韓国、対外「純」金融資産が3ヶ月間で9割減少・・外国人投資家たちの大勝利か

まず最初に、「対外純金融資産が9割減少」となると、ものすごいインパクトですが、「借りていないのに負債が増えた」という現象の結果であり、いわゆるキャピタルフライトの問題ではない、という点を書いておきたいと思います。で、2014年から対外純金融資産がプラスになった韓国ですが、最近の株高により、外国人投資家たち(個人、法人なども)が所有している韓国の株式の評価額が急増しました。ソース記事のデジタルタイムズ「第2の外貨保有高が崩れたか、対外純金融資産9割減少」によると、「外国からの国内投資資金が実際に新たに入ってきた取引要因」はマイナスだけど、すでに所有していた株価が上がったとのことです。外国人投資家たちが持っている株の評価額は、対外純金融資産においてはマイナスになりますので、純金融資産が急減したわけです。しかし、株式市場の急騰というと、最近の日本も同じですし、外国人投資家たちが持っている株式の評価額上昇が対外純金融資産のマイナスになっているのも事実です。

うろ覚えですが、日本も世界1位から2位になったとかそういう話もありましたし、その一因でもあったでしょう。しかし、日本でここまで急減したという話は聞いたことがないし、まずありえません。記事を読んで個人的に思ったのが、「やはり、まだまだだな」でした。韓国の金融とか、純資産とか、そういうものは。今回の件は、実体経済の倒産や急激な資本流出(キャピタル・フライト)による破綻などではないものの、「自国通貨の信用力や市場の層の厚さがまだ不十分な中で、株価と対外バランスのボラティリティが大きすぎる」という韓国経済のリアルな課題を浮き彫りにした局面と言えます。韓国銀行も、借金が増えたわけではないとしつつも、これは注意して見守る必要がある・・と話しています。また、グーグルのAI「ジェミニ」の協力を得て、ちょっと日韓の現状についてもまとめてみましたので、以下、記事と一緒に引用してみます。<<~>>が引用部分です。




<<・・韓国の純・対外金融資産が、90%以上急減し、2014年の純資産国転換以来最も低い水準になった。国内株価が海外証券より急上昇し、外国人が保有する国内株式の評価額が暴増した影響だ。これに株価の動きに応じて、純対外金融資産が大幅に渋滞する構造が固まる場合、外国為替市場の変動性を高める可能性があるという懸念が出ている。韓国銀行が20日に発表した「2026年第4~6月期国際投資対照表(暫定)」によると、6月末基準で韓国の純対外金融資産は640億ドルで、前期末より6895億ドル減少した。減少幅は関連統計が作成された1994年以降、最大だ。純対外金融資産は、国内居住者が海外に保有した対外金融資産から外国人が国内に保有した対外金融負債を差し引いた値だ。海外で受け取ることができる金融資産が外国に支払う金融負債よりどれだけ多いかを示す。

純対外金融資産は昨年7~9月期に1兆372億ドルから、10~12月期に8857億ドル、今年1~3月期に7536億ドルに減ったのに続き、4~6月期には640億ドルまで下がった。3期連続で減少し、4~6月期だけで91.5%急減した。残高基準では、純対外金融資産が初めてプラスに転換された2014年7~9月期以降、最も少ない。純対外金融資産が急減したのは、外国人の国内投資分である対外金融負債が国内株価上昇で異例的に大きく上がったためだ。対外金融負債は3兆202億ドルで、前期より8912億ドル増加した。増加幅は歴代最大だ。外国人の国内投資資金が実際に新たに入ってきた取引要因は235億ドル減少したが、株価や為替レートなど非取引要因が9147億ドル増加し、全体の負債を引き上げた。このうち外国人の国内証券投資残高は2兆3322億ドルで、前四半期より8593億ドル増えた。特に外国人が保有した国内持分証券の評価額は1兆325億ドルから1兆8806億ドルに8481億ドル急増した(デジタルタイムズ)・・>>




以下、「日本の場合は」、<<・・日本は長年の黒字・海外投資により、膨大な対外資産(海外の工場・不動産・外国株・国債など)を保有しています。負債(外国人による日本への投資)も増えますが、資産側(日本人が持つ海外資産)の規模が圧倒的に大きいため、国内株が上がっても純資産全体が吹き飛ぶことはありません。日本の対外資産・負債は、株などの証券投資だけでなく、企業が海外に立てた工場や買収した企業(直接投資)の割合が非常に高いのが特徴です。直接投資の評価額は株価のように日々激しく上下しないため、全体のボラティリティを抑え込んでいます。また、日本の場合、株価が上昇する局面では「円安」が同時に進行することが多くありました。円安になると、日本人が海外に保有している外貨建て資産を円換算した時の評価額が目減りするどころか大きく膨らみます。これが国内株高による負債増加分を相殺(あるいは上回り)するため、純資産が急減しにくい構造になっています(ジェミニの分析)・・>>

「企業業績が良くなって株価が上がった結果だ」というミクロ的な理由は前向きなものですが、自国通貨の信用力が限定的な国にとって、対外純資産のボラティリティが高まること自体が構造的な脆弱性(リスク)になり得るというのが冷徹な現実です。なにせ、韓国銀行も「対外支払能力が落ちたわけではない」とはしていますが、同時に、「為替市場への影響や市場の動揺を注視する」と警戒感を示していますから。個人的に、「得をした人も、損をした人もいるだろう」という投資の基本ぐらいは分かっていますが、最近「反対売買(追証による強制清算)」で国内個人投資家たちに大変なことがあったと何度も書いてきたこともあって、そういう「差」が気になるところです。外国人投資家たちが売り越し、同時に国内投資家たちが買い越し・・という記事も結構見たので。

 




ここからはいつもの告知ですが、新刊のご紹介です。いつも、ありがとうございます。今回は、<韓国リベラルの暴走>という、李在明政権関連の本です。新政権での日韓関係について、私が思っていること、彼がいつもつけている国旗バッジの意味、韓国にとっての左派という存在、などなどを、自分自身に率直に書きました。リンクなどは以下のお知らせにございます。

・以下、コメント・拙著のご紹介・お知らせなどです
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