「市場は政府に勝てない」と信じる韓国政府、「不動産から株式への資金移動」政策を推進

連日、反対売買(追証による強制清算、ロスカット)だの、ビットゥ(借金で投資、最近は特に株式投資のこと)だのとニュースが流れてきますが・・そもそも韓国李在明政権が、市場と戦っている、そんなやり方で「不動産から株式への資金(借金?)移動」がうまくいくのか、という記事がありました。文化日報(20日)です。実は、最近の韓国株式市場は海外メディアでも結構話題になっていて、「取り引き金額の7割が2つの銘柄関連(サムスン電子、SKハイニックス、そして二社のレバレッジETF)」「株高を政策として進めているようだが、うまくいっているようには見えない」「120万個の口座が危うい状態(ゴールドマン・サックスの予想値で、確定ではありません)」などの話が次々と出ています。今回の記事の核心も、「政府として株高を自慢しようとしているが、そんな状態がないことに気づいてほしい」という内容です。記事は、1月に李大統領が投稿した「政府に勝てる市場はない」という言葉を喚起させています。

個人的に、「レバレッジETFは、国内資金が海外に流れるのを防ぐために許可した」「証券市場が、企業に金を供給するという役割も果たせないでいる」、という内容は興味があります。これ、ものすごく大事なことをさらっと書いている気がします。レバレッジETFとは、利益も損失も2倍3倍(商品による)の投資商品のことです。特に、韓国の場合はサムスン電子やSKハイニックス「単一銘柄」のレバレッジ商品に多くの資金が集まっており、そこから多くの問題、反対売買などが多発しています。これを許可した理由は、「国内投資家たちが海外(米国など)ではなく国内に投資するように」するためである、という指摘です。いわば、「こういうの好きでしょう?」とし、餌を巻いた、という意味です。本当にそうなのかどうかまでは分かりませんが、タイミング的には、確かにぴったりです。以下、<<~>>で引用してみます。




<<・・ お金は政府の意図通りには流れず、ただ利益の大きい場所に向かって流れるものだ。李在明政府は、不動産を通じた資産形成を「不労所得」と規定し、不動産に流入した資金を株式市場へ移すことに注力している。こうした政策方針は、李大統領自らが表に出て何度も強調してきた。李大統領は15日の省庁業務報告で「資本市場の正常化と高度化は非常に重要な国家政策だ」と強調した。また、「利用可能な資源が不動産に縛られるため、資源配分においても不合理な結果が生じている」とし、「生産的な金融への転換が重要な課題だ」と診断した。これに先立ち、李大統領は先月3日、X(旧Twitter)で不動産を「韓国の株式市場が依然として正当に評価されない原因の一つ」と指摘し、「韓国は必ず『不動産投機王国』から脱出し、起業国家への大転換、代替不可能な核心国家へと発展を遂げなければならない」と投稿した。

大統領の強い意志を反映するように、政府はこれまで数々の不動産規制策を打ち出してきた。不動産を抑制することでそこに集まった資金を株式市場へと流し、株式市場を企業の資金調達の場にしようという意図だ。政府が方向性さえ示せば、お金はそのルートに沿って流れると信じているのである。このように「市場をコントロールできる」という確信は、李大統領が今年1月に投稿した「市場に勝てる政府もないが、政府に勝てる市場もない」という言葉にも表れている。しかし、現在の状況は政府の構想とは異なる方向へ動いている。各種規制によって一時的に落ち着いたかに見えた不動産価格は、最近になって再び上昇傾向に転じた。さらに、一方を抑えつけると他方が膨らむ「バルーン効果(風船効果)」により、価格が上昇する地域が拡大する傾向にある。




供給を増やさずに、規制や税制だけで抑え込もうとするため、売り惜しみ現象(売り物のロック)が発生し、売買価格はもちろん、傳貰(家を借りること)価格まで高騰しているのだ・・・・不動産を抑えてまで育てようとした株式市場も、一時は10,000ポイント台を目指したものの、現在は連日のように激しい乱高下が続き、投資家の心を痛めさせる存在となっている。政府は海外へ流出する投資資金を国内につなぎ止めようと、レバレッジ型上場投資信託(ETF)を導入したが、これが短期的な差益を狙う投機傾向に火をつけてしまったためだ・・・・サムスン電子やSKハイニックスの2倍レバレッジETFは市場の変動幅をさらに増幅させ、これによって信用取引(借金)で買った株の価格が一定水準以下に下落した際、証券会社が強制的に売却する「反対売買」が急増。6月には1兆ウォン規模を超えた。

株式市場は企業への資金供給という本来の役割も果たせていない。第1四半期に国内市場へ新規上場した企業は9社で、前年同期の23社から61%減少。全体の公募金額も7,721億ウォンと、前年同期の1兆8,430億ウォンに比べ58%減少した。株式市場が企業の資金調達窓口という機能を失い、投期の場へと転落してしまったのだ・・・・不動産においても株式市場においても、政府の政策意図がうまく機能していない理由は、一つだけだ。お金は政府の政策趣旨ではなく、期待できる収益に従って動くからである。これを無視して市場と力比べをする政府は、一回や二回の勝負には勝てたとしても、最終的な戦いには敗北することになる。計画経済を掲げた共産主義の没落がその代表例だ。共産主義はその理念自体が邪悪だったから崩壊したのではなく、市場に勝とうとしたがゆえに、崩れてしまったのである(文化日報)・・>> 今日の更新はこれだけです。次の更新は明日(22日)の11時頃になります。

 




ここからはいつもの告知ですが、新刊のご紹介です。いつも、ありがとうございます。今回は、<韓国リベラルの暴走>という、李在明政権関連の本です。新政権での日韓関係について、私が思っていること、彼がいつもつけている国旗バッジの意味、韓国にとっての左派という存在、などなどを、自分自身に率直に書きました。リンクなどは以下のお知らせにございます。

・以下、コメント・拙著のご紹介・お知らせなどです
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   ・様のおかげで、こうして拙著のご紹介ができること、本当に誇りに思います。ありがとうございます。まず、最新刊(2025年8月30日)<韓国リベラルの暴走>です。韓国新政権のこと、日韓関係のこと、韓国において左派という存在について、などなどに関する本です。・新刊は<THE NEW KOREA>(2025年3月2日)です。1920年代、朝鮮半島で行われた大規模な社会・経済改革の記録です。原書は1926年のものです。・刊、<自民党と韓国>なども発売中です。岸田政権と尹政権から、関係改善という言葉が「すべての前提」になっています。本当にそうなのか、それでいいのか。そういう考察の本です。・しい説明は、固定エントリーをお読みください。・当にありがとうございます。