ええっと、国連総会での演説で、李在明大統領がまたもや「終戦」の話を強調しました。この件、文在寅大統領の頃、まるで「やろうとすればすぐにでもできる」ような雰囲気で盛り上がったことがあります。「米国側にも話はほとんど通っている」というニュースまで出ていましたが、結果、なにもありませんでした。北朝鮮もあまり応じなかったので、良いも悪いもなく、本当に綺麗サッパリ「なにもなかった」と言えるでしょう。今回はどんな反応だったのか・・については、記事が出ていません。ただ、北朝鮮側(外交官2人が演説会場にいて、トランプ大統領の演説などは普通に聞いていました)は、李大統領の演説の際は、すでに撤収していた、とのことです。これ、本当は北朝鮮にもっとも聞いてほしかった話じゃないだろうか・・と思うと、なんというか、低予算ドラマのような展開にも見えます。ソウル新聞(記事1、 記事2)から、該当部分だけ引用してみます。同じ24日、同じメディアの記事ですが、二つの記事からの抜粋・引用になります。<<~>>が引用部分です。
<<・・李在明大統領は22日(現地時間)「朝鮮半島の平和体制は、長い間、南北(※韓国・北朝鮮)はもちろん米国、中国など関連国もその必要性について共に共感して議論してきた核心課題」とし、終戦・平和体制転換のための南北米中(※米中韓朝)多者協議の必要性を強調した。最近、米朝対話の可能性が議論されている中、南北米だけでなく、中国を含む締約国の協力体系を強調したのだ。米国を訪問中の李大統領はこの日、国連総会の基調演説で、「何よりもっとも核心的な課題は、朝鮮半島の古い戦争を終息させ、平和体制を構築することだ」と述べた。続いて「朝鮮半島の平和体制構築のための対話は、当事者間の関係の正常化だけでなく、多国間協力による共同成長、北東アジアの安定と協力を促進する有用な枠組みになると確信する」と述べた。
李大統領は去る光復節(※8月15日)の演説でも「戦争終息のための当事者間の対話」を取り出していた。当時、具体的な国名は言及しなかったが、今回は、直接南北以外に米国と中国を取り上げたのだ。また、該当国家首脳が参加した最高の多国間外交舞台である国連総会で直接このように明らかにし、前よりさらに進展した提案という評価が出ている。李大統領は米朝対話の可能性について「幸い、最近ドナルド・トランプ米大統領の決断で変化の可能性が見えてきた」とした。それと共に「大韓民国は長い間止まっていた北米対話が早速再開され、朝鮮半島戦争終息と平和体制転換のための当事者間の対話に発展できる足場を設けていく」とした。特に李大統領はこの日も北朝鮮核の中断・縮小・廃棄の「段階的アプローチ」を言及した。李大統領は北朝鮮との対話が「北側の核・ミサイル能力の高度化を中断し、中期的に縮小を経て長期的に核のない朝鮮半島に向かって進むことができるだろう」と強調した。李大統領は今回の巡方を控え、米国ニューヨークタイムズと行ったインタビューでも段階的なアプローチを取り出した。
ただ、中断と対北朝鮮制裁解除を合わせる構想は、やがて北朝鮮の核保有を容認するものと見ることができるという懸念が、外交関係者たちから出ている。それにもかかわらず、現実的に完全な非核化を前提とした「ビッグディール」の可能性が低いうえ、北米の対話を推進するトランプ大統領も核凍結に重さを置いているだけに、李大統領も足並みを揃えるものだと解釈される。先立って李大統領はニューヨークタイムズとのインタビューで「現在の状況で非核化を目指すなら何も成し遂げられないだろう」とも診断した。李大統領はこの日の演説で北朝鮮の体制尊重も再度約束した。李大統領は「南北間の相互体制を尊重し、異なるところを認める土台の上で協力を通じて共同成長を模索する」とし「国際舞台でも北側を尊重して協力することは協力していく」とした(ソウル新聞、記事1)・・>>
<<・・22日(現地時間)、国連総会で参加した北朝鮮代表団がドナルド・トランプ米大統領の演説には参加した反面、李在明大統領の演説の時は、席を空けていたことが確認された。外交情報筋たちによると、トランプ大統領が演説していた時には、北側外交官2人は本会議場に着席して演説を聴取していた。しかし、李大統領が演説する時は、北朝鮮代表団が席を完全に空にして姿を現わさなかった。北朝鮮は昨年も李大統領の国連総会演説の際には姿を見せなかった。それだけでなく、北朝鮮は今回の総会で国連側に別途要請して、席も変更したという。変更された座席が韓国代表団の座席からかなり離れているという点で、意図的に韓国代表団との接触を避けたという分析も出ている。
これは、南北関係を「敵対する二つの国家」と規定した北朝鮮が、外交舞台でも米国と韓国を区分する歩みを見せていると分析される(※といっても、ずいぶん前からそうでした)。北朝鮮は最近、北米の対話再開を望む米側メッセージには関心を示しながらも、韓国政府の対話提案には徹底的に距離を置いている(ソウル新聞、記事2)・・>>
ちなみに、この「段階的な非核化」も、文在寅政権でまったく同じ主張がありました。他に「先に制裁解除、後で非核化」というのもあって、当時の日米とはまったく意見が合いませんでした。当時は中国も対して興味を示さなかったですが、さて、今回はどうでしょうか。
ここからはいつもの告知ですが、新刊のご紹介です。いつも、ありがとうございます。今回は、<韓国リベラルの暴走>という、李在明政権関連の本です。新政権での日韓関係について、私が思っていること、彼がいつもつけている国旗バッジの意味、韓国にとっての左派という存在、などなどを、自分自身に率直に書きました。リンクなどは以下のお知らせにございます。
・皆様のおかげで、こうして拙著のご紹介ができること、本当に誇りに思います。ありがとうございます。まず、最新刊(2025年8月30日)<韓国リベラルの暴走>です。韓国新政権のこと、日韓関係のこと、韓国において左派という存在について、などなどに関する本です。・準新刊は<THE NEW KOREA>(2025年3月2日)です。1920年代、朝鮮半島で行われた大規模な社会・経済改革の記録です。原書は1926年のものです。・既刊、<自民党と韓国>なども発売中です。岸田政権と尹政権から、関係改善という言葉が「すべての前提」になっています。本当にそうなのか、それでいいのか。そういう考察の本です。・詳しい説明は、固定エントリーをお読みください。・本当にありがとうございます。