で石油製品の価格を政府が決めることは、1997年までは何度か行われていました。しかし、IMFの指示などもあって市場価格を無視するわけにもいかなくなり、それから約30年間、施行されたことはありません。3月13日に本ブログで取り上げたことがありますが、かなり急な決定だったらしく、3月9日の記事では「上限制を準備している」となっていましたが、13日の記事だと「13日から施行」となっていました。
ちなみに価格上限制は、実際の(例えば、ガソリンスタンドなどでの)販売価格を決めるのではなく、供給される上限、いわば卸売価格を決めることになります。そのおかげ(?)で他の国より安く管理できているわけですが・・様々な副作用も出ています。イートゥデイ(3月16日)、ソウル経済(4月18日)から、該当部分だけ引用してみます。ちなみに、クッキーニュース(4月18日)によると、いま韓国のガソリン価格は円にして約210円といったところで、全般的に日本より高くなっています。複数の記事が指摘しているのは、「価格上限制が、消費を増加させている」という点です。ナフタの輸出中止、公共車両の運行制限までしているのに、民間では消費を抑制しようとする動きがあまり見られず、価格上限制がその一因ではないのか、と。<<~>>で引用してみます。
<<・・(※石油製品だけでなく、一般論として)価格上限制は、消費者保護を目的に、政府が価格の上限を制限する制度だ。しかし、もっとも問題なのは、超過需要による慢性的な供給不足である。これにより、闇市場の形成、品質の低下、取引量の減少、配給剤などの非価格配分方式が発生し、社会的厚生が減少する副作用が現れる。このため、ほぼ全員の経済学者が、価格上限制や価格下限制などの価格統制に反対する。市場経済での価格とは、需要と供給の後に布陣した数多くの消費者と企業の意思決定の決定体だ。競争市場では、価格は需要と供給を一致させ、経済活動を効率的に調整する。ところが、政府の価格統制は、希少な資源の最適定配分機能を遂行する価格メカニズムを乱すのが一般的な結果だ(イートゥデイ)・・>>
<<・・IMFの警告の中でも特に留意すべき部分は、エネルギー価格管理に関する指摘だ。 IMFは「広範な燃料補助金、税減額、価格上限制は短期的にインフレを緩和することができるが、相応の費用が伴う」とし「これは非効率的、しばしば逆進的で、もとに戻すのが難しくなる」と指摘した。石油最高価格制などを施行している私たちとしては、聞き流すことができない忠告だ。実際に、価格上限を施行してから1か月がすぎたが、、高い油価による民生の衝撃を緩和する肯定的な役割もあるものの、石油類の消費がかなり増える副作用が現れている。石油最高価格制施行以後、2週間でガソリンと軽油の販売量はそれぞれ25%、16%増えた。
石油最高価格と国際原油市場価格の乖離は、一層急増している国債で警告灯がついた国家財政に追加負担要因として作用することができる。昨年、韓国の国家債務は前年より129兆ウォン増加し、外国為替危機以後最大の幅に増えた。イラン問題の影響で財政状態が構造的に低下する可能性が大きいだけに、IMFの勧告のように脆弱層と生存可能企業だけを支援対象として明確にし、定められた範囲で一時的に支援するなど精巧な財政運用が必要だ(朝鮮BIZ)・・>>
<<・・18日、油価情報システム「オフィスネット」によると、この日午後9時30分現在、全国平均ガソリン価格はリットル当たり2001.62ウォンを記録して上昇傾向を続けている。ソウル平均ガソリン価格はリットル当たり2035.90ウォンだ。国際原油価格は急落したが(※4月18日の記事です)、国内のガソリン価格は下がっていない。前日(現地時間)ニューヨーク商品取引所で西部テキサス産原油(WTI)5月の水は11.5%下落したバレル当たり83.85ドルを記録した。ブレント油6月も9.1%下がった90.38ドルで締め切った。米国とイランがパキスタン仲裁で提示された「2週休戦案」を受け入れ、終戦交渉に乗り出したというニュースが伝えられ、期待が大きくなった影響だ。
ただし、国際原油価格が国内のガソリンスタンドの価格に反映されるまでに2~3週間かかる。問題は、国際原油価格下落の流れが続くかどうかだ。この日、イラン外務次官は米国との二次交渉日程がまだ確定していないと主張した。続いてイラン軍当局は米国の封鎖維持を理由にホルムズ海峡に対する統制を再開することにした。一部の海域ではタンカーに向けた警告射撃など軍事的緊張も捉えられている(クッキーニュース)・・>>
ここからはいつもの告知ですが、新刊のご紹介です。いつも、ありがとうございます。今回は、<韓国リベラルの暴走>という、李在明政権関連の本です。新政権での日韓関係について、私が思っていること、彼がいつもつけている国旗バッジの意味、韓国にとっての左派という存在、などなどを、自分自身に率直に書きました。リンクなどは以下のお知らせにございます。
・皆様のおかげで、こうして拙著のご紹介ができること、本当に誇りに思います。ありがとうございます。まず、最新刊(2025年8月30日)<韓国リベラルの暴走>です。韓国新政権のこと、日韓関係のこと、韓国において左派という存在について、などなどに関する本です。・準新刊は<THE NEW KOREA>(2025年3月2日)です。1920年代、朝鮮半島で行われた大規模な社会・経済改革の記録です。原書は1926年のものです。・既刊、<自民党と韓国>なども発売中です。岸田政権と尹政権から、関係改善という言葉が「すべての前提」になっています。本当にそうなのか、それでいいのか。そういう考察の本です。・詳しい説明は、固定エントリーをお読みください。・本当にありがとうございます。