韓国国会議員「廃バスを青年用の住宅に改造すればいい」・・その発言から見えるものは

ちょうど10日に住居環境に関する問題をエントリーしたばかりですが、住居問題で苦労している青年たちを「廃バスを改造した住宅(?)」に住まわせようという話がありました。反発が強く、結局は国会議員本人が詫びを入れ、発言も取り消したそうです。共に民主党のファン・ヒという議員です。なにかの問題が発生したときの臨時住宅として、ならば・・いいかもしれませんが、なんか、ニュアンス的に「廃バスでいいだろうが」といったふうに聞こえます。ちなみに、ソース記事の中部日報(10日)によると、バスなどを改造して住宅として使うのは、「思ったよりかなりの経費がかかる」、とのことでして。この問題でまず私が思ったのは、「実は、住居問題など大した問題だと認識されていない」という点です。なにかあれば貧しい人たちを訪れてパフォーマンスをやります。ソウル市長がそういう住宅でしばらく居住したこともあります。

でも、「いろいろ分かった」としたものの、なにも変わらず、政策も何もパットせず、そんな毎日です。クリスマスのときだけソウルのスラム街に「練炭を運びました!」と写真を撮る芸能人たちと同じでしょう。そして、もう一つは、記事が出した「理想」です。もちろんファン議員の案を支持するつもりはありませんが、あまりにも理想的な話ばかりで、「~しなければならない」という話でしかありません。これから引用しますが。ファン議員も、メディアも、「現状」すなわち社会や経済といったシステムそのもの、社会の心理そのものが分かってないのでしょう。「ああマンション様」な人性を送った大人たち、その子どもたちが同じ道を歩むのは当然です。しかし、「彼らの分」は残っていません。この現状を理解した上で、まず住宅というもので人の価値まで判断する社会認識そのものを変えない限り、この問題は続くでしょう。以下、<<~>>で引用してみます。イラストはジェミニが描いてくれました。「未来少年コナン」を参考にしてのものです。




<<・・(※今回の騒ぎを一通り書いたあとに)しかし、今回の論争は、単に「ある政策アイデアが不適切だった」という次元を超え、政界が若者の住居における現実をどれほど深く理解しているのかを振り返らせる。若者にとって「家」とは、単に雨風をしのいで寝るだけの場所ではない。就職や結婚、出産、そして人間らしい暮らしを左右する基本的な生活基盤なのだ。高騰する家賃や敷金・保証金(※原文では伝貰・月貰)、不安定な雇用、高額な住宅価格に苦しむ若者たちに必要なのは、「どこでも寝られさえすればいい場所」ではなく、安心して暮らし、将来を設計できる住まいである。

その点において、廃車となるバスを改造して住居空間として活用するという発想は、いくら善意から始まったものであったとしても、「若者の現実とかけ離れている」という批判を免れることは難しい。さらに言えば、このように廃船や廃バスを住宅として再生させる事例は、決して少なくない費用がかかることが知られており、そのまま国内の若者向け住宅政策に適用できるものでもない。

 




住まいの問題は、建造物の形態さえ変えれば解決するような単純なものではない。断熱や冷暖房、換気、防災・安全、衛生、駐車場や交通アクセス、プライバシーの保護、管理費など、数多くの条件が同時に満たされなければならないのだ。さらに重要なのは、政策を受け止める若者たちの心情である。今、若者が求めているのは、政界による斬新なアイデア競い合いではない。当面の負担となっている家賃や保証金を抑え、職場に近い場所で安全かつ継続的に暮らせる現実的な対策なのだ。住宅難に追い込まれている若者に対し、廃バスを改造した空間を選択肢として提示すれば、「自分たちは政策実験の対象に過ぎないのか」という虚脱感を抱かせかねない。

政策は供給側の想像力ではなく、需要者の現実から出発しなければならない。特に住宅のように人間の基本的な営みと直結する政策であればなおさらだ。「良い意図」が必ずしも「良い政策」を保証するわけではない。政策の善意以上に重要なのは、その政策が実際の現場でどのように受け入れられ、どのような結果をもたらすかである。

今回の件を契機に、政界は若者の住宅政策を改めて原点から見直すべきだ。若者が実際に望んでいる住宅の広さや立地、負担可能な家賃、通勤距離、居住形態などを綿密に調査し、政策に反映させなければならない。公営賃貸住宅の拡大や家賃負担の軽減、駅近・職住近接型住宅の供給、住居費に関する金融支援など、すでに実施されている政策についても、実効性を検証した上で補完していく必要がある(中部日報)・・>>

 




ここからはいつもの告知ですが、新刊のご紹介です。いつも、ありがとうございます。今回は、<韓国リベラルの暴走>という、李在明政権関連の本です。新政権での日韓関係について、私が思っていること、彼がいつもつけている国旗バッジの意味、韓国にとっての左派という存在、などなどを、自分自身に率直に書きました。リンクなどは以下のお知らせにございます。

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