「反対売買」。日本のメディアの記事ではあまり目にしない単語ですが、。検索してみると日本でも通用される用語のようです。「反対売買(はんたいばいばい)とは、信用取引やFX、先物取引などで、すでにおこなった取引(建玉)を終わらせるために、それと逆の売買をすることです。買ったものは売り、売ったものは買い戻すことで利益や損失が確定します」、とのことで、韓国もそのままの用語で使われています。シチュ的に、強制清算、強制決済、ロスカットなどの意味になります。その反対売買関連で、まだまだ記事が出ているので、もう一回取り上げてみます。朝鮮日報(6日)とソウル新聞(元記事はブルームバーグ、9日)ですが、朝鮮日報の事例は「反対売買で、最大株主の持分率が42%から18%に下がった」とのことでして。なんか、企業レベルで出る影響を見ると、実感の強度が違う・・といったところです。
記事には実例が載っていますが、株価が上昇しても「担保価値」としての観点から反対売買が続いてしまう、とのことです。コスダック(KOSDAQ)に上場しているある企業、社内の取締役の人が最大株主だそうですが、反対売買で大幅な損失を記録してそうなった、と。42.68%(556万株)から18.07%(236万株)になった、とのこと。反対売買で消えた(売りに出された)分だけで、約286万株が消えた、しかもこれがわずか取引日基準で5日間で起こった、とも。怖いっすね。ブルームバーグは、韓国の株式市場のボラティリティー(変動さ)が多少落ち着いてきたとしながら、その理由は「反対売買が多すぎで、それらが『飛んていった』分、安定した」とも。ソウル新聞の記事は「レバレッジで潰れた人が多いのでボラティリティーが良くなったと報じられた(※題)」としています。以下、<<~>>で引用してみます。
<<・・韓国証券市場の極端な変動性がある程度一段落したというブルームバーグ通信の診断が出た。9日ブルームバーグ通信によると、コスピ200ボラティリティ指数(VKOSPI)は6月29日、97.99まで上昇し、金融危機以後最高値を記録した。ボラティリティ指数は7月末までも90を行き来し、今月に入って70代半ばに下がった。去る7日基準75.59は、約2ヶ月ぶりの最低値だ。ブルームバーグはこれに対して「反対売買で信用融資残高が減少したうえ、レバレッジ上場指数ファンド(ETF)に対する規制強化により、半導体のサムスン電子とSKハイニックス連携商品の取引量と資産規模が減った影響である」と分析した・・・・コスピ指数は6月の高点に比べてほぼ40%下落し、今年に入ってグローバル資産運用会社は韓国株式を1000億ドル以上売り越し、その結果、新興市場ファンドは韓国に対する投資の割合を縮小した状態だ。
これまで韓国証券市場の変動性は非常にひどかった。このような極端なボラティリティの背景として、グローバル半導体市場の渋滞とともに、サムスン電子およびSKハイニックス単一種目を追従するレバレッジETFへの資金集め現象が指摘された・・・・証券市場の急上昇につながって市場に飛び込んだ個人投資家は、株価の暴落と規制の強化により市場から大挙、押し出された。韓国金融投資協会資料によると、6月の個人投資口座のうち約1兆ウォン規模が強制清算され、7月にも9930億ウォンが強制清算された。両月とも2026年に入って月間基準最大規模だった・・
・・株式枚数のために使用される信用融資残高は、4日、27兆4000億ウォンに減って、今年に入って最低水準を記録した。急落の過程でレバレッジ投資家たちが大きな損失を被り、担保不足で反対売買されて、信用融資とレバレッジポジションが大幅に減ったのだ・・・・結局、株式が強制清算される投資家が減り、新規にレバレッジを起こして攻撃的に賭けた投資家もこれまでの損失により減少した。その結果、買い・売りの両側で価格を急激に動かすレバレッジ資金の影響力が縮小された・・・・つまり、大規模な損失と強制清算により、レバレッジ投資家およびレバレッジポジションが市場からかなりの部分、清算され、ここに当局の規制まで重なり、ボラティリティが減った結果につながったわけだ(ソウル新聞)・・>>
<<・・先月末、コスピとコスダック指数が急落し、国内証券市場が大きく揺れた中、あるコスダック上場会社で最大株主保有持分の半分以上が反対売買で処分される事態が発生した。今回の反対売買で該当会社の最大株主持分率は既存の42.58%から18.07%に急減した。公示によると、最大株主である社内取締役の持分率は、既存の42.58%(556万株)から18.07%(236万169株)に急減した・・・・目立つのは、取締役の持分減少原因が反対売買だという点だ。大株主が保有株式を担保として金融圏から資金を借りるとき、金融会社は貸付維持条件として一定レベルの担保維持比率を要求する。株価が急落し、株式評価額がこの基準を下回ると、金融会社は担保株式を強制的に市場に売り(反対売買)し、貸出金を回収する。
もし株価が暴落すると、担保に預けた株価が下落することになるが、この時、お金を貸した証券会社など債権者の担保処分権が発生する。こうすれば証券会社は担保で引き受けた反対売買を決定できるようになる。公示によると、この会社は「債権者の担保処分権行使による担保株式の一部売却(反対売買)で場内および一般売りが発生した」と明らかにした。先月末、国内証券市場が暴落して反対売買が発生したものと見られる。取締役が保有中だった持分は7月28日~8月3日まで計5取引日にわたって売買された。この期間、5回にわたって反対売買が実行され、合計286万3024株が場内に物量で注がれた。
目立つ点は、7月28~29日以降、会社の株価が反騰を見せたにもかかわらず、反対売買が続いたという事実だ。既存の6900~7000ウォン台を維持していた株価があっという間に3800ウォン台まで下がり、以後、株価が一部回復されたにもかかわらず、崩れた担保維持比率を満たせず、反対売買物量が流れ続けたものと解釈される(朝鮮日報)・・>>
ここからはいつもの告知ですが、新刊のご紹介です。いつも、ありがとうございます。今回は、<韓国リベラルの暴走>という、李在明政権関連の本です。新政権での日韓関係について、私が思っていること、彼がいつもつけている国旗バッジの意味、韓国にとっての左派という存在、などなどを、自分自身に率直に書きました。リンクなどは以下のお知らせにございます。
・皆様のおかげで、こうして拙著のご紹介ができること、本当に誇りに思います。ありがとうございます。まず、最新刊(2025年8月30日)<韓国リベラルの暴走>です。韓国新政権のこと、日韓関係のこと、韓国において左派という存在について、などなどに関する本です。・準新刊は<THE NEW KOREA>(2025年3月2日)です。1920年代、朝鮮半島で行われた大規模な社会・経済改革の記録です。原書は1926年のものです。・既刊、<自民党と韓国>なども発売中です。岸田政権と尹政権から、関係改善という言葉が「すべての前提」になっています。本当にそうなのか、それでいいのか。そういう考察の本です。・詳しい説明は、固定エントリーをお読みください。・本当にありがとうございます。