半導体好況はどこに・・韓国、今年就業者数(雇用)予想を半分に下方修正、しかも就業の3分の2は自営業

前から「韓国では雇用ショックという言葉が出ている」という内容を取り上げてきました、また同じ趣旨の記事が複数あったので取り上げてみます。ええっと、結論から書きますと、下半期韓国の雇用(就業者)が9万8000人増えるだろうという予想が出ました。予想値の半分にもならない数値です。韓国労働研究院という国策機関(政府出捐)の報告書で、雇用関連で基本的によく使われるデータです。去年末に発表された「2026年予想」では、今年上半期の雇用(就業者)増加を22万人としていましたが、実際に増えたのは10万8000人でした。しかも、これは上半期データだけの話ですが、上半期に増えた雇用の3分の2は自営業だ、とのことでして。下半期の予想も、20万人予想から、9万8000人に大幅に下方修正しました。クッキーニュース(6日)、ハンギョレ新聞(6日)、ニュース1(6日)などが報じています。もともと半導体関連は雇用を新しく増やす効果が弱いとされていますが、たとえば日本の熊本のようにライン拡張、新規工場が出来て、良い条件で人を集めているとかそういうわけでもないからです。

これから国内投資が行われてそれから関連雇用が増える可能性はもちろんありますが、「GDPが成長しているのに雇用が減る」という謎の現象が続いている昨今、です。ちなみにGoogle検索(AIのジェミニ)によると、<<日本の去年の雇用は:総務省の労働力調査(2025年平均結果)によると、直近の1年間(2025年平均)で日本の雇用者数(役員を除く)は前年に比べて56万人増加し、合計で5,837万人となりました。雇用者増加の内訳正規の職員・従業員:前年から54万人増加し、3,708万人(11年連続の増加)、非正規の職員・従業員:前年から2万人増加し、2,128万人(4年連続の増加)その他の関連データ労働力人口(働く意思を持つ人全体の数):前年比47万人増の7,004万人となり、統計開始以来初めて7000万人の大台を突破しました>>、とのことです。




景気がよくないと言われている国では普通に雇用が増えているし、かあちゃんGDPこんなに増えたよ~と言っている国では雇用が増えず、しかも高齢者への「政府や自治体による事実上の『ばらまき』雇用」だけが増えていく。若い人たちからすると、堪ったもんじゃないでしょう。ちなみに、非経済活動人口が上半期に10万9000人増えたとのことですが、例の「ただ休んだ」がどれくらい増えたかも気になるところです。以下、<<~>>で各紙から引用してみます。

<<・・国策研究機関である韓国労働研究院が、下半期の雇用増加予測値を従来の20万人から9万8千人へと大幅に引き下げた。経済成長の動力が雇用創出効果の低い半導体産業に偏重している一方、その他の産業は原油高・ウォン安・高金利や対外不透明感などにより不振が続くと予想されるためだ。研究院は6日、国家データ庁の経済活動人口調査の元データなどをもとに分析した「2026年上半期の労働市場評価と下半期の労働市場見通し」報告書を発表した。研究院は今年上半期の就業者増加幅が予想値(22万人)を大幅に下回る10万8千人に留まった点を反映し、下半期の予測値も20万人から9万8千人へと下方修正した。研究院は報告書で「今年上半期は雇用率の低下と失業率の上昇が同時に現れ、雇用の増加も40〜50代など一部の年齢層や産業のみに集中した」とし、「成長と雇用の結びつきが弱まった状況を反映して予測値を修正した」と明らかにした。成長と雇用の乖離が大きくなった背景には、雇用創出効果が低い半導体産業への偏重がある。報告書は、半導体産業の就業誘発係数が製造業平均の半分にも満たないと分析した・・




