昨日もお伝えしましたが、韓国統一部長官の「北朝鮮関連情報の公言」問題をきっかけに、米国側は韓国側に対する北朝鮮関連情報の提供・共有を制限しました。毎日50~100ページ分は届いていた情報が、1週間も中断されている、と報じられています。また、米国務省、在韓米軍など各方面から問題指摘が相次いでいる、とも。そんな中、韓国政府は「何が問題なのかわからない」とし、李在明大統領も「鄭東泳統一部長官が『米国からもらった情報を勝手に流出させた』ような主張をするとは、どういうことだ」と、鄭長官を擁護しました。東亜日報(21日)によると、韓国政府は「相応の措置を取る」(韓国側も何かの情報共有を制限するという趣旨に聞こえますが、具体的な内容は書かれていません)としました。また、この問題を外部にもらしたのが誰なのかを調べる、とも。チャンネルA(21日)など複数のメディアによると、韓国政府は「すでに各機関の報告書などで公開されている内容」としていますが、それも実は違う、とのことでして。
鄭長官が話した「亀城」地域の各施設について、公的またはそれに相応する機関の報告書、東亜日報によると「メディア(記事など)」すらも、核濃縮施設としては明示していません。IAEAの事例を昨日も書きましたが、CSISの報告書もまた、韓国政府の主張(すでに亀城について触れているとする主張)とは違う内容だった、とのことです。CSISのビクター・チャさんによると、「それはCSISの報告書でもないし、内容も違う」、と。東亜日報はこの件で、「相応の措置を取ったり、問題を外部に話した人まで調べる必要があるのか」「同盟なのに、葛藤を静めようとする動きが見られない」「これが何の得になるというのか」などとしています。また、「米国側に十分に説明したとしているが、ここまで来ると理解は得られなかったということではないのか」という文章もありますが、確かにそのとおりです。最近、なにかあれば「十分説明し、相手も理解した」という話が何度も出ています。しかし、実態は「理解したとも思うことにした」ではないでしょうか。知りませんけど。以下、<<~>>で引用してみます。
<<・・鄭東泳 統一部長官の「北朝鮮ウラン濃縮施設」(※として米国側の調整せずに第3の場所として「亀城市」を明示したこと)発言を置いて、米国側が重要情報を流出したとし、米韓の間の情報共有を一部制限したのに対し、韓国政府が「対応する措置」を検討する、という。さらに、その議論を外部に話した政府内のソース調査にもつながる見通しだ。鄭長官は20日、「情報流出ということにしていく底意が疑わしいある」とし、この問題を提起した米国側と、政府内の発説者、野党の批判に対して発言した。李在明大統領も「なぜこのようなとんでもないことが起きるのか調べてみなければならない」と後続措置を予告した。
政府の対応は、「情報流出はなかった」というセルフなセキュリティ調査の結論によるものだが、米国の情報制限に対する対応措置まで検討するという反発は、理解するのが難しい。不注意や間違いから生じた可能性のある事案なのに、それに対して、米国が共有情報を縮小したこともやりすぎたという指摘を避けられないが、米国が何の理由もなくそんなことをしたはずはないだろう。ところが、同盟間の理解を求める努力は見られず、葛藤と緊張を育てようとするような、そんな動きばかりであることが懸念される。鄭長官は先月、国会で北朝鮮ウラン濃縮施設所在地として寧辺と降仙の他に「亀城」を言及したことについて、「公開された資料を元にしたもの」と強く主張している。
だが、米国の研究機関の報告書や外国メディアの報道などは「遠心分離機開発施設の推定」などで核施設の可能性を取り上げただけで、「ウラン濃縮施設」とはっきり書いたものは無かった。韓国ハイレベル当局者の言及に、米国研究機関が再び注目したのも、そのためだ・・・・統一部はその後、駐韓米国大使館側から問い合わせがあって、十分に説明したと言っているが、それでも米国側が制裁までしたということは、全く理解が得られなかったという意味ではないのか(東亜日報)・・>>
<<・・鄭長官が北朝鮮亀城地域に核施設があるということを国会で言ったことで、米国側から情報流出だと抗議した状況です・・・・駐韓米軍司令官が国防長官に抗議をしたという主張も出てきました。統一部は情報流出ではないとし、鄭長官の「亀城」発言の根拠として、米国の研究機関CSIS報告書を取り上げました。すると、ビクターチャCSIS韓国担当が、直接反論に出ました。「亀城の核施設に関する報告書を作成したことがない」という文を載せ、チャンネルA(※記事のソースメディア、韓国の総合編成チャンネル)に対し、「それはCSISではなく別の機関が出した資料であり、核濃縮施設として言及したわけでもない」と説明しました。これに先立ち、インドを訪問中の李在明大統領は「鄭長官が『米国が知らせた機密を流出させた』ということを前提としたすべての主張は間違っている」とし、鄭長官を擁護しました(チャンネルA)・・>>
ここからはいつもの告知ですが、新刊のご紹介です。いつも、ありがとうございます。今回は、<韓国リベラルの暴走>という、李在明政権関連の本です。新政権での日韓関係について、私が思っていること、彼がいつもつけている国旗バッジの意味、韓国にとっての左派という存在、などなどを、自分自身に率直に書きました。リンクなどは以下のお知らせにございます。
・皆様のおかげで、こうして拙著のご紹介ができること、本当に誇りに思います。ありがとうございます。まず、最新刊(2025年8月30日)<韓国リベラルの暴走>です。韓国新政権のこと、日韓関係のこと、韓国において左派という存在について、などなどに関する本です。・準新刊は<THE NEW KOREA>(2025年3月2日)です。1920年代、朝鮮半島で行われた大規模な社会・経済改革の記録です。原書は1926年のものです。・既刊、<自民党と韓国>なども発売中です。岸田政権と尹政権から、関係改善という言葉が「すべての前提」になっています。本当にそうなのか、それでいいのか。そういう考察の本です。・詳しい説明は、固定エントリーをお読みください。・本当にありがとうございます。