・・上半期は雇用の規模と質の両方が悪化した。雇用の悪化は特に若年層で顕著であり、情報通信業や専門・科学および技術サービス業など、若年層が好む職種で雇用率が低下した。労働市場で最も安定した雇用である常用職(正規職・長期雇用)においても若年層が大幅に減少した。あわせて、内需不振により対面サービス業や生産職の雇用が減少し、高卒以下の若者の雇用悪化の幅が最も大きかった。常用職の就業者増加幅は昨年の3分の1の水準にとどまった。一方、自営業者などの非賃金労働者は新型コロナ危機以降初めて増加に転じ、上半期の就業者増加分の3分の2を占めた。ただし、これを景気回復に伴う雇用の改善と見るのは難しい。卸売・小売り業の賃金労働者が減少し、創業が新たな雇用に結びついておらず、廃業届を出した事業者も過去最大水準であるためだ(ハンギョレ新聞)・・>>

 

<<・・全体雇用の中で大きな割合を占める内需・非半導体部門の回復傾向は微弱だった。サービス業の就業者は上半期に30万人増加したものの、保健業および社会福祉サービス業だけで24万2000人増えており、増加傾向が特定の業種に集中した(※政府や自自治体による「高齢者への仕事ばらまき」の多くが社会福祉サービス業を分類されます)。専門・科学および技術サービス業は8万8000人減少し、公共行政や卸・小売り業、宿泊・飲食店業でも就業者が減少した。労働研は「雇用が成長に対して鈍感になったのではなく、雇用と連動した成長が不振なのだ」と診断し、「下半期の雇用改善の有無は、経済成長率全体よりも内需と非半導体部門の実質的な回復にかかっている見通しだ」と述べた・・

・・「若年層の就業者 44ヶ月連続減少、「労働市場への参入」段階から遮断」(※見出し)。雇用の冷え込みによる衝撃は、特に若年層に集中している。若年層(15〜29歳)の就業者は今年6月まで44ヶ月連続で減少し、雇用率も26ヶ月連続で低下した。20代の雇用率は上半期、前年同期より1.3%ポイント低下し、全年齢層の中で最も大きな下落幅を記録した。特に、就業者減少分の半分近くは単なる若者人口の減少ではなく、雇用率の低下に起因していると分析された。若者が労働市場に初めて参入する段階から難しさが増している点も問題として挙げられる・・・・情報通信業や専門・科学および技術サービス業、製造業や常用職など比較的安定した職場で若者の雇用減少が集中し、いわゆる「質の良い仕事(よい雇用)」への参入も冷え込んでいるという分析だ。雇用の「質」を示す指標も厳しい。

上半期の常用職就業者の増加幅は昨年の3分の1の水準に縮小した。特に5月には、常用職の就業者が1999年12月以来初めて減少した。常用職の増加も保健業および社会福祉サービス業に集中した。これらの産業を除くと、常用職はむしろ5万人以上減少したと分析された。臨時・日雇い労働者も内需関連産業の不振の影響を受け、上半期に約6万人減少した。一方、自営業者や無給家族従事者などを含む非賃金労働者は減少から増加へと転じ、上半期の就業者増加全体の約3分の2を占めた。新型コロナ以降、非賃金労働者が就業者増加を主導したのは初めてのことだ(クッキーニュース)・・>>

 




ここからはいつもの告知ですが、新刊のご紹介です。いつも、ありがとうございます。今回は、<韓国リベラルの暴走>という、李在明政権関連の本です。新政権での日韓関係について、私が思っていること、彼がいつもつけている国旗バッジの意味、韓国にとっての左派という存在、などなどを、自分自身に率直に書きました。リンクなどは以下のお知らせにございます。

・以下、コメント・拙著のご紹介・お知らせなどです
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   ・様のおかげで、こうして拙著のご紹介ができること、本当に誇りに思います。ありがとうございます。まず、最新刊(2025年8月30日)<韓国リベラルの暴走>です。韓国新政権のこと、日韓関係のこと、韓国において左派という存在について、などなどに関する本です。・新刊は<THE NEW KOREA>(2025年3月2日)です。1920年代、朝鮮半島で行われた大規模な社会・経済改革の記録です。原書は1926年のものです。・刊、<自民党と韓国>なども発売中です。岸田政権と尹政権から、関係改善という言葉が「すべての前提」になっています。本当にそうなのか、それでいいのか。そういう考察の本です。・しい説明は、固定エントリーをお読みください。・当にありがとうございます。